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エターナル・リアルム 〜20年後の知識でやり直したら、世界が想定外に歪み始めた〜  作者: たくわん。
第7章 組織運営と足りないもの

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第048話 初依頼の朝

朝日が窓から差し込み、部屋を淡く照らす。

ユイは目を覚ました。体が軽い。昨夜はよく眠れたようだ。


ベッドから降り、窓を開ける。冷たい空気が流れ込み、意識がはっきりする。拠点の外には、朝靄に包まれた森が静かに広がっていた。


今日は、クロウフォールとして初めて受ける依頼の日だ。


装備を確認する。黒銀の軽装鎧を身につけ、短剣を腰に下げる。風の補助装具を固定し、回復薬を3本、ベルトに差し込んだ。


部屋を出ると、すでに広間には全員が揃っていた。


カイルは新調した盾を手にしている。銀色の表面が朝日を反射していた。

リリアは緑金のローブを整え、長杖を静かに構えている。

アイリスは黒紫のレザー装束で、腰のナイフを一本ずつ確かめていた。

セリスは水色の軽鎧に身を包み、水晶の杖を胸元に抱えている。

エルザは黒い軽鎧のまま、気配を薄くして壁際に立っていた。


「おはよう」


ユイの声に、全員が顔を上げる。


「おはようございます」


カイルが穏やかに答えた。


「準備はできてる?」


リリアが確認する。


「はい。今日はフォレストトレント討伐です」


ユイは依頼書を広げ、全員に示した。


「王都近郊の古森に出現。推奨レベル24、討伐ランクC、レア度R」


「樹木型魔物ね。動きは遅いけど、防御力が高い」


リリアが補足する。


「火が効くんだよね?」


セリスが確認する。


「そうだ。樹皮が硬い。火を通せば、倒しやすくなる」


エルザが短く答えた。


「役割を確認します」


ユイは全員を見渡す。


「カイルが盾役。私が側面支援。リリアとセリスが回復。アイリスが偵察。エルザが奇襲」


全員が無言で頷いた。


「馬車で移動します。古森までは半日の道のりです」


拠点を出ると、馬車はすでに用意されていた。御者に挨拶を済ませ、6名は乗り込む。


馬車が動き出し、車輪が石畳を転がる音が響く。


「初めての全員任務だね!」


セリスが明るく声を上げた。


「緊張する?」


アイリスが笑いながら尋ねる。


「少しだけ」


カイルが正直に答える。


「油断するな」


エルザが短く釘を刺した。


ユイは窓の外に視線を向ける。王都の街並みが遠ざかり、やがて木々の影が増えていく。


前世では、いつも一人だった。

依頼も、戦いも、判断も、すべて一人で背負っていた。


今は違う。


ここには6名がいる。それぞれに役割があり、それぞれに得意分野がある。


「ユイさん、大丈夫ですか?」


カイルが気遣うように尋ねた。


「大丈夫です。ただ、考えていました」


「何を?」


「仲間と戦うのは、久しぶりだということを」


リリアが静かに微笑む。


「私たちも、全員で動くのは初めてよ」


「だから、協力しよう」


セリスが明るく言った。


「そうだね。連携が大事」


アイリスも頷く。


エルザは何も言わないが、拒む様子はなかった。


馬車は森へと近づいていく。道は次第に細くなり、木々が迫ってくる。


「もうすぐ到着します」


御者の声が響いた。


馬車が止まり、6名は地面に降り立つ。


目の前には、深い森が広がっていた。古い木々が空を覆い、薄暗い空気が漂っている。


「ここが古森ね」


リリアが杖を構えた。


「アイリス、偵察を」


ユイが指示を出す。


「了解ー!」


アイリスは軽やかに走り出し、森の奥へと姿を消す。


残りの5名は、その場で待機する。


カイルは盾を構え、ユイは短剣を抜いた。

リリアとセリスは杖を握り、エルザは周囲の気配に意識を向ける。


数分後、アイリスが戻ってきた。わずかに息が上がっている。


「見つけた」


「どこだ?」


カイルが即座に尋ねる。


「森の奥。でも……」


アイリスは一度、息を整えた。


「想像の3倍デカイ」


全員の表情が、自然と引き締まった。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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