05.迷宮都市オワリ2
目覚めたらスラム。
孤児達と雑魚寝している状況にしばらく惚けるもすぐに昨日のことを思い出す。
年長組は起きている子もいたので手伝ってもらって朝食作り。
卵を固く茹でて細かくみじん切り、一緒に茹でた人参と玉葱もみじん切り。玉子と野菜を合わせてマヨネーズで和えて塩コショウでタネ完成。オーク肉のハムとチーズを切り、子供達に庭にで育てている葉物野菜を取ってきてもらった。味見したら、苦いレタス。
パンを半分に切ってバターを塗りそれぞれタネを挟んで、タマゴサンドとハムサンド完成。
続けて、ジャガイモ、人参、玉葱をオリーブオイルで炒めてさらにトマトを潰しながら炒める。最後に水を入れて煮込んでミネストローネぽいの完成。
子供達はバターに驚いていた。流通している乳製品は基本的に生乳を加熱殺菌した液体とチーズしかない。バター、生クリームは日持ちしないため、貴族や裕福層の食べ物だ。なのでバターの味に驚いていた。
僕は、牛乳から『万物創造』で簡単に作れるので『収納』に沢山ストックしてあったりする。
そういえば『万物創造』だと材料と同量のバターや生クリームが作れるが正規に作った場合は分離させるわけだから同量に出来るわけがない。そのあたりはスキルの神秘。深く考えるのは止めた。
朝食後は、ダジャンさんの店に行くことに。
盗賊の残党が襲ってくる可能性もあったので子供達と一緒に移。途中『索敵』を何度かしたが特に反応はなかった。
ダジャンさんの店、ダジャン商会は裕福層街にあった。
さすがに、裕福層街の入り口の門で衛兵に止められた。みすぼらしい服を着た子供20人と青臭い冒険者じゃねぇ。
こんなこともあろうかとダジャンさんから貰った紹介状を見せたが信じてもらえず、衛兵の一人がダジャンさんの店に確認に向かた。
しばらくするとダジャンさんが馬車で登場。子供達ごと店に招待してくれた。
「面白いことを考えそうですね」
店に行く車内でダジャンさんに状況を詳しく聞かれたが答えを濁した。
正直まだ何をするか決めていない。
店でまずマヨネーズのレシピを売った。
ダジャンさんに頼んで子供達全員分の服や着替えなどを数点買うことに。服選びで子供達は店員と別室に行った。
ここからは細かい商談。
発酵関係の知識は、僕が欲しいものがあったらそれと交換にその都度少しづつ売ることにした。
ついでにストックしてあったいくつかの石鹸を見せてこれが定期的に一定量作れるなら買い取ってくれるか聞いたらダジャンさんの目の色が変わった。
ダジャンさんは一時期アルカディアの王都で流通したこの石鹸を仕入れようとしていたそうだ。
だがすぐに生産自体がなくなったと聞いて諦めていたところにこの話。
作った石鹸は全てダジャンさんの所に納品するのと引き換えに石鹸工場を作る資金を融資してもらえることになった。
発酵の知識を資金に何かやろうとしていたので渡りに船だ。
石鹸についてはがっちり契約しました。しかも契約魔法で。
契約を破ると呪いがかかるらしい。一番重い呪いは死だ。
今回は、声を失う契約にした。
石鹸工場についてさらに詳細を詰める。
まず従業員は、さっきの子供達を使うことを伝え、工場を建てる場所も子供達がいたスラムに。
スラムは誰の土地でもなく、オワリの役所に登録申請すれば税金を払うことと引き換えに自分の物に出来るそうだ。
オワリにはダンジョンがある、商売で一儲けできる土台がある。
そうやってスラムの住人が大金を手に入れると、そのスラム一帯を自分の土地にして新しい商売を始めたりする。するとそれを求めた人が集まっててくる。
追い出されたスラムの住人は、更に外側にスラム街を作る。
こんな風にオワリの街はどんどん広がっているそうだ。
あの子達のスラムを石鹸の街にしてやるか。
石鹸の国・・・ソープ。
なんでもない。
ダジャンさんが役所への申請手続きや工場の建設、子供達が暮らす家の建設を全て手配してくれることになった。
お礼にヨーグルトのレシピを伝えた。
牛乳を一度沸騰させた後に30度から40度ほどまで冷えたところにヨーグルトを少量混ぜて、その温度のまま一晩放置すればできる。タネとして『万物創造』で作ったヨーグルトを一坪渡しておいた。
石鹸作りが落ち着いたら『万物創造』で色々な発酵菌を作ってダジャンさんに売ろう。
石鹸工場や住居が出来るまで約一ヶ月かかるということで宿を子供達の分も含めて30日とった。
マヨネーズのレシピを売った資金で余裕だ。
マヨネーズ様様。
子供達にこれからのことを説明し、工場が出来るまで戦える者はダンジョン、戦えないものは宿の手伝いや使用済みの油や灰の回収の仕事を頼んだ。もちろん手に入れたお金は子供達のものだ。
回収した油や灰は僕の所に持ってきてと頼んだら不思議そうな顔をしていた。それ材料なのよ。
さて石鹸作り。
作り方は知っているが作ったことがないので分量はわからない。
『万物創造』で作ると量が適当でも作れちゃうからその辺を何も考えてなかったが、これを子供達がつくるわけだからこまかい分量がわからないと困る。
まず水酸化カリウム水溶液作り。
灰から濾過させて作ると手間がかかるので『万物創造』で簡単に。
思い付きで灰を混ぜた水にスライム核を入れてみたら水酸化カリウム水溶液が大量に出来た。
なにこれ便利。
濾過より手軽で大量に作れるからダンジョン組にスライム核集めしてもらいますか。
次に適当な量の油と水酸化カリウム水溶液を並べて『万物創造』で液体石鹸を。
普通に作ると分量関係なく完成してしまうので、この分量で出来上がる形と条件付けをイメージしながら『万物創造』
見事に固まってません。
何度か分量を変えながら『万物創造』をしてベストな粘度の探る。
何種類かの植物油でベストな配合が見つかるのに、何度も枯渇を繰り返して引き籠りながら5日かかった。
つい夢中になってしまった。
本来なら数時間加熱したりするのでもっと時間がかかるはずなのに5日で終わるとか『万物創造』様様ですよー。
変なテンションになって変な歌を歌い、変な踊りをしてしまった。
心配して部屋を覗いたニーナに見られた。
石鹸の研究で引き籠ってた間、子供達に異常はなかった。
逆に僕の異常を心配された。
この5日間で『料理』と『万物創造』スキルのレベルアップ。
マヨネーズが大ブーム。
マヨネーズの商標が「ナオトマヨネーズ」になっていた。
ヨーグルトも大ブーム。
商標が「ナオトヨーグルト」になっていた。
「これからマヨネーズさんが作る商品には全てナオト印を入れておきますね。ナオトブランド。これは流行りますよ!」
ダジャンさん、やめてください・・・。
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料理 3/10(コモン)
料理に関する技術に補正がかかる
調理技術が少し上がる
味に補正がかかる
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万物創造 3/10(ユニーク)
女神の祝福によるスキル
イメージした物・アイテム・魔法・スキルなどを創造できる
無からの創造は最大MPを消費する
有からの創造はMPを消費する
創造するものを理解分析しイメージする力が強ければ強いほどコストは減り完成精度は上がる
存在が曖昧なものや認識不足なものコストが大きいものは創造できない
創造前に消費コストの確認ができる
アイテムとスキルを合成できる
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名前 真神尚人 17歳
種族 人間族
職業 勇者
レベル 5
HP 1500/1500
MP 1682/1682
力 300
体 280
俊 280
魔 350
【スキル】
万物創造 共通言語認識 電脳
剣術 刀術 槍術
投擲 体術 回避
解体 水魔法 風魔法
生活魔法 遠見 警戒
索敵 空間認識 料理
状態異常耐性 並行詠唱
【称号】
異世界人 勇者 閃光のマヨネーズ
盗賊ハンター
【装備】
打刀無銘
皮の鎧
お洒落なマント
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