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「くっ…!」


強大な振動音と地響きはローウェンス王宮を揺らめかせた。

耳鳴りさえしそうな轟音はやがて白煙と共に消えていく。

静寂と共に石無数の槍は一点を重ねるようにして壁ごと貫いていた。

凄まじい威力。


「あ~あ…もしかして死んじゃった?マズイなぁ、御大に叱られちゃうよ」


ハースがスネたような顔でその有様を見つめていた。


「勝手に殺すんじゃねぇよ」


「!?」


無数の軌跡が石槍にほとばしる。

空を裂くような音を残して、石は亀裂から滑り落ちるようにして崩れていった。

アシェスはその中心部から飛び出す。


「な…」


高速で駆け出すアシェスは、あらゆる思考を一時停止させるほどの速さ。目で追いきることができない。

まさに旋風のよう。

瞬時に間合いを詰め、すでにアシェスの顔は驚愕するハースの鼻先にあった。


「力を過信しすぎたな」


光り輝く金色の剣。

ハースの視界に一瞬それが映った。


「…っうッ!」


アシェスは躊躇いなく剣を振った。

鮮血がハースの左腕から舞う。


「ぐ!!」


咄嗟に飛び退くことで最小限のダメージに留めたものの、ハースの左腕は骨の一部まで切り裂かれていた。

綺麗に裂かれた傷口からはとめどない血が左腕を伝う。


「やるね…アシェス」


「てめぇもな。あの体勢から躱すとは」


ハースは不適に笑っていた。痛みによる脂汗を垂れ流しながら。

それは痩せ我慢なのか、はたまた狂気から生まれたものなのか。


「勝負はついた。もう終わりだ」


「そういうわけにはいかないな。剣士ごときに傷を負わされたんじゃ、僕のプライドが許さない」

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