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エターナル・リアルム 〜20年後の知識でやり直したら、世界が想定外に歪み始めた〜  作者: たくわん。
第24章 共闘

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第206話 最後の一撃と討伐

ユイの短剣が、核に向かう。


その瞬間、カオスナイトが最後の抵抗を見せた。

闇のオーラが爆発的に膨張する。まだ、力が残っていた。


「ぐっ……!」


全員が吹き飛ばされそうになる。

闇の圧力が、体を押し返す。


だが、誰も離さなかった。


「離すな!」


レオンが叫ぶ。

炎を纏った両手が、カオスナイトの腕を掴み続けている。


「分かってる!」


ゼックが返す。

軽い口調は消え、目だけが真剣だった。


ハンスの左腕が、ついに砕けた。

石の破片が地面に落ちる。それでも、右腕でカオスナイトを押さえ続ける。


カイルが歯を食いしばりながら押さえ続ける。

腕から血が流れ続けている。それでも、離さない。


セイラが氷を出し続ける。

もう立っているのがやっとだった。それでも、氷を出し続ける。


全員が、限界を超えていた。


ユイの短剣が、核に突き刺さった。


亀裂が走る。

赤黒い結晶に、白い線が広がっていく。


カオスナイトの動きが止まった。

赤い双眸が、ユイを見つめている。


「砕けろ」


ユイが力を込める。

短剣を、さらに深く押し込む。


核が、砕けた。


音が消えた。


赤黒い光が弾け、破片が散る。

カオスナイトの体から、力が抜けていく。


黒い大剣が、手から滑り落ちた。

地面に落ちる音が、やけに大きく響いた。


漆黒の鎧が崩れていく。


カオスナイトが、倒れた。


誰も、声を出さなかった。


長い沈黙が流れた。


闇の領域が消える。

廃墟に、光が戻る。


薄暗かった空間に、朝日が差し込んだ。

いつの間にか、夜が明けていた。


カイルが膝をついた。


「やった……」


声が震えている。


セリスが泣き崩れた。

声も出さず、ただ涙を流している。


リリアが地面に座り込んだ。

ナオミが静かに彼女の肩を抱いた。


ハンスの体が、さらに崩れた。

左腕は完全に失われている。だが、彼は静かに立っていた。


セイラがその場に倒れ込んだ。

エルザが駆け寄り、支える。


ゼックが座り込んだ。


「いやー、疲れた」


軽い口調が戻っていた。


ノアが弓を下ろし、静かに呟いた。


「……終わった」


フィンとグレンが、レオンのそばに駆け寄る。


「レオン様、勝ちました!」


「ああ」


レオンは空を見上げた。

金色の瞳に、朝日が映っている。


ザークスがアイリスに支えられながら、微笑んでいた。


「さすがです、レオン様」


レオンは答えなかった。


しばらく空を見ていた。


部下たちが生きている。

ザークスも、フィンも、グレンも。

全員が、生き残った。


拳を握った。


歯を噛んだ。


自分ではなく、最下位のクラウンのリーダーが、この戦いを導いた。

悔しい。認めたくない。

だが、事実は事実だ。


それから、ユイを見た。


「俺じゃない」


低い声だった。


「ユイだ」


その一言に、誰も何も言えなかった。

3位のリーダーが、最下位のリーダーを認めた瞬間だった。


ユイは、カオスナイトの残骸を見つめていた。

前世で、一人で倒した存在。


あの時は、勝っても何も感じなかった。

ただ、次の戦いのことを考えていた。


今は違う。


全員が生きている。

誰も死ななかった。

傷だらけで、ボロボロで、限界を超えて。

それでも、全員がここにいる。


それが、今回の勝利だった。


「ありがとう」


小さく呟く。


だが、セイラだけが聞いていた。

地面に倒れたまま、彼女は小さく微笑んだ。


カイルが涙を拭いながら、立ち上がろうとした。

だが、足が震えて立てない。それでも、笑っていた。


ハンスが崩れた左腕を見つめている。

石の破片が地面に散らばっている。だが、彼は何も言わなかった。ただ、空を見ていた。


ゼックが大きく息を吐いた。


「いやー、本当に疲れた。帰ったら酒だね」


その言葉に、誰かが小さく笑った。


ユイは空を見上げた。

朝日が、廃墟を照らしている。

長い夜が、ようやく終わった。


その時、世界が震えた。


第24章 完

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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