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エターナル・リアルム 〜20年後の知識でやり直したら、世界が想定外に歪み始めた〜  作者: たくわん。
第6章 クラウンという選択

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第044話 全員集合

翌朝、ユイはギルドへ向かった。

約束の時間より少し早く到着する。受付にはソフィアの姿があったが、まだ声はかけない。全員が揃うまで、外で待つことにした。


ギルドの前で待っていると、最初に現れたのはリリアとカイルだった。


「おはよう」


リリアが微笑む。


「おはようございます」


次に姿を見せたのはセリスだ。水色の軽鎧を身につけ、水晶の杖を手にしている。


「おはよー! 今日が正式な日だね!」


続いて、アイリスがひらりと現れた。黒紫のレザー装束に、複数のナイフを携えている。


「みんな揃ってきたー!」


最後に現れたのはエルザだった。影から歩み出るように、静かに姿を現す。黒い軽鎧に短剣、腰には投擲武器。


「全員か」


低い声でエルザが言う。


ユイは6名を見渡した。


「初めて顔を合わせる人もいます。改めて自己紹介をしてください」


カイルが一歩前に出る。


「カイル・ヴァルディス。前衛剣士です。盾役もやります。よろしくお願いします」


リリアが軽く頷いた。


「リリア・エインセル。治癒支援と分析を担当します」


アイリスが手を振る。


「アイリス・フェンネル! 情報屋で偵察役! よろしくー!」


セリスが明るく笑う。


「セリス・アクアノート! 水魔法と回復を担当するよ! みんな、死なせないからね!」


エルザは短く言った。


「エルザ・ナイトハート。暗殺と奇襲」


最後にユイが口を開く。


「ユイ・セイラス。前衛短剣を使います。リーダーを務めます」


全員が静かに頷いた。


ユイは改めて6名を見渡す。


「本気で幻モンスター討伐を目指します。ついてきてくれますか?」


「当然です」


カイルが即答する。


「私の好奇心が許さないわ」


リリアが腕を組む。


「面白そうだから」


アイリスが笑った。


「みんなを守ります!」


セリスが杖を掲げる。


「退屈しなさそう」


エルザが短く言う。


ユイは頷いた。


「ありがとうございます」


前衛はカイルと自分。回復はリリアとセリス。偵察はアイリス、暗殺はエルザ。では


「組織名を決めます」


ユイの言葉に、全員の視線が集まる。


「何がいいですか?」


「かっこいい名前がいいな!」


アイリスが手を挙げる。


「目的が分かる名前がいいと思います」


カイルが言う。


「幻って入れると、信じてもらえなさそう」


セリスが首を傾げた。


「死を恐れない名前がいい」


エルザが静かに告げる。


「前線に立つ覚悟を示す名前ね」


リリアが頷く。


ユイは少し考え、答えた。


「クロウフォール」


全員が顔を上げる。


「死を忌避せず、最前線へと降り立つ者たちの名です。幻モンスター討伐を目的とし、表と裏を問わず必要な手段を取る」


「いい名だ」


エルザが頷く。


「覚悟が伝わるわね」


リリアが微笑む。


「クロウフォール……いいですね」


カイルが拳を握る。


「決まりだね!」


アイリスが笑い、セリスも大きく頷いた。


「では、ギルドへ」


6名は揃ってギルドの中へ入る。受付のソフィアが顔を上げた。


「皆さん、揃いましたね」


「はい。クラウン結成について相談したいです」


ユイが前に出る。


ソフィアは書類を取り出した。


「条件を確認します。最低6名、明確な目的、拠点の確保、ギルドマスターの審査です」


「6名は揃いました。目的は幻モンスター討伐です」


ソフィアの手が止まる。


「拠点は?」


「まだ確保していません」


「拠点がないと正式認可はできません。それから」


冒険者証を確認し、続ける。


「Eランクが2名います。クラウン結成には、全員がDランク以上である必要があります」


「Dランクに上がるには?」


「依頼をこなして実績を積むことです。ただし、ギルドマスターが特別依頼を出す場合があります」


「特別依頼?」


「今、執務室にいらっしゃいます」


ユイは全員を見た。全員が頷く。


6名は執務室へ向かい、扉をノックした。


「入れ」


低い声が返る。


中にはギルドマスター、グレンがいた。白混じりの茶髪に鋭い眼光、筋骨隆々の体格。


「6名か。話は聞いている」


立ち上がり、続ける。


「クラウン結成を目指しているそうだな。目的は幻モンスター討伐。本気か?」


「本気です」


「だが条件が足りない。拠点がない。Eランクが2名いる」


「承知しています」


「なら、こうしよう」


グレンは地図を広げた。


「西の街道で魔物の群れが出ている。商隊が被害を受けた。この討伐が成功すれば、EランクをDランクに昇格させる。拠点もギルドで物件を紹介しよう」


「分かりました」


「期限は3日だ。討伐して報告しろ」


「了解しました」


執務室を出ると、カイルが尋ねた。


「すぐ向かいますか?」


「準備してから行きます。午後に出発しましょう」


全員が頷いた。


ユイは西の空を見た。

最初の依頼。これを越えれば、クロウフォールは正式に動き出す。


「では、午後、ギルド前に集合」


それぞれが散っていく。ユイは宿へ戻り、装備を確認した。


ここから、本当に始まる。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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