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召喚勇者は世界を救わない  作者: 粉みるくススル
ヴァナニール帝国
31/74

10.将軍ゴブリン

食事と物作り休憩を終えて地下八階。

この辺りから出現する魔物ががらっと変わる。

ゴブリンファイターやマジシャンをリーダーにゴブリンリーダーが数匹という5匹前後の集団で現れるようになった。ゴブリンリーダーなのに子分とはこれいかに。

きっとリーダーはリーダーでも長ではなく本などを読むゴブリンなんだ!

基準が良く分からない。

ステータスを鑑定した性能的には、ゴブリン→リーダー→ファイター、マジシャン。

職業が有る無しでは基本ステータスが倍違う。ファイターやマジシャンはリーダーの能力+職業にちなんだステータス強化といったところかな。

ゴブリン達はひたすら豆を落とした。ポップ豆パーティーが出来そうだ。

コボルトもいたがゴブリン達の哨戒役といった感じで見かけてもすぐに逃げ出ししばらくするとゴブリンの集団があらわれる。

あとはジャイアントバットや大ムカデ、スライムなどがちらほらと。

赤いスライムがいたので『鑑定』したらブラッドスライムとなっていた。動物や魔物の血を吸収したただのスライムだった。

核を破壊して倒したらブラッドオイルが手に入った。

『鑑定』したら赤の染料に使えるとなっていた。恐らくスライムがゴブリンの死骸などから血を吸って生成されたオイルなのかな。

ちょっとした出来心でブラッドオイルにクリーンをかけてみた。

スライムオイルになった。

うそん。

他の物質と結びつく効果、スライム溶液と同じだな。

スライム溶液のオイルバージョンといったところか。ランプの燃料以外にも何かに使えそうだ。

試しに『収納』からスライム溶液を取り出しクリーンをかけてみた。

水になった。

スライムオイルと石鹸を合わせるとシャンプーやリンスが作れるかもしれない。これは発見だ!


右足に衝撃を受けた。

完全に油断して大ムカデに噛まれていた。

スライムオイルに可能性に夢中になっていたために『警戒』も発動しなかった。

常時発動スキルだと思って油断していたがある程度周りを警戒しながら集中していないと発動しないようだ。

刀で大ムカデを切断して倒す。

大ムカデの噛む力が強いのか頭の部分が噛んだまま離れない。

仕方ないのでダガーで無理矢理はがしクリーンで殺菌してから回復魔法。

『状態異常耐性』のおかけで毒状態にはならなかった。

油断大敵。



地下九階。

出現する魔物は八階と変わらず。

今までの階層で一番広く探索に時間がかかってしまった。

歩き回って疲労ばかりがたまったが、行き止まりの部屋で大きめの宝箱を見つけた。

『鑑定』をかけて罠がないことを確認して開けてみると、鉄の剣が入っていた。

傷んでいたので『万物創造』をかけて新品にした。

そして性能を『鑑定』

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鉄の剣+1 剣


特徴のない普通の鉄の剣

ダンジョン産

魔素の影響で切れ味が増している

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誰かの忘れ形見か。


ダンジョンのアイテムは3種類ある。

まずは遺品。

冒険者がダンジョンで死ぬと死体や装備品はダンジョンに吸収される。

稀に、その場所に装備品が入った宝箱が出現する場合がある。

死亡した冒険者の全装備の時もあれば一部の時もある。

一度ダンジョンに吸収された装備品はダンジョンの魔素を受けて性能が上がる。

それを遺品と呼び、手に入れた冒険者の所有物となる。


二つ目は、廃棄物。

階層ボスを倒すと現れる宝箱に入っているアイテム。

階層が深ければ深いほど良いものが手に入り、階層ボスの種族による影響を受けたアイテムが出やすい。

どの品も高値で取引されて冒険者の収入源となっている。


三つ目は、出土品。

ダンジョンの深層部に極稀に出現する装飾された宝箱に入っているアイテム。

どの品も高性能な魔道具で超高額な値段で取引される。

売れば一生働かないで暮らしていけるほど儲かる。

ダンジョン冒険者は一攫千金を求めて出土品をさがしているのである。

ちなみに、マジックバックなどもこれに入る。


今回の鉄の剣+1は遺品であった。

誰のものかはしらないが大切に使わせてもらおう。



地下十階。

階段を降りると広いセーフティゾーンだった。

魔物除けの石を魔道具にはめて休憩。

部屋を回すと階段の反対に大きな扉が。階層ボスの入り口のようだ。

扉を開け階層ボスの部屋へ。

ボス部屋に入ると床全体が光り部屋いっぱいの魔法陣が現われそこからゴブリンが浮かび上がるようにあらわれた。

ゴブリンはぴくりとも動かないので『鑑定』

ゴブリンジェネラルLV10と表記されていた。

今までゴブリンより二回りほど大きく筋肉質、鉄の兜に鉄の鎧と鉄の具足を身に着け、両手持ちの巨大な剣を構えていた。

所持スキルは『剣術』『鉄壁』『物理魔法』『回復魔法』『鼓舞』『指揮』『ゴブリン式格闘術』

ステータス的には今まで戦ったゴブリンに比べて一番強いが、それでも自分のステータスの半分くらいしかないのでいけるだろうと判断。

目新しいスキルの性能を『検索』すると

『鉄壁』は装備している防具の性能が上がるスキル。

『物理魔法』は無属性の魔法で、有名なところで物理攻撃を防ぐシールドなどがある。

『鼓舞』はパーティーメンバーの能力を一時的に上げる。

『指揮』はリーダーの時、部下の能力を上げる。

そして気になるのは『ゴブリン式格闘術』

アルカディア王国の資料にも冒険者ギルドの資料にも、もちろん日本の知識にもなく『検索』をかけても該当なしとなる。

『万物創造』で作ろうとすると消費最大MP100で作れるのでコモンスキルだと思われるが、性能を調べるために創造するのは無いなと思ったがスキルの誘惑に負けてやってしまった。


_____________________________

ゴブリン式格闘術 1/10(コモン)


ゴブリンの英雄「ケンジ」が編み出した格闘技

素手の状態で使用できる投げ打撃中心の技

自分より体格が大きい相手に特攻がある

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予想以上にクレイジーだ。

特にゴブリンの英雄「ケンジ」がクレイジーだ。

これ絶対に日本人の勇者だろう。

日本にゴブリンなんぞいなかったから、魔物になれるユニークスキルかゴブリンになれるユニークスキルかゴブリン似の日本人だったのか。

ケンジ・・・。

スキルについては、素手の時に体格のでかい相手に有効なスキルの様だ。

このスキル依存の技に「ゴブリン張り手」「ゴブリン上手投げ」などの相撲の決まり手にゴブリンを付けただけの技名が色々あった。「ゴブリン押し出し」「ゴブリン猫だまし」にはちょっと笑った。

もしかして『ゴブリン式格闘術』て相撲?

ケンジ君は完全に相撲好きな日本人だ。



少し自分を落ち着かせてゴブリンとの戦闘に意識を戻す。

戦いの前に試しに魔法陣の外から『投擲』でダガーを投げてみたが魔法陣にはじかれた。

『検索』をかけると魔法陣に踏み込めば戦闘開始。入口にロックがかかりゴブリンを倒すまで外へ出られない。

魔法陣に入らないで入口に戻れば外へ戻れるが先には進めない。


覚悟を決めて刀を抜いて魔力を練る。

魔力をためたところで魔法陣の中へ入る。それと同時にブリットショット。

55発の魔法弾丸がゴブリンジェネラルに放たれる。

致命傷無し。

最初の数発は鎧に当たったが『鉄壁』が聞いているのか貫通するほどでもなく軽症を与えただけ。

後半は当たる前に透明な壁に弾かれた様だ。

『物理魔法』のシールドか。

続けてブリットバーストを放つ。

これならどうだ!

ゴブリンはシールドを張ったようだがそれを突き破って魔法弾丸がゴブリンの体にヒット。

貫通はなかったが鉄の鎧の胸の部分を陥没させた。

『鉄壁』は硬いなぁ。

魔力を練りつつ『収納』で武器を刀からハルバードに持ち替えて鉤爪部分を鎧に引っ掛けて引き倒す。

そこにファイアーボール。

シールドも『鉄壁』も物理には強そうだが魔法にはどうだ!

ゴブリンは動かなくなったので『収納』でハルバートから刀に持ち替えて止めを。

強い衝撃で壁まで吹き飛ばされた。

『物理魔法』のハンマーショットだ。

油断した。

追撃がくるかと身構えたが、ゴブリンは自身に『回復魔法』をかけていた。

魔力を練りながら『投擲』でダガーを3本投げる。

シールドで防がれるがそこでブリットショット。

今度は20発ほどだったがゴブリンにヒット。


「シールドの弱点は、連続使用できないことと効果時間が5秒ほどだから先に使わせればいいんだよ」


テンションが上がっていたのか気合いを入れるためなのか無意識にそう叫びながらゴブリンに突っ込む。

致命傷はなかったがブリットショットで怯んでいたところを至近距離から2tのブリットバースト。

今度はゴブリンが吹っ飛ぶ。


「なんで貫通しないのさ!」


さらに刀で鎧のない右腕の部分を両断しうとして両手剣で防がれる。

刀で何度か切り込むが両手剣に弾かれる。

魔力を練りながら刀でもう一撃。

これも両手剣で防がれそうになるが、切りあう直前に『重力魔法』で刀の重さを何倍にも増す。

刀の重みで両手剣を両断してそのままゴブリンの頭にかぶと割り。

頭をかち割ってやったのだから死んだと思うが念のために顔面にブリットバーストを当て頭を吹き飛ばす。


ゴブリンは光の粒となって消え去り魔法陣の中心に宝箱が現われた。

ほっと一息。

装備品を『万物創造』で新調して宝箱を『鑑定』

罠もないので開けると鉄の塊が入っていた。


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ゴブリン鉄


ゴブリンが精製した魔鉄

純度が低く品質は悪いが微量の魔力を帯びている

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魔鉄だった。

『検索』をかけてさらに詳しく調べると、金属としての純度が低いため魔鉄としては最低ランクの物だったが他の魔力を含む魔物素材と合わせることで魔剣の材料となるそうだ。

手に入れたゴブリン鉄は刀一本分くらいはあったが、純度を高めるために精製すると量はかなり減りそうだ。

小太刀とか良いかもしれない。

魔剣に対して夢が広がる。



ゴブリン鉄を『収納』にしまうとまた魔法陣が光り、ダンジョンの外へ転移した。

ダンジョンの入口近くの広場でそこにもボス部屋と同じ魔法陣があった。

そして左手の甲にも魔法陣が刻まれていた。

『鑑定』をかけると「ヨルムンガンド10」となっていた。

『検索』をかけると手の甲の魔法陣は階層ボスを倒すと刻まれ、次から魔法陣に乗れば討伐したボス部屋なら好きなところに転移できるそうだ。

「ヨルムンガンド」について『検索』をかけたが、日本の知識で「北欧神話に登場する毒蛇の怪物」くらいしかわからなかった。

魔法陣の名称なのかダンジョンの名前なのか。

ちなみに、現在このダンジョンはオワリダンジョンと呼称されている。


手の甲の魔法陣は嫌だなと思ったら消えた。

出てこいと思ったら現れた。

便利なものだ。



宿屋に戻った時は深夜になっていた。

年長組の子供達が起きて待っていてくれた。

朝からダンジョンに潜ったまま戻ってこないから心配していたそうだ。

ちょっとほっこりした。

クリスに「十階のボスを倒してきたら遅くなった。ごめんよ」と言ったらびっくりしていた。

詳しく聞いたら通常ボスは6人前後のパーティーで倒すもののようだ。

そもそも1人で潜るのがおかしいと。

勇者の恩恵でその辺麻痺していたがステータスが異常たったけ。


「いやー運がよかったよ。運が。それよりも夜も遅いし寝ようぜ。詳しいことは明日な」


子供達に寝る様にと促す。

納得はしていないようだったが夜も遅いので無理矢理寝かしつけた。


僕も寝ようと思ったが腹が減っていたのでミリアが作っておいてくれたシチューを食べることに。

ダンジョン内でいつのまにかレベルの上がっていた『生活魔法』のホットで冷めたシチュー温めて

食す。

美味しい。ミリアはやっぱり料理が上手いな。


食事を終えて倒れる様に眠る尚人であった。



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生活魔法 3/10(コモン)


清掃系魔法を使える

着火魔法を使える

温度魔法を使える

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並行詠唱 2/10(コモン)


行動をしながら魔力操作を行える

魔力精度が少し上がる

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体術 2/10(コモン)


体を扱う技量に補正がかかる

身体能力が少し上がる

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投擲 2/10(コモン)


物を投げる技量に補正がかかる

命中精度が少し上がる

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刀術 4/10(コモン)


刀を扱う技量に補正がかかる

初手の切れ味が増す

斬撃の速度が上がる

二連撃を使用可

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回避 2/10(コモン)


回避行動の成功率に補正がかかる

回避補正率小上昇

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重力魔法 2/10(コモン)


重力を制御することが出来る

精度が少し上がる

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名前 真神尚人 17歳

種族 人間族

職業 勇者


レベル 6

HP 653/1800

MP 721/1862 

力  350

体  310

俊  310

魔  400


【スキル】

万物創造 共通言語認識 電脳

剣術 刀術 投擲

体術 ゴブリン式格闘術 回避

解体 火魔法 水魔法

風魔法 土魔法 回復魔法

重力魔法 生活魔法 遠見

警戒 索敵 空間認識

料理 状態異常耐性 並行詠唱


【称号】

異世界人 勇者 閃光のマヨネーズ

盗賊ハンター


【固有魔法】

ブリットショット

ブリットバースト


【装備】

打刀無銘

皮の鎧

お洒落なマント

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『鑑定』はスキルの内容まではわかりません。

『検索』は、ナオトが地球や異世界で見聞きした情報しか表示されません。なので今までの行動範囲から人間族に有名なコモンスキルのみ内容がわかる仕様となってます。

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