第26話 フラッグダンス
大鎌使いのサーシスさんに初歩的な大鎌の使い方を教わったので、カーラと夜の修行中にも練習をしていた
何回やっても大鎌はすっぽ抜けて飛んでいき、扱うことの難しさを実感する
「しっかり握る握力がたりてないんじゃないの?」
とカーラに苦言を呈されてしまう
「大鎌が飛んでいっても風魔法で操れるようになったから大丈夫よ。」
「本来の使い方じゃないわよ。」
「いいのよ。戦術なんてたくさんある方がいいでしょう?」
「ランは何の為に大鎌を使いたいの?」
「かっこいいから。」
「大鎌が扱えないからって風魔法で誤魔化す戦法はかっこ悪いと思うけど。」
「え!?嘘でしょう…?」
「だって大鎌使いのかっこよさがランの戦術には全くないじゃない。大鎌を扱うからかっこいいのに。」
「風魔法で操ってるもん!」
「普通に魔法使えばいいのに。私、ランの魔法好きよ。」
「そ…そうかな?」
「うん。」
「ゔーーー。でもやっぱり大鎌は諦められなーい!だって見てよホラ!かっこいい!!」
「じゃあ普通に扱える練習しな。」
「難しいんだもん。」
「いかなり大鎌を扱おうとするから難しいのよ。もう少し小さな物で練習したら?」
「小さい物って?」
「まぁこれは小さすぎるかもしれないけれど。」
そう言ってカーラは持っている筆を手でクルクルと回した
「え!凄いじゃん!」
「そう?あまりよくない癖だけどね。悩んでいるとついつい筆をクルクル回してしまうのよ。」
「どうやって回してるの?」
「指をこう回して…」
とカーラは筆をクルクルと綺麗に回す
「ちょっと貸して。私もやってみたい!」
「いいわよ。」
私はカーラから筆を貸してもらって筆を回そうとチャレンジしたけれど
上手く回すことが出来ずに指から筆を落としてしまった
「あ!ごめん!大事な筆が!」
「いいの。いいの。気にしないで。」
「こんな軽い物も扱えないなんて…私やっぱり才能ないのかな。」
「一回失敗したぐらいで何言ってるの。ちょっと待ってて。いいもの持ってきてあげる。」
そう言ってカーラはどこかに行ってしまった
しばらくしてカーラは戻ってきた
どうやら自宅まで戻って取ってきてくれたようだ
「じゃーん!これなら軽いし、大鎌の練習になるでしょう?」
そう言って持ってきてくれたのは旗だった
「旗?」
「そう。学校の集団行動で旗を使うことがあったけれど、今はもう使ってないからあげるわ。」
「いいの?」
「うん。」
「ありがとう!カーラ!」
私は貰った旗で大鎌を扱うように構えや振り方を演習する
大鎌と違って軽くて動かしやすいので離さずに扱うことが出来た
「おお。いい練習なんじゃない?」
「いい感じ?上手い?」
「上手い上手い。」
「わーい!」
「ちょっと貸して。」
私はカーラに旗を貸すとカーラは旗を先程の筆と同じようにクルクルと回した
「すご!!」
「えへへ。ちょっと器用なのよね。私。」
「私もいつかクルクル回したい!」
「練習あるのみよ。」
私はカーラに教わりながら旗を回す練習をする
連続で回すことは難しいけれど、一回ずつなら回すことが出来るようになった
カーラは旗を持って投げて取ったり、肘で旗を操ったりしていて本当に上手だった
「いいなぁ。そんなに上手に扱えたら楽しそう。」
「フフッ。楽しいわよ。頑張って。」
私はカーラに教わったことをひたすらに練習した
カーラは練習する私の姿を絵に描いている
「今日は魔法使ってないのに私の絵を描いてるの?」
「ランの苦しんでいる姿を記録したくてね。」
「趣味悪い!かっこ悪いところを見せたくないからこうやって夜中に練習してるのに!!」
「アハハ!ごめんごめん。でもいいじゃない。かっこ悪い所が素敵だわ。」
「意味わかんない。」
「パパが言ってた。すぐに出来るようになることってつまらないって。難しくて苦労したことの方が愛着湧くし、ずっと大事に出来るんだって。」
「すぐに出来るようになりたい。常に天才でありたい。」
「ランにとって大鎌は難しいからこそ、愛着湧くし大事な武器になれると思うわよ。」
「運命感じたからね。」
リービル国は居心地がいい
魔王を倒しておばあちゃんを助けることが出来て
おばあちゃんの生涯を見送った後は
リービル国に1人で住もうかな
カリンと勇者様がイチャイチャしている所をずっと見てるのも辛いし
ここでカーラと夜お喋り出来るなら
楽しく過ごせるかもしれない




