表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
君だけの勇者様  作者: ama
チート系勇者様
PR
46/56

第4話 幸せは自分で掴む

別々の部屋に泊まり、朝食を食べようとランの部屋へ伺う

「おーい。ラン。起きたか?」

「うん。おはよう。カイト。」

「おはよう。朝食はどうする?何が食べたい?」

「んー…美味しそうなパンならなんでもいい。」

「わかったよ。」

俺は朝食を買いに宿から出た

ランは魔物だと人にバレないように部屋で待っている

こんな人だらけの街ではいつどこで誰に魔物だとバレるかわからないからだ

しかしこんなに店があるとどこで買えばいいのか全くわからないな

「すみませーん。ちょっとそこのお兄さん。」

と俺は目の前にいるお兄さんに話しかける

「何か用?」

「この辺りで美味しいパン屋を知っていますか?」

「冒険者かな?美味しいパン屋はたくさんあるけれど、俺のおすすめは左の角を曲がった先にある緑の屋根のパン屋さんのクロワッサンがおすすめだよ。」

「親切にどうもありがとうお兄さん。」

俺はおすすめされたパン屋さんでクロワッサンを購入して宿に戻った

そしてランの部屋にクロワッサンを届けた

「美味しい…」

ランはクロワッサンを食べてそう呟いた

少し嬉しそうにしていた

ランが魔物になってからは強がっているけれど、不安で辛そうにしていたから

少しでも元気が出たようでよかった

俺がにやにやランを眺めていると

「何にやにやしてんのよ。気持ち悪い。」

と言われてしまった

「美味しいクロワッサンで少しランが元気になってよかったなーって思っただけだよ。」

「そうね。このまま死んでも悔いはないわ。」

「物騒な冗談やめろ。」

「冗談で済むといいわね。」

ランは魔物だとバレると殺される恐怖心があるからこんな物騒な冗談を言うのだろうか

いや…ランいわく私は人間相手に攻撃されても殺されない自信があると自負しているから

殺される恐怖というよりは

人間に敵とみなされて攻撃されるという事実に怯えているのかもしれない

魔族とバレて人に恐れられて攻撃されることがこわいのだろう

何も悪いことをしていないのに

魔族だという事実だけで悪扱いだ

存在が許されない

その事実と向き合うことがおそろしいのだ

「ねぇ。ラン。これから先、何があっても人を殺してはいけないよ。」

「どうして?殺されるなら私が殺すわよ。生き残る為に旅に出たのに黙って死ねというの?」

「ランが人を殺せば魔族のイメージが悪くなるだろう?だから絶対にダメだ。」

「死にたくないんだけど。」

「俺が守るよ。」

「カイトがいない時は?」

「全力で逃げろ。風魔法で飛べるだろう?」

「最悪最低な極悪人が相手でも?」

「ダメだ。」

「死んだ方がいい人間なんてたくさんいるのに。」

「絶対にダメだ。これから先何があってもランは人を殺していけない。1人でも殺めたら俺が庇えなくなる。」

「黙ってやられたままでいろってこと?」

「そんなわけない。言ったじゃないか。俺が守るとランが殺されることは絶対にない。俺が守るから。」

「すごい自信ね。」

「この世に俺より強い人間はいないよ。」

「ハーデス村しか知らないくせに。井の中の蛙よ。カイトよりも強い人間なんて山ほどいるわ。」

「寧ろ宝の持ち腐れだったと思うけど。こんなにも優秀で有能で強いのにハーデス村から出なかったんだから。」

「カイトはどうして魔王を倒して勇者になろうとしなかったの?」

「別に興味なかったからな。俺はマリナと幸せになれたらそれでよかったんだ。」

「振られちゃったけどね。」

「お前もな。」

「私とクーデルとマリナとカイトの4人でパーティを組んで一緒に魔王を討伐しようなんて言われてさぁ。行けるわけねぇだろうが。くそ気まずいわ。」

「クーデルは仲良く4人で旅が出来ると思ってたと思うよ。」

「本気で?」

「本気で。」

「バカじゃん。」

「クーデルはさ。仲介役が得意だからさ。多少意見が合わない相手でも宥めて人と人を繋げてあげられるんだ。だから今回も4人で一緒に旅が出来ると思ったんだろ。」

「振った相手と振られた相手が混ざった地獄の4角関係なのにね。」

「恋を知らないんだよ。クーデルは。」

「マリナと恋してるじゃない。」

「クーデルはマリナに恋してるわけじゃないと思うよ。マリナが可愛い女の子だからデレデレしてるだけで。」

「恋ってそんなもんじゃない?」

「違うよ。もっと重くて汚くてドロドロしてる。」

「カイトだけでしょ。」

「世の中の恋がほとんどそうだよ。」

「綺麗で美しくて尊いものじゃないの?」

「振られて魔物になったやつが何言ってんだ。」

「まぁそれもそうね。」

「クーデルは本当の恋をしたことないよ、マリナのことだって俺に譲っていたし、ランが好きだと言ってたけれどすぐに諦めていたからな。」

「傷口を抉るようなこと言わないでよ。」

「ランは化け物になっちゃうぐらい好きだったのにな!!アハハハハハハ!!」

「そういうデリカシーがないところがマリナに振られた原因だと思う。」

「真実を言っているだけだ!!」

「私だって真実を言ってるだけよ。」

「正論って言葉の暴力だよな。」

「人を苦しめることはやめよう。」

「そうだな。」

傷口を舐め合う旅のはずだが、いつも間にか傷口をえぐりあってしまった

そんなことをしても誰も得なんてしないのに

俺も性格が悪いがランも性格が悪いから煽り合いが止まらない

相性は最悪かもしれない

「ねぇ。そろそろ私が魔族として生きていける作戦を教えてほしいんだけど。」

とランが言う

「フフッ。じゃーーーん!これを見ろ!!」

と俺はレアニージャ城の前で配られていたチラシを見せる

「美少女コンテスト?なにこれ。」

「レアニージャ街で1番可愛い女の子を決めるコンテストだよ。」

「コンテストってなに?」

「争うんだ。他の女の子達と争って1番可愛い女の子を決めるんだ。」

「悪趣味な遊びね。」

「何他人事の顔してんだよ!出るんだよ!」

「はぁ!?」

「美少女コンテストにランが出るんだ!!」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ