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エターナル・リアルム 〜20年後の知識でやり直したら、世界が想定外に歪み始めた〜  作者: たくわん。
第6章 クラウンという選択

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第040話 ギルドでの確認

ユイ、リリア、カイルの3人は、ギルド本部へ向かった。

朝の通りは活気づいている。商人が荷車を引き、冒険者たちが依頼を求めて歩く。いつもと変わらない、王都の朝だ。


ギルドの建物に入ると、受付にソフィアがいた。栗色のボブの髪を整えながら、3人に気づいて顔を上げる。


「おはようございます。今日はクラウン結成について、ですね」


ソフィアは微笑んだ。昨日の相談内容を覚えているようだった。


「はい。詳しく教えていただけますか」


ユイの問いに、ソフィアは頷き、奥から厚い書類束を持ってくる。カウンターの上に広げられた紙の山を前に、説明が始まった。


「クラウン結成には、いくつか条件があります。まず、最低6名の冒険者が必要です」


「6名」


カイルが低く繰り返す。


「今が3名ですから、あと3名ですね」


「その通りです」


ソフィアは書類を指でなぞる。


「次に、明確な長期目標の提示が必要になります。クラウンは単なる依頼受注用のパーティではなく、特定の目的を持った組織として登録されます」


リリアが腕を組んだ。


「目的の内容に制限はあるの?」


「違法でなければ問題ありません。ただし、危険度が高い場合は、審査が厳しくなります」


ソフィアはページをめくる。


「それから、活動拠点の確保です。ギルドが紹介できる物件もありますし、自分たちで探していただいても構いません」


「拠点か……」


カイルが呟く。


「最後に、ギルドマスターによる審査があります。グレン・マクレディが直接面談し、組織の目的と実現可能性を判断します」


ソフィアは3人を見渡した。


「目的は、何ですか?」


ユイは迷いなく答えた。


「幻モンスター討伐です」


ソフィアの手が止まった。小さく息を呑む音がする。


「幻モンスター……」


「実在します」


ユイの短い断言に、ソフィアは困惑した表情でリリアとカイルを見た。2人は、どちらも真剣な顔で頷いている。


「本気、なんですね?」


「本気です」


しばらくの沈黙の後、ソフィアは静かに頷いた。


「分かりました。正式申請は、メンバーが揃ってからになります。まずは6名集めてください」


申請書の雛形が差し出される。


「こちらに必要事項を記入し、メンバー全員の冒険者証と一緒に提出してください」


「ありがとうございます」


ユイは書類を受け取った。3人はギルドを後にする。


外に出ると、カイルが尋ねた。


「あと3名、誰を誘うんですか?」


「情報収集ができる人。それから、回復役をもう1人」


少し間を置き、続ける。


「裏の仕事ができる人も必要です」


リリアが頷いた。


「情報屋なら、知ってるわ。アイリス・フェンネル。フェアリスの子で、王都じゃ有名よ」


その名前に、ユイは前世の記憶を重ねた。優秀な偵察役だった人物だ。


「会えますか?」


「裏通りの酒場にいるはずよ。午後なら確実ね」


カイルが少し眉をひそめる。


「情報屋って、危なくないんですか?」


「危ないわよ」


リリアは即答し、軽く笑った。


「でも、幻モンスター討伐なんて目標を掲げるなら、表の世界だけじゃ足りない」


ユイは頷いた。情報は力だ。世界の裏側を知る人間が必要になる。


「午後、裏通りへ行きましょう」


3人は通りを歩きながら、それぞれ考えを巡らせる。


6名。目的。拠点。審査。

やるべきことは多い。だが、一つずつ進めれば、形にはなる。


「組織名は、どうします?」


カイルが問いかける。


「まだ決めていません。全員揃ってからにします」


「それがいいわね」


リリアが頷いた。


「みんなで決めた方が、組織としてまとまるもの」


ユイは前を見た。午後、アイリスと会う。最初の、新しい仲間候補だ。


「じゃあ、午後に裏通りで」


「分かりました」


3人は一旦解散した。ユイは宿へ戻る。


部屋に入り、書類を机に広げる。申請書の雛形。組織名の欄。目的の欄。メンバーの欄。


窓の外を見た。

前世では、一人で戦い続けた。今度は違う。


午後まで時間はある。ユイは装備を確認し、短剣を静かに研いだ。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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