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召喚勇者は世界を救わない  作者: 粉みるくススル
ヨルムンガンド
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18.暴走と正常と日常

衝撃事実から一晩明けた。

早く地球に戻りたい自分と、このままここで物作りをしながら生活自分がいる。

いや、自覚した今はより強くそれを感じる。


何かを作り出したい衝動と快感はきっとユニークスキルの影響なんだろうか。


気付いたら一心不乱に半透明な皮の加工をしていた。

それは、半透明な皮を粒子にして鉄に混ぜて見えない鉄を作るという加工だ。


「この鉄を使えば見えない武器を作り出せる!」


どんどんテンションが上がって、剣や槍や盾、鎧、変わったところでブーメランなど色々な武具を作ってしまった。

たぶん良い出来だと思う。

見えないからわからないけど。


うん、困った。

この武具、見えないから何処にあるかわからない。

これは盲点だった。


・・・僕何をやっているんだ?

貴重な半透明な皮をなんてことに。


よし、こんな時は何か新しい物を作って。

そう言えば何で地球に戻りたかったのだったけ。

そうか、地球の物をここで再現すればいいんじゃないか。



パーン!



思いっきり頭を叩かれた。

振り返るとルミナスさんがいた。


「自覚したら、より持っていかれる様になってしまいましたか」


ルミナスさんが何かの魔法を唱えると気分が落ち着いてきて、先ほどまでの衝動が全て消え失せた。


「僕、今何を」


「理性で制御できないレベルまで来てしまいましたか。ナオトさんこれを」


木のペンダントを渡された。


「これは世界樹の木片から作ったペンダントです。限界はありますが、ナオトさんのユニークスキルを抑え込む力があります」


キリッとしているルミナスさんに違和感しかないがとてもありがたい。


「ありがとうございます。そうだ、何か地球の料理作りましょうか?」


「やめておきましょう。料理を作るというのもユニークスキルの影響が考えられます。必要以外は何かを作り出すことは止めておいた方がよいでしょう」


「あなた誰ですか?」


先ほどからキリッとしているし、食欲に忠実でないルミナスさんはルミナスさんではない!


「あら?バレちゃった」


テヘペロしている。


「私は、ルミナスの姉、エルフィ―ト=フーリエ=タイジュです。エルと呼んでください。今私は、眠っているルミナスの体を借りている状態です。ルミナスが目を覚ましたら交信が途絶えてしまうため、手短に要件を伝えますね」


「まず、そのペンダントでユニークスキルの暴走は抑えられますが、完全ではありません。なるべく新しいものを作り出すことは止めてください」


「次に、ダンジョンの攻略が終わりましたら、直接伝えたいことがありますので世界樹の元、エルフの国までおいでください」


「ユニークスキルの暴走加減からそろそろ天使族の介入があると思いますが、天使族は敵です」


「あとはルミナスに食べ過ぎに注意しろと。お腹を出して寝るのも気を付ける様にと。人間の世界には未知の病気があるかもしれないから体長には気を付けろと。あなたは騙されやすいのだから知らない人にはついていくなと。お金の使い過ぎ気を付けろと。あと一日一回お姉ちゃん大好きと私に声を届けろと。男は皆や野獣と」


後半早口で喋り出したと思ったら突然途切れた。


「おはようございますナオトさん」


ルミナスさんが目を覚ましたから途切れたのか。


しかしあれだ。

エルフの王族ってみんなこうなのか?


「ナオトさん、お腹が空きました!」


うーん、何か新しく作り出すこと止められてるしなぁ。

今まで作った物なら許容範囲かな?


久しぶりにハンバーグを作った。


「今日は、ハンヌークですか!これは私の原点!」


いや、違うでしょう。



僕の作ったご飯を美味しく食べるルミナスさんを眺めながらのんびりする日常。

こんなのもいいなぁと思う。

ん?この感情はまたスキルの暴走?。

いや、違うな。

これは本心なのかな。


この時、ルミナスさんにどす黒い何とも言えない感情が込められた視線を向けられていたのが、僕はそのことに気づいていなかった。





後日、暴走して作った見えない武具はエドさんとマリエルさんが高額で買い取ってくれた。

武具を持ち込み禁止の場所に無警戒で持ち込めるというは良いアドバンテージだそうだ。

エドさんは皇太子だから、身を守るために有効なのだろう。

マリエルさんも公爵令嬢だし身を守るためにはお金を惜しまないんだろうなぁ。


「これは素晴らしいですね!お父様に社交の場での鎧の着用を禁止されていたのです。この見えない鎧ならドレスの上に着用しても誰も文句は言ってこない。とても素晴らしいです」


マリエルさんが、カップルに腐った卵を投げつける原因の一端を垣間見た。









_____________________________

名前 真神尚人 17歳

種族 人間族

職業 勇者


レベル 10

HP 3000/3000

MP 2862/2862 

力  550

体  510

俊  510

魔  600


【スキル】

万物創造 共通言語認識 電脳

狩人 剣術 刀術

投擲 体術 ゴブリン式格闘術

回避 解体 火魔法

水魔法 風魔法 土魔法

回復魔法 重力魔法 生活魔法

状態異常魔法 弱体化魔法

遠見 警戒 索敵

空間認識 料理 農業

状態異常耐性 並行詠唱


【称号】

異世界人 勇者 閃光のマヨネーズ

盗賊スレイヤー 帝国勲章 カレーの王子様


【固有魔法】

ブリットショット

ブリットバースト

リバイブ


【装備】

アダマンタイ(トウ)

皮の鎧

手甲

お洒落なマント

世界樹のペンダント

_____________________________


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新しい連載を始めました。よかったらお暇な時でも目をお通しください。
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干物男は異世界でも引きこもりたい
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