第32話 特訓成功
次の日になり、俺とミランはミランの特訓の続きをする
ランはカーラに朝一番に連れて行く行かれて海に遊びに行ったようだ
ランはミランのことを心配していたが、俺に出来ないことはないと説き伏せてランには遊びに行かせた
「昨日のランは優しかったし、強くもなれたし最高の先生だったのに…」
とミランが特訓を始める前にぼやく
「たしかにランは教えることが上手かったな。」
「上手い人が先生役をやるべきじゃないか?」
「昨日まではランが上手かったが、今日からは俺が1番上手い。」
「どうしてそんなに自信満々なんだよ…逆にこわいよ。」
「昨日のランを見ていい先生を学んだ。ランのように教えればいいってことだろう?」
「カイトにそんなことができるの?」
「俺に不可能はない。」
俺は剣を抜いてミランに攻撃をする
ミランは反射でブレスがまた漏れている
「うわ!危ないなぁ!昨日のランを参考に教えるんじゃなかったのか!?ランはいきなり斬りつけるなんてが危ないことはしなかったぞ!!」
「いくら防御が出来るようになっても咄嗟の攻撃でブレスが漏れてしまっては事故でまた人を殺すことになるからな。ブレスではなく咄嗟に防御する練習をしなくてはないけない。」
「それはわかっているけど!」
「わかってるならブレスを出すな。ミランは魔物だから多少の傷で死なない。しかも回復魔法まで会得したんだ。ミランは強い。人間をこわがる必要はない。」
「そうは言っても1番身近な人間がカイトだから人間が弱いというイメージはないよ。」
「俺以外の人間は全員雑魚だ。反撃をするな。」
「不意打ちで攻撃されたらなかなか難しいよ。」
「文句ばかりだな。出来なければランの立場が悪くなる。死ぬ気で特訓しろ。」
「それはそうだけど…」
「思い出せ。ミランを倒そうとした人間達は簡単に殺せただろう?そんなつもりはなかったのに。ミランは化け物だ。人間ごときに反撃しなければいけないほど弱い存在ではない。人間なんてミランから見れば脆く儚くすぐに殺せるとるにたらない存在だ。攻撃されても痛くも痒くもないよ。」
「化け物って…そんな風に言わなくても…」
「化け物だよ。ミランは。」
俺がそう言うとミランは不服そうな目で俺を睨む
化け物と言われたことにかなりご立腹野ようだ
そんな顔をしても怯んだり怯えたり俺がするわけがないのに
「人を怒らせるようなことを軽々しく口にするべきではないよ。昨日のランから優しさを学んだと言っていたけれど、カイトからは何も情を感じられないな。」
「昨日のランだってミランを甘やかしてはないなかったじゃないか。厳しさの中に優しさがあるのさ。」
「確かにランは甘やかしてはくれなかったよ。でも、俺を強くする為に試行錯誤してくれていたことが嬉しかったんだ。」
「ミランの力は強いじゃないか。指導するなら人間相手にびくびく怯えて情けないその弱い心だろう?人を傷つけることに怯えているくせに、自分に危害を加えられると反撃する。ミランの心の弱さこそが俺たちの足を引っ張っているんだよ。」
ミランは怒りが頂点に達して禍々しいオーラを放つ
目は鋭く光り
歯も牙が大きく変化して
髪の毛が逆立ち
爪も伸びている
「カイトから見たら俺はさぞ心の弱い雑魚なんだろうな。」
「そうだな。」
俺がそう答えると尻尾をビターンと床に打ち付けて怒りを露わにしている
「俺が怯えてブレスを出さないようにすればいいんだろう?攻撃しろよ。早く。俺は人間に怯えて生きる種族じゃないからな。カイトの攻撃なんてこわくないよ。」
俺は不意打ちで足を狙って攻撃した
ミランは俺の攻撃に動じることなく、禍々しいオーラを放ちながら立っている
俺が攻撃した足は血が流れて刺されたが
ミランの回復魔法によりみるみる回復して刺された部分は綺麗に回復した
俺は牙を折り、尻尾を切り裂いたり様々な部分を切り裂いたが、ミランは全く反撃することもなく怒りに満ちた鋭い目で俺を常に睨み回復魔法で傷を治していた
「やればできるじゃないか。今後も人間相手に反撃なんてしないように。」
「俺が反撃するならカイトだけにするよ。いつかカイトよりも強くなって負けせてみせるから。」
「ハハッ。相手の力量を測れないならまだまだ未熟だな。」
「その余裕な顔をいつか歪ませてやるからな…」
「俺達も特訓を通じて師弟関係になり、絆も深まった。これからも旅も仲間として上手くやっていけそうだな。」
「今の状況で本気で言ってるならカイトは本物のバカだよ。」
「本気だったが…」
「憎しみ込めて睨まれているのによくそう思えるな。」
「俺は特訓に成功させてミランの脆弱な心を強くさせた。感謝こそされてもいいはずなのに、憎まれるなんて意味がわからないよ。」
「世の中結果が全てではない。過程が大事なんだよ。」
「何がダメだったんだよ。俺は優しく指導しただろう?」
「どこがだよ!優しさのカケラもなかったぞ!人を化け物呼ばわりして!!」
「俺は事実を伝えただけだ。」
「人と魔物を繋いでランを生かせたいならその非情な心をなんとかしろ!!人間代表で魔王と交渉する時に人間が薄情だと思われたらどうするんだよ!!」
「俺のどこが薄情なんだ?ミランを強くしてやった優しい男だろう?」
「本気で言ってるならこわいよ!」
本気で言ってるんだが…
昔から他の人との感覚がズレていると思うことはあったが
強者が弱者の気持ちがわからないものだと思っていた
強くしてやったのに薄情者呼ばわりされる方が意味がわからない
ミランの方が感謝しない薄情者だろ
ミランの特訓は成功したものの
特訓を通じて仲良くなる作戦は大失敗に終わった
関われば関わるほどどんどん関係が悪化している気がする
こちらは歩み寄っているはずなのに
全力で拒絶されている
何でも上手くやれる自信はあるが
友好関係を築くことがこんなにも大変だとは…
マリナとクーデルって優しかったんだな
幼馴染2人の寛大さを今更自覚した




