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落ちこぼれの魔獣狩り  作者: 織田遥季
魔獣事変
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111/115

赤VS緑

「ララの奴、あの化け物みてぇなガキ相手に圧倒してやがる」


 広場での激闘を目の当たりにして、ビーディーは口角を上げる。

 まさか自分でも苦戦したメル相手にララが圧倒するとは、悔しくもあり嬉しくもある誤算だった。


「ただあっちは……どうかな」


 ビーディーが視線を動かす。

 その先にいたのは、対峙するレオンとウルフであった。

 覚悟の決まった表情でレオンがウルフを見やる。


「ララがメルを止めてる間に俺がお前を倒す。そして俺が〈魔獣王〉でメルと再契約を結ぶ……それで全部おしまいだ」


「残念ながらその計画には大きな欠点がある」


 レオンの宣言をウルフは鼻で笑う。


「レオン、お前では私を殺せないということだ」


「奴の言うことはハッタリじゃない……!」


 ウルフの言葉に、足を引きずるシンピが声を上げる。


「し、師匠! 無理しないでください!」


「いいから聞け……戦ってみて確信した。ウルフの奴、完全に元の力を取り戻している」


 その言葉の真偽は、満身創痍のシンピの身体が物語っていた。

 しかし、レオンの表情に翳りはない。


「なんだ。わかってますよ、師匠。大丈夫です」


 そう答えて、レオンはソッと目を閉じる。

 再び瞼を開くと、その眼は赤く染まっていた。


「今の俺は二人で一人……アイツには負けない」


 まるで別人かのような様子のレオンに、シンピは目を見開く。


「レオン、お前……」


「ほう。〈魔獣王〉の力を従えたか。しかしその程度で勝てると思うなよ」


 ウルフの瞳の緑が怪しく光る。


「喚くなよ……時代遅れの王様気取りが」


 レオンの挑発に、ウルフの怒りが頂点に達する。


「ほざけ!」


 ウルフが大地を蹴り、今、連邦の行く末と真の魔獣王を決する闘いが始まった。

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