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エターナル・リアルム 〜20年後の知識でやり直したら、世界が想定外に歪み始めた〜  作者: たくわん。
第3章 力の研鑽

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第025話 討伐隊の編成

翌日、ギルドの大会議室に人が集まっていた。

ユイは部屋の端に立ち、周囲を見回す。ヴィクトルが中央に立っている。その周りに、リオン、エリナ、カイル。そして、他にも数名の冒険者がいた。全員がBランク以上だ。


ヴィクトルが口を開いた。

「全員揃ったな。では、討伐隊の編成会議を始める」


会議室が静まり返る。ヴィクトルが地図を広げた。北の森が描かれている。


「北の森の魔物は、古代種と推定される」


ヴィクトルの声が響く。全員が地図を見つめた。


「我々が遭遇したのは、おそらく封印から解放された存在だ。通常の魔物とは、格が違う」


リオンが口を開いた。

「どの程度の戦力が必要ですか?」


「最低でも、Bランク以上を揃える。総勢八名だ」


ヴィクトルが参加者を見回す。


「ヴィクトル、リオン、エリナ、カイル、ユイ。そして、他に三名」


ヴィクトルが他の冒険者たちを指差す。戦士が二人、弓使いが一人。いずれも見た目から、経験豊富だと分かる。


エリナが尋ねた。

「討伐の目的は、魔物の排除だけですか?」


「いや」


ヴィクトルは地図の洞窟を指した。


「封印陣の調査も行う。なぜ封印が解かれたのか。誰が解いたのか。それを明らかにする必要がある」


ユイは黙って聞いていた。前世でも、こうした会議には何度も参加した。だが、今回は違う。封印陣という、前世にはなかった要素がある。


ヴィクトルが続けた。

「準備期間は残り三日。装備と作戦を整える」


ヴィクトルが全員を見た。


「三日後の朝、ギルドに集合。そこから北の森へ向かう」


会議が終わった。冒険者たちが散開していく。ユイは部屋を出ようとした時、カイルが声をかけてきた。


「ユイさん」


ユイは振り返る。カイルが笑っていた。


「一緒に戦えますね」


「ええ」


ユイは頷いた。カイルは新しい盾を背負っている。前回の戦いで失った盾の代わりだ。


「今度は、もっとうまくやりましょう」


カイルが拳を握る。ユイは頷いた。


「ええ。お互い、無理はしないように」


「分かってます」


カイルが笑った。ユイも小さく笑う。前世では、彼を守れなかった。だが、今度は違う。


二人は会議室を出た。廊下でリオンとエリナに会う。


リオンがユイを見た。

「訓練の成果、見せてもらうぞ」


「頑張ります」


エリナが微笑む。

「三人で連携できるようになったもの。きっとうまくいくわ」


ユイは頷いた。三人での訓練。最初はバラバラだったが、今は違う。連携が取れるようになった。


「では、三日後に」


リオンが言った。三人は別れていく。ユイは廊下を歩き、ギルドを出た。


外は昼下がりだった。太陽が高く昇っている。ユイは宿へ戻る道を歩き始めた。


三日後。北の森へ戻る。あの魔物と、再び戦う。


ユイは自分の装備を思い浮かべた。短剣二振り、軽装の黒銀鎧、回復薬。足りるだろうか。


宿に着くと、部屋に入った。装備を広げ、確認する。短剣の刃を研ぐ。鎧の留め具を締め直す。回復薬を数える。足りない。


ユイは再び外へ出た。薬屋へ向かう。


薬屋は広場の近くにある。扉を開けると、薬草の匂いが鼻をついた。カウンターに、中年の女性が立っていた。


「いらっしゃい」


「回復薬をください」


「何本必要?」


「五本」


女性は棚から薬瓶を取り出した。赤い液体が入っている。


「はい、五本。銀貨二枚だよ」


ユイは銀貨を渡し、回復薬を受け取った。


「ありがとうございます」


薬屋を出て、宿へ戻る。部屋に入り、回復薬を鞄に詰めた。これで準備は整った。


ユイはベッドに座る。窓の外を見た。夕方が近づいている。空が少しずつ赤く染まっていく。


三日後。討伐隊が出発する。今度こそ、あの魔物を倒す。そして、封印陣の謎を解く。


ユイは立ち上がり、窓に近づいた。外を見る。通りには人が歩いている。商人、冒険者、市民。平和な光景だ。


だが、その平和は、いつまで続くのか。封印が解かれている。他にも封印陣がある。それが全て解かれたら、何が起こるのか。


ユイは拳を握り締めた。考えても仕方ない。今は、目の前のことに集中する。


ユイは窓から離れ、装備を再確認した。短剣、鎧、回復薬。全て揃っている。


夜になった。ユイは夕食を取り、部屋に戻った。ベッドに横になる。


三日後、討伐隊が出発する。前世では経験した戦いだ。だが、今回は違う。未知の魔物。封印陣。観測者。


ユイは目を閉じた。休まなければならない。


その時、窓の外、夜の闇の中に、また影が動いた。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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