↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エターナル・リアルム 〜20年後の知識でやり直したら、世界が想定外に歪み始めた〜  作者: たくわん。
第24章 共闘

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
199/214

第200話 3勢力集結

回復薬と魔力回復薬が効き始め、倒れていた者たちが次々と起き上がる。

だが、その動きは鈍い。誰もが顔を歪め、体のどこかを押さえている。


ユイは壁から体を離した。

立ち上がっただけで、足が震える。背中の痛みは消えていない。


ラスティの5人が、素早く廃墟の中に展開している。ゼックが前線を確認し、ノアが高所を探し、マーヴィンとルークが負傷者の状態を見ている。ナオミは全体回復の後、額の汗を拭いながらリリアとセリスのそばに膝をついていた。


カイルが体を起こし、周囲を見渡した。


「援軍……?」


「そういうこと」


ゼックが軽く手を振る。


「うわ、ひどい有様」


カイルの鎧は傷だらけで、盾は既に失われている。右腕を押さえながら立ち上がる姿は、痛々しかった。ハンスの石の体にも亀裂が走り、セイラは氷の装身具が半分砕けていた。


レオンが立ち上がった。

だが、左足を庇うように歩いている。

金色の瞳がゼックを捉え、低く唸るような声を出す。


「ラスティか。なぜここに」


「偶然だよ。北の森で別件中だったんだけど、すごい音が聞こえてさ」


「偶然だと?」


「信じなくてもいいよ。でも、助けに来たのは本当」


レオンは歯を食いしばった。

3位のリーダーとして、4位に助けられる屈辱。だが、今はそれを言っている場合ではない。


ノアがカオスナイトを観察していた。

弓を構えたまま、淡々と分析を口にする。


「本体は廃墟中央。分身が複数。領域は広い」


ナオミがリリアとセリスのそばにいた。


「魔力回復薬を飲んでも、この程度か……完全に枯渇していたのね」


リリアが師匠を見上げる。

氷洞で再会してから、ナオミがラスティに所属していることは知っている。だが、こうして戦場で師匠と並ぶのは初めてだった。


ルークが戦況を報告する。


「全員、最低限の行動は可能。だが、本調子には程遠い。回復薬で誤魔化してるだけだ」


「どのくらい持つ?」


ゼックが尋ねる。


ルークは少し考えてから、短く答えた。


「長くはない」


その言葉が、重くのしかかる。


ザークスはアイリスに支えられ、壁際に座っていた。

意識はあるが、立ち上がる力がない。顔色は青白く、呼吸も浅い。


レオンがザークスを見た。

副官の姿に、拳が震える。


「……すまない」


「気にしないでください、レオン様。私のことより、あれを倒すことを」


ザークスの声は弱々しいが、意志は揺らいでいなかった。


マーヴィンがハンスの隣に立った。

二人は無言で視線を交わし、小さく頷き合う。重戦士同士、言葉は不要だった。互いの傷を確認し、まだ戦えると伝え合う。


フィンが警戒の声を上げる。


「レオン様、あいつら信用できるんですか」


「黙れ。今は生き残ることだけ考えろ」


レオンの一喝に、フィンは口を閉じた。


グレンが炎を纏い、接近してきた分身を牽制する。

黒い影が後退し、距離が開く。分身たちは、まだこちらを狙っている。


ゼックがユイに近づいた。


「状況説明、頼む」


ユイは簡潔に説明した。

カオスナイトの能力。闘の領域。影の分身。魔力吸収。

そして、核と封印陣の繋がり。陣の残骸を破壊すれば、核にダメージが通ること。


「なるほどね」


ゼックが顎に手を当てる。


「つまり、陣を壊せば勝てる。でも、陣はあいつが守ってる」


「そうだ」


「で、あいつを止めながら陣を壊す必要がある」


「そうだ」


ゼックの目が、全員を見渡した。

クロウフォール8人。ブレイズウォール4人。ラスティ5人。

傷だらけで、疲弊している。


「……正直、厳しいね」


ゼックが小さく呟く。


「でも、やるしかない。逃げ道はないんだから」


その言葉に、全員が頷いた。


エルザが黒装束の埃を払いながら、無言で短剣を確認していた。

アイリスがザークスを支えながら、それでも明るい声を出す。


「大丈夫、まだやれるよ!」


その声に、全員が少しだけ表情を緩めた。

だが、状況は変わらない。


「で、誰が指揮を取る?」


ゼックの問いに、全員の視線が集まった。


この問いに、答えなければならない。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

少しでも「面白い」「続きが気になる」と感じていただけましたら、

ブックマーク・評価・感想などで応援していただけると、とても励みになります。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。