8月23日 第2クール(8日目)
ようやく勉強会もあと一日と迫っていた。これまで安定的に勉強会に参加していたこともあり、どこか寂しさもあった。明後日からは、2学期も始まるしそろそろ気持ちも切り替えないとな。勉強会から帰った俺は、テレビ画面に釘付けだった。テレビ画面には、群馬北高校と學学園高校との一戦を解説されていた。この一戦は、群馬北高校は、序盤から点数を重ねていた。特に3番の和泉が2打席連続3ランホームランを放つなど、9得点をあげていた。やはり、和泉はいい選手なんだろうな。
一打席目の和泉のホームランはレフトスタンドへ。二打席目はライトスタンドへと広角に打ち分けるセンスも持ち合わせる選手だった。ホームランを打ってグラウンドを回る姿は喜びというよりも当たり前の表情だと言わんばかりの感じだった。そして、試合は9回をピックアップする。群馬北高校のプロ注目背番号1をつけたエースの中川は、まだ投げていなかった。マウンド上には、池田が立っている。一方、ブルペンでは中川がいつでもいくよと言わんばかりに全力投球をしていた。
そして、學学園高校のベンチから、ヘルメットを被った船曳が代打でコールされる。コイツ、この前健太郎が言っていた選手だった奴かぁ。今日はスタメンから外れていたようだ。すると、地方大会での成績を解説者は紹介する。背番号「11」の地方大会でのスタメンはわずか1試合。それでも、盗塁はチーム最多の7とかなりの走力がある。ランナーに出したくないですねと解説者は話し始めた。しかし、この全国大会ではスタメンでも試合に出ていると説明していた。
すると、池田が投げたインコースストレートを初球から鮮やかにライト前にもっていったのだった。スタンドからは、大きな拍手が送られている。學学園高校の攻撃はまだまだ終わらないと解説を付け加える。まさか、この流れは、、、、、、、、。俺は、先ほどの地方大会での盗塁数を紹介したのが気になった。セットポジションに入った池田を気にしながらも、牽制を入れることなく一球目を投げるのと同時に走り出した。バッターは見逃し、ボールを捕球したキャチャーだったが、二塁に投げることはできなかった。スライディングでセーフとなった船曳には、大きな声援が響き渡る。これで全国大会の盗塁数は、地方予選と並ぶ「7」となる。
まさか、次はないだろうな?そう思った瞬間、またしても走ったのだった。三塁に滑り込んだ船曳には、再び大きな歓声が広がる。この足は、やっぱり凄いな。9点までは遠いが、こういう攻撃をしていれば少しずつ点差は縮まるだろうな。




