32.決戦前
僕はふわふわとした心地いい空間にいた。
ここはどこだろう?
僕は死んでしまったかな?
遠くから声が聞こえる。
声というより歌だ。子守唄だ。
懐かしい様な不思議な気分になる。
遠くから聞こえた子守唄がだんだん大きくなる。
大きくなるにしたがって意識がはっきりしてくる。
そうだ、ラフレシアの様な魔物と戦っていたんだ。ダンジョンに潜っていたんだ。
現在の状況を思い出し、目を開くと視界にはダンジョンの天井・・・とルミナスさんの顔が。
頭の下が暖かくて柔らかい。
ここは?
ルミナスさんの太ももの上――膝枕!
「あっルミナスさんすみません!」
僕は慌てて起き上がる。
「目が覚めましたか?」
ルミナスさんは優しく微笑む。
結局あの魔物は、混乱の花粉と幻影を見せて誘い込み、麻痺で動けなくして養分を吸い取る魔物だった。
僕が倒したらしい。
らしいというのは、あまりよく覚えてないからだ。
何かを見せられてそれから意識を失って・・・。
ハカセが言うには心因性ストレスが原因だったらしいが・・・。
目的の最下層まであと二階。
ここで休憩をいれることになった。
「最下層まであと少しということで景気付けにステーキを焼いてみました」
四十二階のミノタウルスの肉が高級和牛に近い味だったのでステーキにした。
胡椒とニンニクたっぷりで仕上げに醤油でジュッーとね。
最高に美味しかったしみんなの評判も良かった。
「そうだナオト君」
突然ハカセに声を掛けられる。
「恐らくだが地球に帰れるけどどうする?」
「へ」
一瞬何を言っているのかわからなかった。
「召喚された勇者のユニークスキルが霊力を元にしているということは言ったよね?ユニークスキルを暴走させると霊力も暴走するわけ、それを動力にすれば転送ゲート開くから帰れるよ!」
「ユニークスキルを利用すれば帰れるのですね!」
「そうじゃね、君のクラスメイトて言ったかな、勇者の仲間10人くらいのエネルギーあればゲート開けるね」
「みんな帰れるんですね」
「1人だけだ」
「え」
「10人くらいのエネルギーを使えば君が帰れるくらいのゲートが開けるってこと」
「今の所帰る手段はそのくらいかなぁ。違う方法が見つかったら教えるよ」
実は全員が帰れないと聞いてそれほどショックは受けなかった。
元々帰れるなら1人でも良いと思っていたからである。
しかし、帰れる手段が見つかって若干戸惑うこともあった。
地球に帰るとなると、ルミナスさんや孤児の子供達と別れることになるのか・・・。
計画を変更することにした。
あのエルフを操って松本を殺させてと色々計画していたが・・・良いことを聞いた。
尚人と私の二人で地球に帰る方法を探さなくては。
まずは、クラスメイト達を尚人の周りに集めよう。
2人分のエネルギーで20人良いだろう。
ああ、楽しみ。
尚人と二人で地球に帰って幸せになるんだ。
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名前 真神尚人 17歳
種族 人間族
職業 勇者
レベル 10
HP 3000/3000
MP 2862/2862
力 550
体 510
俊 510
魔 600
【スキル】
万物創造 共通言語認識 電脳
狩人 剣術 刀術
投擲 体術 ゴブリン式格闘術
回避 解体 火魔法
水魔法 風魔法 土魔法
回復魔法 重力魔法 生活魔法
状態異常魔法 弱体化魔法
遠見 警戒 索敵
空間認識 料理 農業
状態異常耐性 並行詠唱
【称号】
異世界人 勇者 閃光のマヨネーズ
盗賊スレイヤー 帝国勲章 カレーの王子様
【固有魔法】
ブリットショット
ブリットバースト
リバイブ
【装備】
アダマンタイ刀
皮の鎧
手甲
お洒落なマント
世界樹のペンダント
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