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飛ばされた世界で俺は,悪魔でした。  作者: 東狐
この地で俺の出来る事。
147/418

147、 リトのお出かけ


 明日は予定の日だ、 獣人奴隷は順調に集まっている 今は王城の地下に

閉じ込めている、現在82名居るらしい 少々数が合わないが 奴らは命の数で

取引を拒みはしないだろう、過去の御報告でも奴らは 仲間意識が強く自分の

親族・知人を命を張って守る事を厭わないらしい 多分大丈夫だろう。

 しかし 確かに数が合わないな、もっと多数の獣人奴隷が我が帝都には存在

する筈だ、誰か知らんが頑なに隠しておるのだろう、今回の事が終結したら

誰であろうと 隠蔽して事を詳らかにして裁いてくれる、待っておれ。







 帝都の街並みを小さな少女が三毛猫2匹と歩いている、 茶色のロングコートの

フードを被り、顔を隠す様に歩いているが 他の歩行者も同じようなスタイルで

歩いている者も多く存在するので 大して目立った存在では無い。

 時々擦れ違う子供がネコを連れている事に気が付き 指を指す事位だ。


 当然この小さき少女はリトだ、単独で帝都に侵入して獣人奴隷を開放する危険な

仕事を自ら請け負った。 何故こんな事を自ら望んで受けたかの理由はリト自身

良く理解していた、もう夢中なのだ 太一に。  以前住んでいた村で拾われた

リトはカランド・ドルチェに引き取られ 概ね優しく育てられていた、 だが

時々発する リトの膨大な魔力をリト以外の住民が怖がらない訳が無い、

表面上はとても優しく接してくれる義理親・住民・3人の子供達。

 だが リトは判っていた、自分の事を怖がっている人達の事を、でも良かった

住んでいた村が魔力枯渇であと少しで 自分も含めて死んで行く未来は判って

居た、 でも自分が予測していた未来は間違いだった、良い意味で。 


 ある日自分より圧倒的な存在感の魔力を持った者が村に来て 村人たち全員を

他の場所に転移した 自分には選択権は無いので 黙って着いて来た、

 其処からはもう夢中だった、最初は気付かなかった 存在感の薄い悪魔は

自分に取って天使否、神様に思えた。魔族の自分が神様に親近感を覚えるのは

何だか変に成ってしまったのか、と思えたが その悪魔は今迄知りうる魔族の

者達とは確実に違っていた、 対価も求めず、我々全てに住む場所を提供し

食べ物を大量に提供し(今迄食べた事の無いとても美味しい物)快適な排泄場所

(何あれ 痛い葉っぱで拭かなくても 優しい暖かい水で洗ってくれる物)も

提供してくれた。 そして毎日 新しい物をくれる 新しい友達と引き合わせて

くれる、毎日が楽しい そして自分に対して一切の怯えや侮蔑の感情は無い。

自分はそんな感情に敏感だ、 自分があの村に来る(拾われた)前の記憶は未だ

思い出せてはいないが、多分以前居た場所でも 疎ましい存在として扱われていた

変な自信が有る。 でも今は違う、私を1人の女として確りと認識してくれる

太一と言う男性は 悪魔で有り人族(人間と言うらしい)で有り そして今は

私の最愛の人(男)だ。 太一の為なら何でも出来る様な気がする、 違うな

何でも出来る確信が有る、太一の為なら何でも出来るし 出来る事はやって

上げたいこんな感情は初めてだ、そして今 私は幸せだ。



 そんな事を考えながら フォーに作って貰った地図を見ながら歩くリト 

その顔は外から見えないが何やら思い出してニマニマしていた。


 「リトちゃん 迂闊ですよ 少し気を引き締めて下さい。」*ファーペン


 「そうニャァ リトニャン もし 変な人と接触してニャァ、トラブルに

ニャッたら 下手に傷つけられニャイニャァ。」*キャラコ


 [そうね、気を付けるわ でもね フォー様から良い物貰って来たから 多分

騒ぎには ならないと思うよ。]


 とは言ってもリトが向かった先は奴隷商店、須らく悪所に有り、不穏な

雰囲気を醸し出す場所だ。 そんな場所を子供1人で歩いていれば 危険な事に

当るのは火を見るより明らかな事だ。 


 「へっ、へっ、へっ、御嬢ちゃん何処に行くのかなぁ~。」*奴隷商従業員


 何でリトが奴隷商人の従業員かを判断出来たのか、それは覚えたのである。

太一も日常的に使っている 空間収納の内容を確認する行為が 鑑定(第6感)

だが太一本人は魔法が絶望的に下手なので気付いていない(フォーから言われた

筈だが) リトは日常的にそれを見ていて アマやフォーに使い方を教えて

貰った、そして今ではお手軽に使いこなす事が出来る様になっていた。


 で、この奴隷商従業員は太一の前世で言う街頭スカウトだ、前世と違うのは

芸能界入りをするのでは無く、奴隷として売られる未来が約束される事だ。

そう奴隷商従業員は悪だ、魔族的には有り何だが 今は太一の為 太一の指令に

敵対行為を及ぼす者は 敵だ、当然排除対象である お得意の電撃か? 否、

先程のフォーから貰った ”良い物”の出番で有る。 



 フォーから貰ったものその名称は ”逆正〇丸” 何の事だか当然リトは知らない

兎に角<悪いのが居たらこれを相手の口の中に入れてね、それで全部終わるから>

と 言われて渡されたのだが、何の事だか判らない。試しに匂いを嗅いでみたら

危なく自分で口の中に入れてしまいそうになって 慌てたフォーに止められた。

それ程魅力的な良い匂い(美味しそう)がする丸薬、(因みに太一の前世では 

好んで飲む物では無いそうだ(正常なタイプ)迂闊に飲んで満員電車

(何?満員電車って)に乗ると 周囲の人々に ”あっ、この車両に乗っている

乗客の中にお腹壊している人がいるな。” と気付かれてしまうある意味

とても恥ずかしい呪いの薬らしい。)



 リトはコートの中で 逆〇露丸を手に取り、指弾で目標(奴隷商従業員)の口

めがけて 逆正露〇を発射した。 その白い弾丸は正確に対象に着弾し 有無を

言わさずその薬剤は仕事をし始める。香しい匂いは好む好まざるを無視して その

薬剤を嚥下する行為を強制する命令を直接脳に指示する、そしてその薬剤を

飲んだ対象者の最初に到達する臓器にその成分は吸収され そして劇的な身体的

変化を対象者に齎す。それはほゞ全ての生物が有する欲求で この薬剤の効果で

有り その欲求は今現在思考し行動していた理念を遥かに凌駕し その爆発的に

加速して行く欲求に抗えず、その欲求を満たす為、現在まで自ら行っていた行動を

全て放棄し 全力で欲求を満たすべく行動を開始する、そう遥かなる

雪隠に向けて。

(フォー様 う〇こ関係で 悪戯するの好きなのかな?)と思うリトだった。


 

 こうしてリトの邪魔をして来た者は排除された 声を掛けられから一瞬の事で

有り、(それにしては説明に行数が掛かってお読み頂くのに時間が掛かったで

しょうがこれはリトが脳内で回想していた事で時間は掛かっていません。)

リトは又目的地に向け歩み出した。


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