魔王様の憂鬱
また魔王様です。短いです。
比奈のいる世界でクリスマスという日に、楽しくデートすることができた。最後の方までは夢のようだった・・・・
振りかえって、しみじみする魔王様。
待ち合わせは新鮮で最高だった。比奈の姿が見えた瞬間、時が止まった気がした。
行きたいところを興奮して話している比奈。
「服とか雑貨は見たいかな。ぁ。女の人が話してたメリーのパン屋さんも気になる。あとね!!冒険者ギルドも見てみたい!!!」
腕に触れてきて、グイグイくる比奈に抱きしめたくなるのをぐっと我慢した・・。
「我慢せず抱きしめれば良かった・・」
まぁ・・その後、手繋ぎデートが出来たのだがな!
洋服を試着していた比奈の色んな姿が見られて最高だった!!!
毎日眺めていたい。
比奈は危機感がないから心配だ。異世界人として利用されないようにブレスレットを着けておいた。
あれは髪と瞳が変わり、比奈には内緒にしてあるが居場所が分かるものだ。ストロベリーピンクの瞳と髪の比奈も可愛く美しかった!!
顔が真っ赤になっていて、初々しかったなー・・こっちまで緊張してしまった。
草原で二人きりで食べる比奈のお弁当。オレの比奈は料理も得意なのか!幸せすぎて死ぬ。また作ってくれると言っていた。
「あぁ・・毎日食べたい・・嫁に欲しい」
だが、比奈を前にするとなかなか言えないのだ!なぜだ!?
冒険者ギルドで登録したあと、一緒にのんびり薬草探しをした。将来二人で一緒に仕事をしていくのもよいな。比奈も楽しそうだったな・・。
ディナーで予約していた店もすごく気に入ってくれた。クリスマスとはなんと最高の日か。ぜひ魔界でも広めたい!
比奈からお守りを貰った。すごい性能にビックリだ。一生持ち歩こう!優しい比奈のことだ、きっとこのお守りに深い意味などないのだろう。そうであっても嬉しい・・。
オレはこの特別な日に決心していた。比奈に想いを伝えようと!出会って2日だが、オレにとっては決して短くないのだ。一目惚れというのは存在するのだな。比奈を知るたびに、近づくたびに、どんどん好きが溢れてくるのだ。
「比奈!!オレは・・」その続きは言えなかった・・
まさかの最後の最後でカミラのやつが現れた。隠すのもあれなので言うが、あいつは「婚約者」だ。親共が勝手に決めたのだ。比奈と出会う前のこと、誰にも全く興味がなかったから、それでいいかと軽く考えておった。
はぁ・・
「まさか、あのタイミングで現れるとはな・・」
婚約者などという単語があそこで出てしまっては、それこそ誤解しかうまない。カミラとの関係を整理するには時間が無さすぎた。整理せぬまま比奈に想いを告げようとしてしまった・・。
比奈との次の約束も出来ぬまま、何も言えず強制的に城に戻った。カミラの※※※歳の誕生日パーティーだったらしい。戻ると大勢の魔族が集まっていて、正式に結婚してはどうかという話になっていた。オレの居ぬ間に勝手なことを!ここで清算しなくては!!
「オレはカミラとは結婚せん!好きな女ができたのだ。婚約は白紙だ!」と宣言して解散させた。
魔界の頂点に君臨するオレに、楯突くやつはいない。親共は不満そうな顔をしておったが、勝手に話を決めて進めたのはお前たちだ。オレの気持ちが変わったのだから仕方ないだろう。
カミラのやつが、たいぶ荒れているらしいが知らぬわ!!今まで好き勝手してきたのだ、我慢を覚えればよい。
まぁ。そんなことはどうでもよいのだ!問題は・・
「あれから比奈を全く感じられぬ・・地球とやらに帰ったまま、戻ってきていないようだ」
もう5日過ぎた・・
まさか、誤解しておるのではないか・・怒っておるのか!?
いや、まさかな・・。まだ気持ちを伝えていないのだから・・オレのことなど何とも思っていないはずだ。でもカミラのことをどう思っただろうか。あの日ろくな言葉も交わさず比奈を一人で帰してしまった。あれから自分一人ですぐに比奈のもとに戻れば良かったのだ。なんと気の回らぬ愚か者よ。ここまで会えなくなるなどと夢にも思わなかった。後悔しかない・・
あー比奈。比奈。比奈。比奈ーーー早く会いたいぞ!!
「早くエルハドーレムに戻ってこいー!」
比奈と再び会える日は来るのか・・?
魔王様の憂鬱は、まだまだ続くのでした。




