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同窓会

2021年12月30日。母親の声で目が覚める。

「比奈ちゃーーん、そろそろ起きなさい」


ぼさぼさ頭で、眠そうにしながらリビングに降りるとみんなで朝食を食べていた。


ニヤニヤしながら高校生の弟が言う。

「姉ちゃん、そんなんだから男できないぜっ」

「別にほしくないからいいもん!余計なお世話!!」


「もう。翔ちゃん!お姉ちゃんにそんなこと言わないの!」

母が言う。

「そうだぞ!比奈はまだまだ今のままでいいんだぞ」

と、父。


全然変わらないな。この感じ・・。じーー・・

わっ。見すぎちゃった。


鑑定

白川 大雅(たいが) 48歳 既婚

レベル:0

職業:公務員

スキル:なし

比奈の父。嫁、娘ラブ。


白川 華乃(かの) 45歳 既婚

レベル:0

職業:主婦

スキル:なし

比奈の母。優しい。夫ラブ。


白川 翔太 17歳 独身

レベル:0

職業:高校生

スキル:なし

口が悪い。隠れシスコン。モテる。


ひぇっ。翔太って隠れシスコンなの!?見えない!

「姉ちゃんさ。就職どうすんの?こっち帰ってくるんだろ?」

「比奈!もちろん帰ってくるんだろ?」

弟、父の二人の圧がすごい・・うぅ。

「うーん。まだ分かんないよ」

「まあまあ。二人とも比奈ちゃん困ってるでしょ」

不満そうな顔をする父と弟。大学決めたときを思い出すよ。あの時もうるさく言われるのを見越して、ギリギリまで行くとこ黙ってたんだよね。母だけは味方してくれて。


「比奈ちゃん。今日、同窓会でしょ?何時から?」

「あっ。そうだった!11時からだから、間に合うように支度する」

部屋へと向かう。


「「話の途中だぞ。逃げるなー」」

「まあまあ。二人とも落ち着きなさい」

お母さん。あとは任せた。



実家の私の部屋は、高校生の時のまま変わっていない。洋室で淡いピンクのカーテン。木製のシンプルベッド。勉強机にタンスが置いてある。いつも母が綺麗に掃除してくれている。


机の引き出しをなんとなく開けてみた。

「うわー。1段目ガチャになってる2段目ダンジョン3段目タウン・・どういうこと?」


『比奈様の机ということで、こちらでもガチャが出来るようになっております。ちなみに、他の方にはガチャもミニチュアダンジョンもミニチュアタウンも見えていませんので。ご安心を』


「あー・・そうなんだ・・」

それじゃ、折角だし無料ガチャ引いとこうかな。


ーーガチャガチャーーコロンッ


アイテムR「高級こたつ」


なんとなく出るかなーとか思っていたら、本当に出たよ!


「あーちゃん、欲しいものある時それを出してくれてるでしょ・・」

『ふふ・・どうでしょう?』




考えても無駄と判断して支度を始めることにした。フル装備ではなく、私服を混ぜて着てみた。

装備

花のバレッタ(紺)

リボンロングブーツ

ハートのピアス


私服

プリーツワンピース(グレー)

ジャケット(ホワイト)

ロングコート(黒)

バック(黒)


うん。いいと思う!会場のホテルまで徒歩20分。この辺も色々変わってきたし、眺めながら歩いて行こう。




会場につくと、入り口に小暮くんがいて、奈美ちゃんを待っていた。声をかけずにそっと二人から離れた。すごく幸せオーラだして楽しそうに話してる。ちらっと見た小暮くんは少し大人っぽくなっていた。


「比奈!」

「お比奈ー!」

声をかけられ、振り向くと

「わぁーちっちゃん!円香!」


高校時代仲良しだった、ちっちゃんと円香がいた。

ちっちゃんは地元で就職して、円香は同じ東京にいるけど私とは違う大学に通っている。


鑑定

藤井 円香 21歳 独身

レベル:0

職業:大学生

スキル:なし

比奈の友達。「比奈」とよぶ。


牧野 知子(ちこ) 21歳 独身

レベル:0

職業:事務員

スキル:なし

比奈の友達。「お比奈」とよぶ。



「今回。参加率いいよねー」

「比奈も今年はこれて良かったね」

「うんうん」

「去年は成人式に合わせて帰省したからね。ちっちゃんも円香も全然変わってないね」

「ははー。そこは綺麗になったねーとか言ってよー」

「比奈も全然変わってないよね」

「本当ー変わりなし。お比奈周り見てよ!知らない間に同級生カップル増えてるのよー」

「うわ。本当だ・・カップルだらけ」


三人で笑いあって近況報告。同窓会だけじゃなくて、また会おうってことになった。



円香が

「おっあそこにも変わってない人物発見!」


振り向いてみると、そこにはバカ騒ぎして笑いをとってるお調子者の佐野くんがいた。見ているとこっちに気づいたようだ。


「よお。お前ら久しぶりー!」

「佐野っちー。お久ー」

「佐野。相変わらずだね」

「佐野くん。久しぶりだね」


鑑定

佐野 春斗 21歳 独身

レベル:0

職業:大学生

スキル:なし

比奈に片思い中。ずっと初恋を拗らせている。一途すぎ。


ぶっ!!!えっ・・うそ!?

鑑定のせいでこの間から相手の個人情報がただ漏れ・・


私も捨てたもんじゃないね。ちょっとしたモテ期のようだけど、どの相手も随分と消極的。どの人とも進展しなさそう。そういう私も別にどうこうしたい訳でもない。


正直に言うと、エドがイケメン過ぎて他の人に何も感じないというか・・。だって、好みどストライクだったんだよ!?そんな人滅多に出会えない。佐野くんも風間さんもイケメンではある。好みの問題・・まぁこういうことは、気負わず自然に任せようと思う。


まさか私に好意が筒抜けとは夢にも思ってないよね。反対だったら卒倒する。



佐野くんが

「なー。白川と藤井は就活どうなってんの?」


「ふふ。私は東京でOLの予定よ☆」

「わぁ。円香、東京で就職決めるんだ。私はどうしようか迷ってるんだよね。東京で就活か地元に帰ってくるかなんだけど・・」

「比奈も東京で決めなよ♪ランチとか行きたいよ!」

「えーーーお比奈は地元に戻っておいでよ。私もランチとか行きたいし」


「そういう佐野はどうなの?」

と、円香が話をふる。

「オレは地元で就職する。・・し・・白川も地元がいいんじゃないか?」

顔を赤くしながら言ってきた。

「う・・うん」

普通に返答しておいた。


その様子にちっちゃんと円香がニヤリとした。

「佐野って、そうなんだー」

「へぇー佐野っち。ふぅーん」

二人がかりで佐野くんはいじられ始めた。


三人でこそこそ話し始めた。高校の時から?え?小学校から??あんた何やってんのよ!このヘタレが!え?連絡先も知らないの!?あり得ないわ!などとよく聞き取れる私の耳には、ばっちり聞こえてきた。どこかで聞いたような会話だなー。


うん。聞こえなかったことにしよう。


佐野くんとは小学校から一緒で一応幼馴染みになるのかな?家が近いから親同士は交流あるんだよね。

そうして、楽しく二次会へ行き。懐かしい友達と連絡交換会が始まった。この中に佐野くんはいなかった。トイレに行っていたらしい・・。間の悪い不器用な人だよね。いい人なんだけどね。


解散することになった。佐野くんと家が近所ということは・・


「いっ・・一緒に帰るか!」

「うん。いいよ」


二人きりで話すとか初めてじゃない??

「そういえば。佐野くんって地元の大学だよね?」

「・・あぁ。そうだ。し・・し・・白川も地元だと・・思ってた・・・・親からそう聞いてたから・・」

「あーそうなんだ。実はね、うちとこ特に父親が過保護で翔太もだけど・・ギリギリまで東京のことは隠してたんだよね」

「そうだったのか・・まぁ、あのおじさんと・・翔くんじゃあ・・そうなるか・・」

「就職は地元に帰ってきて欲しいって言ってるよ」

「まだ・・決めてないんだろ?」

「うーん。そうなんだよね」


いきなり歩くのを止めた佐野くん。私も足を止めて振り返った。

「ん?どうかした?」


「あのさ!オレは、ひっ・・比奈にこっちに帰ってきてほしい!本当は・・いっ・・一緒の大学・・に・・行きたかったんだ」


うわっ。名前呼びに変わった・・

真っ赤な顔につられて、私も真っ赤になっていた。


「・・う、うん」


これはもう、地元に帰ってこないといけない感じ??

カチコチに緊張していく佐野くん。一緒の大学に行きたかったんだ・・。全然知らなかった。人生のモテ期がやってきた。




今回の比奈さんの幸運

☆アイテムR「高級こたつ」



★好かれている

佐野くん

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