55.
(※マーシー視点)
「そうですか……、でも、あなたが点呼に遅れたことに変わりはありません。罰として、あなたは今日、朝食抜きです」
「え……、そんな……」
私は大きくため息をついた。
数少ない施設での楽しみである食事ができないなんて……。
「何か、文句でもあるのですか?」
「い、いえ、ありません。当然の罰だと思います。私も今後、このようなことがないよう、気をつけたいと思います」
「ええ、それでいいのです。では、行ってください」
私は部屋を出た。
みんなが朝食を食べている中、私だけ、何も食べることができない。
これは地味に、いや、かなりつらかった。
それに、今日の朝食だけではない。
二度寝という楽しみまでも奪われてしまった。
みんなが真面目に起きている中でする二度寝が最高だったのに、もう、それもできない。
さすがに一度バレて繰り返すほど、私も馬鹿ではない。
ここの指導員の怖さは、よくわかっている。
次に遅れたら、朝食抜きどころでは済まないだろう……。
私はそれから毎日、真面目に点呼に参加した。
二度寝をすることもなく、一度も遅れず、集合場所へと向かった。
ときには、一番乗りだったこともあるほどだ。
そうして、一か月以上が経過した。
その間、一回も点呼に遅れることはなかった。
もちろん、怒られることも罰を受けることもない。
しかしある日、私の予期せぬことが起こった。
いつものように遅れず点呼に参加したのに、点呼が終わると、私は指導員に呼び出された。
別室へ着いてくるよう促され、私はついて行った。
いったい、何の用だろう?
私は毎日毎日、遅れることもなく点呼に参加している。
怒られる理由はない。
ないはずなのに、私は異様に緊張していた。
「さあ、入ってください」
私は部屋に入った。
そして、そこで……。




