12、 ばれた?
「魔王様御来店 恐悦至極です。」
「うむっ! 店主、此処にフォーが居るであろう 我が眼前へ呼べ。」
「ははっ。」 流石のじいじも 魔王様にはタメ口叩けないらしい
(誰が来ても同じって言ってたのに。)
{否定 マスター、それを言っちゃ~御仕舞いです}
ーーー ですよね~。 はっ! 早く行かなくちゃ。(魔王様 怖いのかな?)
店舗部分へ移動して見ると、じいじとビバーチェさんが魔王様と思われる人の
前で頭を垂れている。 尊大なマントとフェイスマスクで、表情が判らないが
圧迫するような気配が店舗に溢れている。(やっぱ怖いっぽい)
『はい、私が フォーです。』
「・・・お前は馬鹿か? そんな物顔を見れば判る。それより何故再生したのに
我が前に姿を現さぬ!」 この問いに関しては魔王の側近が返答した。
「恐れながら、魔王様 フォー様は勇者との戦闘の末、一命は取り止めましたが
再生後も 脳、特に記憶が戻らず、未だ療養中と報告が上がっております。」
「・・・そう であった・・・ だが、見れば会話は出来そうである。
此れから王宮に行くぞ。」
えっ、そんな早急なっと思った時には 眼前の景色が一変し 荘厳な
作りのドア(こんなでかいのドアなの?)の前に魔王様と居た。
何、これ。
{回答 マスター、魔王様の転移です 王城の入り口に飛びました。}
「さあ フォー何時もの様に此処からは徒歩で参るぞ!」
「はっ、はい 御供致します。」 と しか返答出来ない。
大きなドアを潜るとそこは廊下、・・・幅が500メートル位有るぞ。
「・・・フォー何を呆けてる。早く来い。」 (こいつオカシイな。)
『はいっ、只今参ります。』
王城内は明るく床はツルツルで色はグレイだ、壁は遠過ぎるので未確認
天井は 照明で有ろう物が光っているのが判るが、此れも遠過ぎて見えない。
最高権力者の通過で、家臣たちは廊下の壁際で礼を正しているのだろうが、
どんな種族なのかも 此処からでは判らない。
「フォーきょろきょろするな! そんなだと家臣共に笑われるぞ。」
『あっ はいっ、 初めて見るので。』
魔王様が急に足を止める。 魔王様の左半身後方を歩いていた俺は危なく
ぶつかりそうになった。・・・フェイスマスク越しだが、しげしげとフォーの
顔を覗く魔王様。・・・(何か見透かされている様な気がする)
「ふんっ! 行くぞ。」 歩き出す魔王様、付き従う俺。もう30分は歩いてる。
「此処に入れ。」 40分近く歩いてやっと辿り着いたある一室、多分
魔王様の執務室であろう。
『失礼いたします。』 声をかけて入室した。奥の執務卓の向こうで振り向いた
魔王様が 入室後二人きりになって 初めて発した言葉は。
「・・・で、 お前 誰だ?・・・」




