56話 大友家対島津家
島津氏の第11代当主 島津 忠昌
第12代当主 島津 忠治 生誕1489年 17歳
第13代当主 島津 忠隆 生誕1497年 9歳
第14代当主 島津 勝久 生誕1503年 3歳
1506年 5月
ハイペリオン号 オペレーションルーム
幸太郎
「クララ、そろそろ、私のリクエストした戦艦蝦夷は完成したかな?」
クララ
「はい、月面宇宙基地からの報告ですと、ほぼ完成しているとの報告が
上がっております。後は、試運転と各種武器の射撃性能訓練が必要です。」
幸太郎
「ほう!そうか、では初航海とテストを兼ねて薩摩に行こう!
早速、出港の準備をしてくれ!」
クララ
「了解です。」
戦艦蝦夷 CIC 幸太郎
ほう、いいね! アニメ宇宙船艦トマトに出てくる地球連邦軍の
アンドロメロンが欲しかったんだよな。
夢がかなったな。
幸太郎は上機嫌で艦長席に座った。
幸太郎
「では、総員配置に付けって行っても、皆アンドロイドだけど。
戦艦蝦夷発進せよ!目的地は、えーと?」
戦艦蝦夷メインコンピュータ 金髪碧眼のアンドロイド
「艦長、私は、戦艦蝦夷専属のコンピュータのハイジです。
ハイペリオンのクララと接続されておりますが、戦艦蝦夷の指揮系統を、
担当致しますので、よろしくお願いします。
演習の宇宙域は、木星のアステロイドベルトが、
標的が沢山あってよろしいかと具申致します。」
幸太郎
「よし、目標、木星アステロイドベルト!」
ハイジ
「目標、木星のアステロイドベルト、了解しました。
メインエンジン始動。
出力30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%
出力最高、エンジン正常。
エンジンテスト完了。出力0%慣性航行に移行。」
「10分後、アスレロイドベルトに到着します。」
幸太郎
「よし!ビーム砲の発射準備。」
ハイジ
「了解、艦長。
エネルギー充填開始。」
「エネルギー充填100%です。」
「目的地に到着しました。」
幸太郎
「よし、目標、前方のアスレロイドベルト!
ビーム砲発射!」
ビィーーーーーーー!
ドカーン!
前方のアスレロイドベルトが消滅した。
幸太郎
「おー凄まじいな!
地球で使ったら、島ごと吹っ飛ぶな!
これは脅しのみにしよう。
続いて、 三連装ショックカノン砲、
目標、大きめのアスレロイドベルト!
発射!」
ドッドッドッドッドッドッド!
戦艦蝦夷メインコンピュータハイジ
「目標消滅。」
幸太郎
「これも、強力だな。城ごと破壊するのに使うかな!
次は、 トマホーク巡航ミサイル、発射準備、
目標は、残りの大きな隕石をピンポイントで
攻撃。発射!」
ヒュードドーン!
ハイジ
「目標全て破壊完了です。」
幸太郎
「よし、この武器が1番使いやすいかな。
戦艦蝦夷、地球に帰還。出力最大!」と言うと満足そうに笑った。
30分後,地球の上空に到着した戦艦蝦夷は、大気圏に突入し、
薩摩国の鹿児島湾沖合に着水した。
その後、戦艦配備の水陸両用車で上陸した。
この水陸両用車は、蝦夷国の技術陣が、
心血注いで開発した新型ディーゼル機関で、モデルは1980年製自衛隊の
AAV7である。
エンジンはV8ディーゼルターボエンジン、
525馬力、陸上ではキャタピラ走行、
海上では、二基のウォータージェットで推進する優れものであった。
城下町は、突然出現した巨大戦艦に、騒然としたが、
島津家から味方の船だとする高札が建てられると一応の落ち着きを見せたが、
今度は一眼見ようと、野次馬が大勢集まって、港周辺は、
市が建つほどの騒ぎになっていた。
上陸した水陸両用車にも、民衆が群がり移動にも支障を来たす感じだったので、
幸太郎は、蝦夷国製のポテトチップを民衆に配って沈静化を図った。
落ち着くのを待って、島津家の使者の先導する馬の後に続き、
水陸両用車は、清水城に入城したのだった。
島津家 居城 清水城 御殿
島津 忠昌
「お久しぶりです、幸太郎殿、いや、蝦夷国国王。
」と笑顔で言った。
幸太郎
「いやいや、幸太郎で良いですよ。 」
島津 忠昌
「今回はすごい船でやって来ましたな。
また、水上を走る自動車も驚きましたぞ。
儂も乗せて貰えるじゃろうか?
冥土の土産にしたいのじゃ。」
幸太郎
「勿論、乗せて上げますよ。
船はやっと完成した私の専用艦です。
水陸両用車は、船が入港できない時に便利です。
」と笑顔で答えた。
「ところで、忠昌殿、戦況は如何ですか?」
島津忠昌
「はい、一進一退って感じですな。
橘商会から購入した雨天対応火縄銃のおかげで、
天候に左右されずに戦略が組めるので、
戦線は維持出来ております。
しかし、先頃、大友家が導入した大砲が都於郡城
に配備されてからは、城攻めに対して、大砲の威力が凄まじく、
我が兵が恐怖を感じてしまい、戦意が上がらんのですよ。
その為、城攻めは、大砲の射程外で包囲するのみの状態です」
苦笑した。
幸太郎
「そうですか。それは悩ましい問題ですね。
まあ、その大砲をなんとかしましょうか?
条件がありますがね。」
と悪代官の目で言った。
島津忠昌
「それは、どんな条件ですかな?」
幸太郎
「新政府への臣従ですね。
はっきり言いますと、島津家は八方塞がりではありませんか?
厳しく言うと、詰みの状態ですかね?
北の大友家、東に四国の細川家、中国の大内家、
しかも、この三家は、
軍事同盟を結んでおります。
財政的にも貿易量は以前より拡大していますが、
戦時の兵糧の出費が膨大で、今年で兵糧が無くなるのでは無いでしょうか?
今が臣従する時ですよ。
陛下からは、新政府の参議のポストを用意する確約を頂いております。
良くお考え下さい。」
「まあ、答えは、都於郡城の
大砲をなんとかした後で、良いですよ。」
笑顔で言った。
その後、幸太郎は、水陸両用車に乗って、戦艦蝦夷に戻った。
翌朝
再度、港に上陸した幸太郎は、水陸両用車の前で待っていると、
島津忠昌と重臣の伊地知重貞、新納 忠武
樺山善久がやって来た。
そして、その後ろから、若者と少年が従者を連れてやって来た。
忠昌
「幸太郎殿、本日はよろしくお願いします。」と言うと
重臣達も腰を低くお辞儀をした。
「幸太郎殿、一つお願いがあるのだが、ここにいるのは、嫡男の
忠治、と次男の忠隆ですが、一緒に連れて行きたいのじゃが。」
と言うと、
忠治と忠隆は、是非一緒にお連れ下さいと目を輝かせながら
懇願するのであった。
幸太郎は、了解すると皆を、水陸両用車に乗せて、戦艦蝦夷に乗船した。
乗船した島津一行は、船室に案内されると、初め見る西洋人の金髪碧眼のハイジに
驚きを隠せず、目が点になっていた。
ハイジが艦内の案内の後、巨大な砲塔、エンジンルームを見て、
まるで異世界に来たような錯覚に襲われていた。
気分転換に軍艦カレーを配給すると、皆、涙を流しながら、食べるのであった。
そんな様子で、戦艦は都於郡城の近くの宮崎港の沖合に到着したのだった。
そして、水陸両用車で上陸後、都於郡城の島津包囲軍の本営に
到着した。
幸太郎
「ここが最前線ですね。確かにあの大砲があるので、近づけませんね。」
都於郡城を双眼鏡で見ていると、城壁に等間隔に移動式カノン砲が
設置されているのが見えた。
幸太郎は、衛星上のハイペリオンに位置を特定させて、
戦艦蝦夷のトマホーク巡行ミサイルと
同期させる指示をした。
ハイジより同期完了との報告を聞いた幸太郎は、
「忠昌殿、準備はできましたので、攻撃しますよ。」と言うと
近くの兵士たちも固唾を呑んで、様子を見ていた。
幸太郎
「では、戦艦蝦夷、目標、都於郡城の砲台.
被害を最小にする為、訓練用トマホークを使用する事。」と言うと
今度は、拡声器を使って、城に向かって、
「私は、蝦夷国、総司令、橘幸太郎です。
これから、砲台を破壊するので、近くにいる兵士は直ちに、
離れる様に、勧告する。
もう一度、言う、砲台を破壊するので直ちに、
命の欲しいものは、退去する事。」
島津忠昌
「足軽たちが、蝦夷国が来ているのを知り、大砲から離れていきましたが、
将兵は逃げずにおりますな。」
幸太郎
「やむを得ないですな。
発射準備。」と無線でハイジに連絡。
ハイジ
「艦長、いつでもどうぞ!」
幸太郎
「発射!」
戦艦蝦夷の甲板のトマホーク発射口が開き、10発のトマホークが次々に発射された。
シュー、シュー、シュー、ーシュー、シュー、シュー
すると、数秒後、城のすべての砲台に、轟音と共に、
トマホークが命中したのだった。
近くにいた将兵たちは、爆風により吹き飛ばされた。
その結果、大友家の守備隊の命令系統は混乱を来したのだった。
その機会を、島津側が見逃すはずが無く、
島津忠昌は、全軍に総攻撃を命じた。
その結果、大友兵は、総崩れになり、城を捨てて
撤退したのだった。
島津忠昌
「幸太郎殿、国王、正に神の如き所業に
感服致しました。」というなり平伏した。
勿論、重臣たちや周辺の兵士たちも一斉に平伏したのだった。
幸太郎
「皆さん、頭を上げて下さい。
まあ、蝦夷国の力が分かって頂いたのであれば、
満足ですよ。」と言うと戦艦蝦夷に戻って行ったのである。
数日後
清水城御殿にて、島津氏が新政府に臣従する誓約書を交わすことに
なった。
幸太郎
「決断に感謝致します。
今後は新政府と歩調を合わせて頂きます。
戦線は拡大せずに現状維持でお願い致します。
兵糧は随時、橘商会が補給致しますので、ご安心を。
また、弾薬も無償で提供致します。
なお、重臣の子息たちを蝦夷国へ留学して頂き、
新政府の軍事、政治、文化等を、学んで頂きます。」
島津忠昌
「留学についてですが、嫡男の忠治、
と次男の忠隆も
是非、留学をお願いしたいのですが?
本人たちも是非留学したいと言っておるのです。
島津家、いや日本の国のため、よろしくお願いします。」
幸太郎
「勿論です。優秀な御子息を預かることは、
新政府のためになるので
こちらからお願いしたいくらいです。」と笑った。
数日後。幸太郎の乗る戦艦蝦夷は
留学生たちを乗せて小樽港に向けて出航した。




