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星の導きの下に  作者: 音頭


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2/4

星の導くその先へ

目が覚める。目の前には暗闇が広がっている。

足を出して歩くも何を踏んでいるのか、歩けているのかも分からない。

(俺は死んだのだろうか?ここはどこなんだろうか?)


バサッバサッ


翼の羽ばたく音が聞こえてくる。前から風が吹く。

上を見上げるとそこには燦々と輝く太陽に向かって三本足の巨大な烏が飛んでいた。

その速さはゆっくりで歩いても追いつけるような速さだ。

(三本足の烏…確か八咫烏だよな。)

八咫烏。神話では神の使いとして導く存在。

(付いて来いって言ってるのか?)

後に付いていく。周りから足音がする。

見渡せば、矯正組のみんながいる。

大島真白 大島真黒 岡田朱莉 神山将貴 大石竜馬 永田知世 笹山明日香 花田俊也

皆が何も言わずに鳥の後を歩き続ける。


歩き続けると暗闇の中に光が点灯し始める。まるでそこは光の花園だった。

上を見ても光、下を見ても光、左右を見ても光だった。

(まるで宇宙を飛んでいるみたいだ。)

俺は感動していた。


…!!!


その時後ろから何かが聞こえてくる。

後ろを振り向くと、赤い何かが猛スピードでこっちに向かってくる。

(なんだあれ?)

巨大な赤いほうき星。赤い流星がこっちに向かってくる。


!!!!


俺は流星と正面衝突をした。流星は先端の巨大な顎で俺を固定する。

流星と思っていたのは巨大なムカデだった。

そしてぐんぐん加速する。やがて音がなくなり、光が動かなくなり、全てを置き去りにした。

同時に頭の中に情報が入ってくる。それは俺の見覚えのない映像。

でも声は見覚えがあった。何故ならその声は自分だったからだ。

知っているようで知らない感覚と記憶。


「…対…す。」

「私が…しないと…。」


ノイズと同時に流れてくる2つの声。一つは俺で、もう一つは女の声。

俺は憤怒の声、女の声は悲哀の声だった。

(俺怒鳴ったことないんだけど、こんな声出るんだ。それにしても上からだし…こいつ偉そうで嫌いだわ。)

俺は俺に憤慨していた。同時に疑問を持っていた。

(こいつは果たして俺なのか?)

あまりにも自分の性格と一致しないように感じる。

最も「そんな奴に俺がなるはずない!」と豪語したいほどだ。


(ああ!いやすぎて蕁麻疹出るわ!!)


俺は発狂し温まっていた。ここからは酷かった。

ずっと俺の言葉に文句を言って、騒ぎ続けた。その間俺のボキャブラリーは限界突破し続けた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「うん?」


騒ぎすぎて気が付かなかったが、音が聞こえている。

光も制止をやめ、背景が動き出している。

高度も徐々に下がってきている気がする。

(なるほど…着陸サインってことね。シートベルトはないがな!)

面白くなってきた。だが、どうみてもこれ…安全に着陸しないよな。

(衝撃に備えて、掴まるところはない!これじゃあ…脳天から真っ逆さまじゃあないですかあ。地面に突き刺さって足だけ出てる。滑稽な姿を晒しちゃう!)

高度は下がり続けるが、加速は止まらない。目の前には地面が見え始めてくる。

(スリー、ツー、ワ…は、速!ちょっと待って!うわああああああああああああ!!!!)

巨大な衝撃音の後に地面の中にめり込み続ける。

そして勢いは無くなり、完全に動きが止まる。


(あー死ぬかと思った。よしうご…うご…動けん!)

地面の中めり込みすぎたせいで、身動きが取れない。そして下半身がなぜかスース―する。俺今服着てないんじゃなかろうか?

だとしたら、とんでもなく無様な姿をさらしていることになる。

そう…全裸の男が下半身だけ地面に刺さって、脚をぶんぶんと振り回している。

どう見ても変質者だ。よく見なかったが、ここ市街地じゃないよな。

いや…そう願おう。うん、考えたくない。



(ひゃん!)

身動きが取れなかったからなにもしないで、しばらく呆然としていたら俺の下半身に触れてくるものがいる。

それもがっつり誰かに脚を持たれている。

(引き抜いてくれるのか!)

そう希望を持った次の瞬間、チクリとした痛みが足に走る。

(痛!なんか…だるい。)

脚に何か打たれたんだろう。くそ!暴れておくべきだった。

だが後悔してももう遅い。眠気が襲ってきた。

(うーん…もうダメえ。すやあzzzzz…)

俺は睡魔に負けて眠ってしまった。

(おかえりなさいませ。マスター。)

どこかから声が聞こえてきた感じがした。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ボス、こいつはどうします。」

「なんだその汚いのは何処から拾ってきた。」

「地面に突き刺さってたっす。」

「どこの聖剣だ。適当な檻に入れておけ。それよりもあの子に傷はないんだろうな。」

「それはもちろん。」

「全員に言っておけ。手を出したものは殺すと。」

「イエッサー。」


俺はごみのように扱いをされていた。

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