第24話 文化破壊する方法
この街の被害者である哀れな女を空に投げ飛ばしてランの敵は物理的にいなくなった
ランを異常に信仰するこの街の人々暴走を止めるように
ランの銅像の建設を中止させたり
男は全員死ぬべき悪だと風潮することをやめさせたり
憎しみの連鎖を止めるようにした
ランがこの街へ演説すれば洗脳のようにみんな言うことを聞くから矯正させるのは思いの外上手くいった
男性への恨みや憎しみを忘れることは出来ないだろうが、この世の全ての男性がクズなわけではないこと
男も女も関係なく、いい人と悪い人は存在すること
男という性別だけで善悪を差別してはいけないと教えた
納得はしていないだろうが、他でもない救世主様のランからのお言葉は従うようだ
ランが男を虐殺した事実を誰にも話してはいけないという約束も取り付けたし、俺達はこの街を旅立つことにした
街中の人々に見送られて俺達は旅立った
「はぁ…やっと旅立てた…もう2度と行きたくない…」
「俺も…」
とランとミランは異常な狂信ぶりであった街の雰囲気に懲り懲りだったようだ
特にランは自分の犯した罪を思い出す街だったわけで心労は計り知れない
「まぁなんかあってもあの街ならランを絶対に匿ってくれそうだからよかったな。」
「全然良くないわよ。なにかあってもあの街には助けを求めないわよ。あの街で匿って生きて行くなら死んだほうがマシよ。」
「それもそうか。」
「ねぇ…もしカイトが男性が女性を虐げる文化の街に行ったらどうしてた?」
「んー…全員皆殺しかな。」
「真面目に答えてよ。」
「ちゃんと真面目に答えてるよ。残った女性達も憎しみの連鎖を断ち切らなさそうだから虫の居どころが悪かったら俺ならあの街全てを焼き尽くして全員殺してたよ。」
「じゃあ機嫌が良かったら?あの街を救うならどうした?」
「あの街は救えないよ。文化が根付いているのは個人の力で救うのは難しい。」
「じゃあ殺すしかないの?」
「別に殺さなくてもいい。あの街で過ごすことをやめればいい。」
「街だけ燃やすってこと?」
「そうだな。誰も住めなくする。住む場所がなくなれば、みんなバラバラに別の場所で暮らすしかなくなる。他の場所では女を虐げる文化なんてあり得ない行為だ。それでほとんどの人間は気づくんだよ。あれ?俺達のやってきたことは間違いじゃないかって。」
「なるほどね…さすがカイトだわ。」
「人を救う方法に正解なんてないさ。」
「でも人殺しは不正解でしょう?」
「どうだろうね。大罪は死刑罪とかもあるから。」
「それでも虐殺はやっちゃいけないことよ。」
「まぁな。やるなら全員焼き殺した方が良かったんじゃね?ランがやった証拠もなくなるしさ。」
「あんな気持ち悪い狂信者でも命がある方がいいと思うわ。私は自分のやったことを後悔だけはしないの。」
「ちょっとは後悔しろよ。後悔しないと同じ過ちを繰り返すぞ。」
「もうしないわよ。私よりも強いカイトが死ぬまで隣にいるだし。カイトなら上手く解決してくれるからね。」
「丸投げかよ。」
「そういう約束で旅してるしね。」
「俺はランを守ることしか約束してないが。」
「あらゆる出来事を解決してくれないと私のメンタルが守られないわよ。」
「めんどくせー女だな。」
「あの街で心労が溜まりまくったわよ。たまにはパーっと遊びたいわ。」
「そんな暇ないが…リービル国は海があるから気晴らしになるんじゃないか?海は綺麗らしいぞ。」
「私、行ったわよ。クーデルと。」
「え?あんなに平和な国なのに?」
「水のドラゴンがいるから行ったのよ。水のドラゴンは被害を与えるどころか、人々にとって恩恵を与えていたから見逃したの。」
「へぇ〜。いいドラゴンもいるんだな。じゃあ別の場所にするか?」
「いや。リービル国がいい。海は綺麗だったし、好きだから。それにカイトもミランも海見たことないでしょう?」
「そうだな。興味はある。」
「俺も!」
「じゃあ行きましょうよ!リービル国。たまには休息も必要ってことで!!」
俺達は国境を超えてリービル国に向かうことにした
田舎村であるハーデス村から出たことがない俺にとって国境を越えることも海を見ることも初めてで
実はかなり楽しみにしている




