53.
(※マーシー視点)
私は今日も二度寝をしてから、集合場所へと向かった。
そして、点呼が始まっている中、私はこっそりと列に紛れ込んだ。
点呼は続き、私の番も終わり、今日も無事点呼は終了した。
あぁ、皆が真面目に集合している中でする二度寝は、本当に最高だわ。
私が二度寝を始めてから、一か月近く経過したが、特に何も言われることはなかった。
施設の生活は相変わらずつまらないけど、その中でも私は二度寝をするという楽しみを見つけていた。
そして、翌日になっても、私は二度寝をした。
いつものように二度寝をして起きたあと、集合場所へと向かった。
いつものように、列に紛れ込んだ。
いつものように点呼を終えた。
いつものように、点呼を終えたので朝食の時間が始まろうとしていた。
しかしここで、いつも通りではないことが起きた。
「マーシーさん、ちょっとよろしいですか? あなたに話があります」
指導員に呼ばれ、私は別室に向かった。
ほかのみんなは朝食を食べに向かっているのに、私だけ呼び出すなんて、いったい何の用かしら?
話というのは、何のことについてかまだ分からない。
でも、長い話は遠慮してほしい。
私は早く朝食を食べたいのだ。
温かいうちに美味しくいただきたい。
楽しみがほとんどないこの施設で、食事は数少ない楽しみの一つなのだ。
「いったい、話というのは何でしょうか?」
部屋に入って椅子に座り、対面に座っている指導員に私は尋ねた。
「マーシーさん、あなた、点呼に遅れましたね?」
「え……」
指導員の鋭い眼差しが、こちらを睨むように見ていた……。




