4口目
何故かは分からないが空気が張り詰めていた。
そこまで思い詰める要素も責める要素も何も無いのだか、病室にやってきた皆さんが真剣な顔をしているからか空気が張り詰める。
しかし、何故か集中できない。
理由は簡単……甘い!
お菓子の皆さん達が病室に入ってきて、私が寝ているベッドの周りを囲んでいる。
甘い…とにかく甘くて美味しそうな匂いが漂っている、だから集中出来ない。
集中出来ないだけならまだしも、私以外の全員が真剣な顔をして甘い空気を漂わせているからか、どうしても顔が綻びそうになる。
「えっと、それでどう言った件で?」
「話すと長くなるのですが、内容は無いのである意味で心してお聞きください」
「は、はぁ……分かりました」
私の返事を聞くとお菓子の女性が話をしてくれた。
「事の発端としては、一年前にきげきが貴女達の世界に迷い込んでしまった事から始まります。
貴女はあるケーキ屋できげきを見つけた購入したしたと思うのですが、本来であれば他のケーキがそこに並ぶはずでした。
ですが、きげきが迷い込み勝手に店頭に並び出したのです。
そこからきげきは貴女と出会い一年間もの間人間である貴女と友情を作り上げ、見事に私達の住む世界サザククに帰る手段を見つけてくださいました。
きげきはこちらに戻ってから至る所で貴女の話をしていました。
そして、その話がこちらのバウムレー様……サザククの国王の耳に入ったのです。
バウムレー様はその話に興味を持ち…………きげきとの友情を育んだ貴女をこちらの世界に無許可で、勝手に連れてきて……しまったのです」
申し訳なさそうに話を終える。
話を聞き、きげきたんの方を見ると……きげきたんもこちらを見ていた。
「きげきたん、いっぱい私との思い出を話してくれたんだね」
「ぎゃう……うぅぅ」
「んふふ、大丈夫大丈夫。別に怒ってないよ」
「うぅぅぅぅぅぅ、ぎゃうぎゃう」
「大丈夫だから、ね? ちゃんと私の事を覚えてくれたんだって分かったからむしろ嬉しかったよ?」
「ぎゃぅ! ぎゃう!」
落ち込んでいる様子よきげきたんを励ますように声をかけながらなんて質問しようか頭の中で整理していた。
……もちろん、今きげきたんに話した事はちゃんと本心だから大丈夫。




