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ロリ☆カフェ  作者: Luculia
9/11

第9話!お茶を作ろう!前編

「うーん、お茶……かぁ」


 テーブルに置かれた色とりどりの葉を、恨めしそうに睨み呟く。

 あっちこっちから葉を集め、家に戻る頃には既に日が傾きかけていた。


 リズにはこっぴどく叱られたが、俺の頭の中はどうやってお茶を作るかということしかなかった。


「俺のいた世界では、お茶っ葉ってのがあったんだが……」


 夜遅く、みんなが寝静まった後も、俺の苦悩は続いていた。

 目の前にある葉は、お茶っ葉というより、落ち葉のようだ。


「これも、お湯に浸ければお茶になるのか?」


「みゅ……」


 みゅーが、不思議そうな表情で見つめてくる。

 それはまるで、分からないことで何をそんなに悩んでいるのかと、訴えているようだった。


「……そうだよな。悩んでいたって、仕方ないよな」


 山盛りの葉を抱え、そのままコンロへバッサリと置く。


「さて、まずはお湯を沸かして……」


 鍋に水を入れ、つまみに手をかけたところで、俺の手が止まる。


「これ、子ども一人で火を使って、大丈夫なのか?」


 言ってから、ハッとして首をブンブンと振った。


「いやいや! 俺は、子どもじゃない! 立派な大人だ!」


 つまみを時計回りに勢いよく回す。

 カチッカチッという音が数回鳴り、ポッと小さな火がついた。


「そのまま葉を入れて、本当にいいのか? いやでも、ここは俺のいた世界とは別物なわけで……」


 撫でてほしいのか、俺にグイグイと頭を押してけてくるみゅーを軽くあしらいながら、ぶつぶつと呟く。

 そうこうしているうちに、鍋の中の水はすっかり煮立ち、ゴプゴプと音を立て始めている。


「そろそろか……」


 小さな手で掴んだ葉を、無造作に鍋の中へと放り投げる。

 葉は、嵐の中を彷徨う小舟のように、右往左往した後深い底へと沈んでいった。


 かき混ぜたり、揺すったりしてみるが、そもそもどの程度煮詰めればいいのかも分からない。


 適当な頃合いを見てカップに注いでみるが、その色は灰色で毒々しく、とてもではないが人間が口にするようなものではなかった。


「でも、一応……」


 ズズッと、少量をすすってみたが、そのあまりの不味さに、クラリと意識が遠のいていく。

 何なんだ、この味は……。


 苦味の中に、渋み……というより痺れがあり、本能的に飲み込んではいけないものだと、その場に吐き出した。


「みゅみっ……!」

 床に溢れたのを舐めたみゅーも、聞いたことのないような声を上げて卒倒している。


「人を殺すのには、使えそうだな……」


 目に涙を溜めながら、言ってみたが、まるで笑えない。

 こんな危険なもの、間違えて誰か飲んでしまったら、えらい騒ぎになってしまう。


 鍋の中身を全て捨て、俺はホッと安堵したのと、再び振り出しに戻ってしまったのとで、ため息をつくのだった。

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