8月12日 ホームラン
俺 「お父さんは?」
お母さん「朝から出かけたみたいよ」
俺 「どこに?」
お母さん「さぁ?よくわからないわ」
何してんだろうか?
俺 「じゃあ、お父さん帰ってきたらまた教えてよ」
お母さん「なんか用があったの?」
俺 「いや、用ってことはないけどちょっとね」
お母さん「わかったわ」
そういえば、今日の野球はどうなってるのか?
俺 「野球見ていい?」
お母さん「うん、私は見てないからいいわよ」
俺 「ありがとう」
リモコンでチャンネルを変える。野球、野球。チャンネルを回してると大きな歓声が聞こえてきた。
お母さん「今日も暑そうね」
俺 「そうだね」
大会7日目の第二試合は、開幕戦に出場していた群馬北高校と只高校との試合だった。しかし、ここまで13対4と群馬北高校が大きくリードしてる展開だ。
お母さん「13点も入ってるんだ」
俺 「群馬北は強いからね」
お母さん「そうなの?」
俺 「優勝候補だよ」
打席には、4番の田中が入る。なんか、貫禄があるな。さすが強豪校で試合をしているだけあるな。解説者は二試合連続のホームランになるかを期待しているようだった。
お母さん「なんか凄い歓声ねぇ」
俺 「このバッターも凄い選手なんだ」
お母さん「へぇー、そうなんだ」
お母さんは、野球に対してはほとんど知らない。しかし、ずっと小学校の頃から応援してくれていたのはありがたい。
俺 「なんか打ちそうだな」
お母さん「そう?」
すると次の瞬間、大きな金属音が響き渡る。それと同時に打球は左中間へと飛んでいく。おぉ、どうだ?どうだ?レフトバックする、レフトバックする。なおバックする。解説者はリアルタイムで届けようと必死だ。
俺 「あぁ、入ったな」
お母さん「入りそうね」
次の瞬間、大きな歓声が鳴り響いったのだった。群馬北高校4番の田中。2試合連続ホームランで14点目をもぎとります。今、セカンドベースを回って右手を大きく突き上げています。解説者は、ホームランを打った田中について説明する。群馬北高校は、ピッチャーの池田が手を叩いて拍手を送っている映像がうつしだされた。やはり強豪校のバッターは俺たちとは違うんだろうな。俺たちと違って、打つべくして打ったようなイメージだった。




