表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
96/191

19






「ねえ、アシェス」


「なんだ?疲れたのか?」


「そういうんじゃないけど…」


王宮までの道のり無言だった静寂に耐えかねたのか、打開するようにスフィアは話しかけてきた。


「さっき言ってたアシェスの捜し人って…それに騒ぎがどうって…」


「……………」


アシェスは迷ったような表情で眉をしかめた。


「聞いちゃいけなかったのかな…?」


「いや…別にお前が気にすることじゃねぇよ。つまんねぇことだ、忘れろ」


「む…」


さすがにその物言いには腹が立ったのか、スフィアは怪訝な顔でうめいた。


(やっぱり…みんな同じだ)


抑えていたはずの感情。

わなわなと肩を震わせ、スフィアはアシェスの顔に食いつくばかりの勢いで近づいた。


「なんでそうやって誤魔化すの?」


「あん?誤魔化してなんか…」


スフィアの目を見ると、いつもの彼女らしからぬ目付きでこちらを睨んでいる。その余りの怒りように思わずアシェスは目を逸らす。


「ほら、疾しいことがあるから目を逸らした!どうして何も話してくれないの!」


自分を取り巻く状況、多少はわかったとはいえ、彼女にとっては知らないことばかり。

フォーザとの会話の中でもただ静観するしかなかった。

しかし自分が事の発端であることは自覚しているのだろう。

気を遣ってくれているのはわかっているはず。

だが、それでも責めの言葉は止まらない。


「全部私に関係することなんでしょう?だから言えないんだよね?」


「そうでもねぇよ。ってか、急にどうしたんだよお前は」


怒ったようにけしかけてくるスフィアに対し、アシェスは冷静な様子を崩さない。

だが歩いていたはずの足は完全に止まっていた。


「だってアシェスって何でも隠してばかり!…私は、もう何も知らないままでいたくないの!」


「お前は自分のことだけ考えてりゃ良いんだ。余計なことを考えず、今後の身の振り方でも考えてろ」


「誰かが傷ついたり迷惑してるのに、やっぱり当事者の私だけ無知でなんていられないよ!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ