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魔王選定  作者: 華宵 朔灼
第四章 状況整理
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15 魔導国家フィデリントⅢ

さてさて、今日もやってきました雑談タイム。

作るのが簡単なんでクッキーとか作るんですが、最近その作り方がどんどん雑になっていて困っています。雑に作ってるの、自分自身なんですけどね。


まずボールとスプーンを用意します。

ボールに小麦粉をスプーン山盛り三杯ぐらいぶち込みます。そこにスキムミルクをスプーン山盛り一杯、抹茶や紅茶、コーヒーやココアなどのフレーパーをスプーン一杯程度ぶち込んで、砂糖をスプーン一杯から山盛り二杯程度ぶち込んで、粉を混ぜます。

殆どが混ざったらそこに、少し固まってぼろぼろするぐらいのサラダ油を投入。一塊にならない程度の固さなので、片手でぎゅっと固めて丸く(気分)した後少し押しつぶしてキッチンペーパーを敷いたオーブンの皿の上に載せます。

全部丸めて潰したらそのまま180°で20分、焼き色を付けたかったら250°で十分程度追加して、冷ませばホロザクな触感のクッキーの出来上がり。


なんて簡単なんでしょう。(BGM:有名な匠紹介ソング)


では、本編へ行きましょう。

グロ注意です。

 矢が放たれる時の音はどんな音だろうか。

 空気を裂く音、と言われるが、下手な者が撃つ場合、矢の風切り音より弦の音の方が聞こえてしまうだろう。成りに打ち付ける弦の音の方が響いてしまう。


 「うわぁあ!?」

 「なんだ!?」


 貴族の従者は例外なく弓矢を学ぶ。

 それは守る対象が貴族と言う最奥で守られるべき存在である故、従者も自衛の手段として、飛んでくる矢の方向を見定めて守る為に、弓矢を学ぶのだ。

 そんな従者として生きていたセレシーデだからこそ分かる、聞こえてきた矢の放たれた風切り音の洗練された音。


 「ルエル………?」


 風切り音に重なるように聞こえる、矢が地面に衝突したと知らせる轟音。

 一体どんな矢を番えればあの弓で飛ばせられるのだろうかと首をひねる。


 「こっちは優男だ! 矢が来ない後ろを狙え!!」


 いつの間にか現れていた盗賊。

 相手も弓矢を使うようだが、馬車に張ってる布も狙っているのか、盗賊の練度が低いのか、その矢がセレシーデに当たることはない。中に居るネリーのことを思いほっと息を吐くセレシーデは、両手にある抜き身の双剣をぐっと握る。


 「うらあぁあぁ!」


 茂みから出てきた盗賊の剣を踏み込む勢いで躱し、その内股に剣を添わせて足を断つ。

 想定以下の盗賊たちの練度に、セレシーデはエイファに教えられた、切ると一生動けなくなるかもしれない場所を狙って刃を滑らせる。

 セレシーデが持つ双剣は、冒険者登録記念にエイファが渡したものだ。女でも扱える軽さの剣だが、反面衝撃に弱く簡単に打ち合わせると簡単に刃こぼれしてしまう鍛冶師見習いの失敗作。剣を受ける場合は柄で受け流すしかないのは、昨今の冒険者には人気のない型の剣。

 もともとセレシーデが扱っていたのは普通の直剣。緊急時はそれを二本振り回していたのだから慣れもあるし、普通の女性よりかは筋力もある。この双剣は、鍛冶師にとっての失敗作で殆どの冒険者にとって取るに足らない剣だが、セレシーデにとってこれ以上のものはない。


 「いっあ゛ぁああ!」

 「いっでぇ! 足があ」

 「うごけぇあ゛あぁああぁ」


 セレシーデの足元に転がる者たちはそれぞれに、自らの血の池で溺れながら自らの不幸自慢を始める。

 同情を引けば、殺されることはないと踏んでいるのか、これから先にあると確信している人生を少しでも明るいものにしようと考えているのか、ただ単に運の悪さを呪っているのか。

 しかし、別にセレシーデは殺すことを躊躇ったわけではない。殺そうと向かってくる連中に、生かして逃がすなんて選択肢を持ち合わせるほどセレシーデは善人ではないのだ。この双剣だと頭を潰すことも、首を飛ばしたりへし折ったりすることもできないから動けなくして放っておいているに過ぎない。


 「優男は殺さない! 人を殺したことがないに違いない!!」


 盗賊たちに、そのセレシーデの行動は、甘い対応だと思われたようで、途端に向かってくる盗賊が増える。

 恐らく商隊の方も失敗したのだろう。だからこそ、ルエルの大弓が届かない荷馬車の後ろに居るセレシーデの元に、かすかな希望を持ってやってくる。

 舌打ちした気持ちを抑えながら、双剣を構え直す。

 向かってくる者の、薄い皮の部分を引き裂き貫く。

 首、内腿、脇、目、どれもなかなか固い装備をつけにくい場所である。重装備で盗賊をする者は少ない。


 「くそ………多いっ」


 切れば切るほど、剣は赤い輝きを増す。

 刃こぼれしない限り、剣の切れ味が鈍ることはない。しかし、そこから噴き出す血は、容赦なく柄まで濡らし、強く握れば握るほど望んだように動いてくれない。

 雲に隠れていた月が、明るくその場を照らしたことで、セレシーデの周囲にある阿鼻叫喚図がこの場の者たちの眼に映る。刃に照り返す月の光で、セレシーデの返り血で赤く濡れた顔に赤い線を浮かび上がらせる。


 「来るなら、来い」


 足元が赤く染まり、地面がぬかるむ。

 血を流しすぎて動かなくなった者を、未だ血を流し続けている者が見て、喉を引きつらせる。


 「………え?」


 ふと視界に影が落ちる。

 目の前の者たちの眼に希望が映る。

 空を見上げようと視線を向ければ、今に振りかざされる剣。


 ―――視界は常に広く持つこと。そうしないと奇襲に対応できないわ。追いつめた敵こそ何をするか予想できないからこそ、焦らず視界を広く。


 そんな言葉がセレシーデの頭の中によぎる。

 一瞬。さっきまで明らかに優位に立っていたのに、ここで終わるのかと。ネリーを一人右も左も分からない国に残して自らは死ぬのかと。セレシーデの頭の中には、自らの落ち度を恨む声ばかりがこだましていた。


 「討ち取ったりぃいいっ――え゛」


 降ってきたのは剣ではなかった。

 いや、剣も降ってきたがセレシーデに届かなかった。


 「きゃあ!?」


 首の飛んだ死体が、セレシーデに覆いかぶさる。

 死体で塞がれた視界。後ろでに倒れ、思うように体が動かない。


 「ひっひいぃいいぃぃい!」


 魔人を見たかのような叫び声を上げ、盗賊が逃げていく。

 訳も分からず血の海に沈んでいたセレシーデの周りでは、何かが弾ける音がいくつか響き、収まった頃、セレシーデの上から死体がどかされた。


 「………」

 「あ。ルエル、さん。ありがとうございます」


 グイッと立ち上がらせられ、セレシーデは恩人に礼を告げる。


 「セレシーデ!」

 「お嬢様?」

 「ひぃっ! 傷? 血! 大丈夫? 手当! どうしよっセレシーデが死んじゃう!」


 何かを伝えようと手振りで示してきたルエルを遮ったのは、短剣を抱えて荷馬車から出てきたネリー。

 頭から真っ赤に染まっているセレシーデを見て取り乱したネリーは、バタバタと荷馬車の中に戻り、急いで以前買った布を広げて持ってくる。


 「止血しないとっでも布じゃっ、どうすれば」

 「お嬢様、落ち着いてください」

 「でもっ、セレシーデ早く血を止めて」

 「お嬢様? ほぼ全部返り血です。私の傷は少ないですよ」

 「そ、そうなの?」


 いつの間にか雲が月を覆い隠し、ネリーが地面を見ることはなかった。

 びちゃびちゃと音を立てるほどに赤く染まった地面。手当の準備をしてくるから早く水で体を流してきてと言われたセレシーデは井戸へと行き、桶の水を被る。

 地面に滴る水は赤く染まっている。


 ―――殺すことが怖いかって言われたら怖いですよ。でも、殺さないと食べれませんから。できれば食べれない殺しはしたくないですね


 赤く染まったタクにそう聞いた思い出がよみがえる。


 「私も、赤く染まるんでしょうか、ね………」


 誰に答えを求めたわけでもない。

 セレシーデはタクらに協力していたが、追い払うためではなく、殺す為に切ったのは初めてだった。

 調子に乗っていたと、技術があるから、理由があるから、そんな軽い思いで切り裂いて、魔物とは違う確かな感触にセレシーデは吐き気がこみ上げる。それを抑えようと地面を殴れは、手にジワリとした痛みが広がる。


 「あの………」

 「………はい?」


 そんなセレシーデに声をかけてくる女性。


 「なんでしょうか?」

 「あの。ありがとうございました!」

 「………は?」


 勢いよく頭を下げた女性に、首を傾げるセレシーデ。

 何かこの女性にしたのかと考えを巡らせるが、この女性に見覚えはなく、初対面だと言うことがはっきりと分かる。


 「初対面だと思うのですが」

 「あ、はい。私、そこの商隊長の娘でして………父は怪我をしてしまったので、盗賊の撃退を援助していただいたあなた方に謝罪とお礼を」


 右手を左肩へと添え、左腕を胸の下に沿わせ頭を下げた女性の礼はフィデリントにおける正式な礼法である。


 「謝罪とお礼?」

 「はい」

 「すみません、私共はディルエバーズの者でして」

 「あ、罪の印を刻んでいる方が居られたので。でしたら意味が分からないですよね」


 すみませんでした、と謝った商隊長の娘を名乗る女性は、フィデリントでは盗賊を撃退した場合、襲われた原因となった者が襲われてしまった者に対して謝罪とそれに応じた贈り物をする報酬を与えることになっていると話す。


 「ですので………そちらに被害はなかったので、我等商隊の商品を一人一つ、と思ったのですけど」

 「あ、そう言う仕来りがあるのならそれに従います」

 「よかった。あれだけ貢献してくださったので断られたらどうしようかと思っていたんです」


 ほっとした女性に手伝ってもらいながら血で滑る皮鎧を脱ぎ、後で女性の方へと向かうことを約束して、荷馬車へと戻る。

 すでに死体はそこになく、夥しい血があった場所には土がかぶせられ、匂いだけが漂っていた。


 「私はセレシーデと言います。荷馬車に居るネリーお嬢様の従者をしている者で、同乗者のルエルはカルフェデシからベルナーディグまでの友です」

 「わざわざありがとうございます………にしてもセレシーデさん、女性だったんですね」


 男の方だったら夫にしたかったと言われ、笑うセレシーデ。

 結局お礼をネリーもルエルも断り、セレシーデの装備一式を新調することになった。


 「冒険者用の皮鎧を丁度持っていて良かったですわ。一応服と下着も付けておきます」

 「何から何までありがとうございます」

 「良いんです。命には代えられませんから」


 ここで彼らと分かれたセレシーデ一行。

 贈られた下着の付け心地がよく、よく履いていたが、フィデリントでは同性へ下着を贈る行為は性別を変えてでもあなたを娶りたいと言う意味が込められていると知り、実用性と気分を後日秤にかけることになる。


 □■□■□


 フィデリントには、三人の王子と二人の王女がいる。

 王位は特に何事もなければ正妃の子である第二王子が継ぐことになっているが、その王子に精彩がなく、かなり凡庸であることは隠しきれない事実なので、第一側室が産んだ聡明な第二王女が王位継承の第一候補と言われている。


 「でですよ、宰相殿。わたくし、断ったのに………」

 「姫、私など捕まえていないで、あそこら辺にいるあなたに熱い視線を向けている彼にお話しなさったらどうですかな?」

 「何をおっしゃられているの? 宰相殿とお話しているのに、わざわざあんな凡人に宰相殿は私を追いやるのですか? 私が宰相殿に話しかけたのに」

 「それはすみませんでした。私の言葉が過ぎたようです」


 独身貴族の会で、第二王子がまだ若い令嬢をはべらせている中、独身を苦に思っていない者は壁際で友人と話に興じ、結婚願望がある者は中央に出てきて社交に勤しんでいる。

 そんな中、注目されている二人は、社交場と壁際の間の柱に寄りかかるようにしてお話と言う名の愚痴の語り合いをしていた。


 「今回が初めての参加ですけど、強制参加はない、とは思いませんか。宰相殿」

 「そうですね。軍事教練に出ている者などは強制参加でも参加できないですから、強制参加する意味がないのではないかと私は考えていますよ」

 「確か軍部統括殿もこのくだらない会に招かれているんでしたか。あちらの方が確かに重要ですから不参加も納得です」


 この第二王女。

 今回がやっと成人したと今回が初の独身貴族の会に参加したのだが、目を欲で輝かせた若者に囲まれ、壁の華になっていた宰相を中央まで引っ張り出したのだ。暇つぶしに。

 傍から見れば笑顔で和気藹々と言葉を交わす二人。

 未来の王が未来の部下を労っている図に見えなくもない。


 「にしても、お兄様はそろそろ刺されると思いません?」

 「そうなる未来が待ち遠しいです」

 「全然遠回しに言えてませんよ、宰相殿」

 「おっと、口が勝手に………」


 おどけたように口を押さえる宰相に、第二王女はジトっとした視線を送る。


 「で、宰相殿はいつ結婚なさるのかしら?」


 反撃とばかりに、少し大きめの声で第二王女がそう言えば、会場の声が一瞬途切れる。


 「………」

 「皆さん聞きたいと思っているはずですわ。宰相殿の血は優秀です。そろそろ次代を遺しても許されるのではないのでしょうか」


 今の所平和な日々が続いていますからとコロコロと笑う第二王女。その瞳はいじめっ子と言うか、悪戯っ子と言うか、楽しそうに輝いている。

 周囲に居る男性や女性も、なんてことない言葉を発しながらちらちらと視線を二人に向け、会話の先を楽しそうに待っている。


 「そうですね。私の部下がさらに優秀になってくれれば私も妻を娶って田舎に引っ込もうと考えているのですが」


 部下が無能で結婚している暇もないんですがどうにかならないんですか? という嫌味と、妻を持ったら妻しか考えないので田舎で国政に関わらず悠々自適に暮らす予定ですが、それでもよろしいでしょうか? と第二王女に話を向ける。


 「それは急務ですね。決められた方でもいらっしゃるのですか?」

 「いえ。今の所いませんよ」

 「田舎に引っ込む、とのことですけど、中央の者だった場合どうするつもりですか?」

 「そうですね………私じゃ三回ぐらい贅を尽くせる程の資産がありますので、妻ひとり養うなんてこと苦でもないですよ」


 金銭的な甲斐性で宰相に並ぶのは、国庫を扱える王と、同程度の資産に手を付けず兄夫婦のいる領地に支援金として一定の金額を送っている軍部統括、あとはその長い時を生きて貯めた資産があるファベリズぐらいだろう。


 「ではその相手が、わた」

 「宰相殿、至急会議室に!」

 「ああ、すみません。会話はまた今度」


 衛兵が呼びに来たところで話しは打ち切られ、宰相は会場を後にする。

 宰相の去った後の会場は、第二王女と第二王子の社交場と変わる。


 ―――絶対に手に入れる。


 そんな第二王女の口の中で呟かれた本音は、誰にも届かない。

 まずは自らの魅力を上げなければと、同じく今年社交界入りした令嬢との会話を楽しみながら、いい美容品がないか聞き出そうと必死になるのだった。


 □■□■□


 シノとスペーラが一つの村や町に居るのは長くてひと月、短くて数日。冒険者として依頼をこなしながら渡り歩いていた。

 定住するわけでもないので金銭はたまる一方。

 それを発散させようと。シノとスペーラは、今、料理処で絶対食べられないだろう料理の数々の前に座っていた。


 「本当に二人で挑戦するのかい?」

 「ええ。制限時間以内に食べきれば無料なんですよね」

 「ま、まあそうだけどさ。お前さんは細っこいし………こっちの子はまだ小さいじゃないか。そんなに大食らいなのかい?」

 「ははは。まぁ、食べてみたくなったんです」


 挑戦したのは、制限時間内に食べきれば無料になるという者。

 挑戦者の数は底知れず、ほとんどは食べている間に気を失ってしまうと、町一番の噂になっていた食べきれないからこそ金銭を発散できると考えた二人が挑戦しようと言ったのだ。

 もちろんスペーラは小食だし、シノはその体に収まる普通の量しか食べない。


 「まあ、連帯責任にするけど、もう一人ぐらいの参加は認めるから………」

 「あはは………今日この町に来たばかり何で二人で挑戦することになると思います」


 呆れ顔の女将と、苦笑いのスペーラ。シノは机の上にぎりぎり乗っている皿の一つ一つを見つめ、その作り方や味を想像して楽しんでいる。無表情なのでそれが周りに伝わっているかどうかは分からないが。


 「じゃあ、始め!」


 シノは持ってきた自分のカトラリーで全部の料理を少量ずつ取ると、そのゆっくり味わうように食べる。

 全て食べて、気に入った味のものを中心に周りが焦るほどゆっくり食べるシノ。

 スペーラは一気に散財するのができないのか、いつもより早く料理を口の中に押し込んでいく。


 「本当に食えんのかよ」

 「食えなかったら料金そのままだろ? 旨そうだけどあれはやる気ねーわ」

 「残したら罰金あるんだってよ」

 「あの二人じゃ無理だろ」

 「制限時間内に食べる気ないんじゃないか?」


 シノの咀嚼速度は変わらないし、スペーラのそれはどんどん衰えてきている。

 これはやる気ないだろと、観客が散っていく。

 女将としては、制限時間を過ぎても食べてくれれば、残さなければそれでいいわけで、静かに食べる二人の様子をうかがっている。


 「シノ様、無理があります」

 「好きなの食べればいい」

 「勿体ないです」

 「気にしない」

 「無理です」

 「………」


 懸命に食べきろうと頑張るスペーラの様子に、元の理由を忘れているんじゃないかと首を傾げるシノ。

 農耕国家シシラギヤの、ギルドーナで育てられた新鮮な待伏系植物を主とするコース料理は、この町の特産であり、近場で狩られたスティーグの丸焼きは、同じくこの土地でのみ味わえる土地の味だ。


 「うっぷ………」


 少々の野次と、呆れた目線に囲まれながら、二人は食事をしていた。


 「残り時間、半分だよ」


 女将の同情する視線を一身に受けたスペーラは、保有魔力の一部を消化器官の促進に使い、青い顔を白くしながら食べていく。

 楽しむ余裕のないスペーラと、楽しんでいるシノが対照的である。

セレシーデは男装の麗人。

夜で遠目ならば、絶対に女性とはばれない。

胸が薄くて、少々ごつい体つきしてるんだろうね。

あの、セレシーデさん、こちら睨まないでください。


国家元首なんてものは、少々頭が弱く自覚している方が周りに頼ることを知っている分、上手い国の運営ができるんじゃないかと思う最近。

それでも最低限のカリスマ性と付いていきたいと思わせられる言動は必要だし、それ以上に必要なのが、国に忠義を尽くす優秀な補佐官たちですがね。

結論:フィデリントがあるのは優秀な補佐官たちのおかげ。


また次回、お会いしましょうー!

次は神聖帝国フロウェル編です。

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