8月8日 第1クール(7日目)
健太郎「今日は、學学園が出るぞ?」
俺 「どこの学校?」
健太郎「船曳、知らないのか?中学校時代、俺たちも対戦したことあるんだぞ」
俺 「そうなの?」
船曳、船曳、、、、、、、、、、、?どっかで聞いた気がするんだけどな。出てこないな。
健太郎「たしか、春風と同じチームじゃなかったかな?」
俺 「そうなんだ」
健太郎「あそこ、テレビあるし変えれるんじゃないか?」
俺 「あっ、リモコンだぞ」
リモコンを健太郎の方に投げる。健太郎は、他の先生がいないか確認した上でチャンネルを変える。テレビの画面がふと揺れ、白い砂ぼこりのような光が四方へ散った。音声は遠く、ただ風のように滑る球音だけが断続的に耳を打つ。
健太郎「今、負けてるじゃん」
俺 「5対0かぁ。厳しいなぁ」
スタンドの青い旗が風に翻り、観衆の声はまだ遠慮がちに遠のいていく。バットの金属音が、テレビの薄いスピーカーを震わせ、胸の奥の记憶を呼び覚ます。8回表まで終わって、0対5。
健太郎「あっ、ちょうど船曳だぞ」
確かに、健太郎が言っていた船曳が打席に入る。今日の打席は、、、、、、、、。1打席目が三振、2打席目も三振。今日は、2三振でいいところないな。しかも、もうツーストライクだ。
俺 「船曳って、どんな選手なんだ?」
健太郎「たしか、足が速いって聞いてたぞ」
足が速いかぁ。すると、大きな金属音とともに、打球は三遊間へ。三塁方向に走っていくショートがボールを捕球しすぐさまファーストへと投げる。船曳は、チームを一塁へとヘッドスライディングをしたのだった。審判が大きく手を横に開く。砂埃が舞う中、観客たちの熱気がすさまじく、スタンドからは大きな歓声が鳴り響いた。
俺 「たしかに、足は速いな」
健太郎「あのあたりで、ヒットになるんだからな」
ツーストライクに追い込まれたが最後は、低めにフォークを投げてきた。船曳は、片手一本でなんとかバットに当てたことがよかったのじゃないか。
健太郎「もしかしたら、盗塁するんじゃないか?」
俺 「あぁ、あるかもしれないな」
すると、セットポジションに入ったピッチャーは牽制を一度もせずホームに投げる。投げた瞬間、一塁ランナーの船曳は二塁へと向かう。キャッチャーはすぐさま二塁へと送球するが間に合わない。場内からはさらに大きな歓声が上がったのだ。




