少年マノンと勇剣の英雄譚 外伝 怠惰なる重圧
読んでくださりありがとうございます。
文脈や言葉遣い、構成などの知識を持ち合わせていない素人が書いた作品です。
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これはマノンとスメラギが出会うよりも遥か昔のお話。
地球の日本にて。
夜の街を見下ろす病院の屋上に、一人の男が立っていた。
冷たい風が吹き、遠くでは救急車のサイレンが鳴り響いていた。
男はその音を聞きながら、小さく呟く。
「紅華…」
男の名前は「四条圧宏」【シジョウ アツヒロ】
国内でも名の知れた若き医師。
数多くの患者を救い、多くの命を繋いできた男だった。
だが今、その瞳に生気は無く、ただ虚ろに夜景を見つめていた。
彼の脳裏には、一人の女性の姿が浮かんでいた。
結婚を約束した恋人 「紅華」
四条にとって何よりも大切な共に未来を歩むはずだった女性。
しかしそんな幸せな日々は突然終わりを告げた。
原因不明の病が紅華を蝕んだ。
まるで生命力そのものが削られていくような奇病。
検査をしても異常は見つからず薬も効かない。
治療法も存在しないし何よりどこが原因かもわからない。
日に日に痩せ細り衰弱していく紅華。
そんな紅華の為に四条はあきらめずありとあらゆる方法を模索した。
彼は名医だった、だからこそ諦めなかった。
国内の権威に頭を下げた、海外の論文を読み漁った、研究機関にも協力を求めた。
自身の貯金も時間も全て注ぎ込んだ…それでも病は止まらなかった。
そしてある日。
病室のベッドで紅華は静かに微笑んだ。
紅華「四条さん…」弱々しい声。
今にも消えてしまいそうな声で四条に声をかける。
四条「紅華、ダメだ。君は話せる状態じゃない、無理をしては駄目だ。」
そう言いながら四条はかき集めた論文や症例に目を通す。
そんな彼に紅華が一言
紅華「ありがとう…幸せだったよ…」
その言葉を聞いた瞬間四条は悟る、彼女の命がもう持たない事を。
四条は持っていた書類を机に叩きつけて叫ぶ。
四条「黙るんだ!君は必ず治る、私は数多の患者を治してきたんだ!最愛の君を…私が治せないわけが…」わなわなと震えながら拳を握り締める四条。
そんな四条の手を動かせる状態にないはずの紅華がそっと握る。
紅華「ありがとう…私はうれしかったよ。病気になっちゃったけど…おかげであなたと一緒にいる時間が増えたもの…だからそんな顔しないで…」
四条「やめるんだ!紅華!もう喋らないでくれ…でないと君は…!」
しかし四条の制止を聞かず紅華が続ける
紅華「あなたが私の為にいろいろしてくれてとっても…うれしかった。私がいなくても…あなたは幸せに…生きて…お願い…」
その言葉を最後に彼女は二度と目を開かなかった。
そこから四条の記憶はすっぽりと落ちていた。
ただわかることは1つ 四条にとっての世界が終わった。
本当に、全てが終わった。
医者なのに救えなかった、誰よりも愛した人を。
四条は泣き崩れ、叫び、物を投げ、神を、運命を、世界を呪った。
そして何より自分自身を呪った。
もっと優秀だったら、もっと知識があったら、もっと早く気付けていたら…
紅華を救えたんじゃないか?そんな後悔と絶望だけが残った。
気付けば四条は病院の屋上に立っていた。
眼下には静寂に包まれた街並み
遠くにぼんやりと見える車のヘッドライト。
それを見て四条は思った。
紅華のいない世界など全てが無価値でどうでもいいモノだと。
四条「もう疲れた…何もしたくない…」
そう呟きながら一歩前へ足を踏み出そうとした…
その時だった。
???「死ぬにはまだ早い…」
突然声が聞こえた、四条が辺りを見回すが誰もいない。
虚ろな目で空を見る、星1つ無い闇空 そこに人影があった。
紺色のローブを纏った男が空中に立っていた。
静かに、ごく普通に立ち、四条を見下ろしていた。
四条「ハハハ…ついに私は狂ってしまったか、幻覚、いや妄想の類か。最後の最後で興味深いものが見れた…いや 死ぬ前に見えたんだ、お前は死神か何かか?」
空中に立つローブの男に四条が問いかける。
クローバー「私は死神ではない、この世界とは別の世界から来た存在…【クローバー】だ。」
その言葉を聞いても四条は気にも留めない
四条「そうか、異世界から来たのか、しかしすまないな。私はこれから自ら命を絶つ。邪魔をしないでくれ。」冷たく言い放つと四条はまた一歩、死への道へと踏み出す。
しかしクローバーがその言葉を無視して話を続ける。
クローバー「私は異世界で、世界を支配することができる組織を作ろうと思っている。そしてその組織の幹部をこの世界にいる者達でそろえる気でいる。四条圧宏 貴様のその頭脳が欲しい、我が仲間になれ。」
その言葉を聞き四条は乾いた笑いをこぼす。
四条「ハハッ…私の頭脳…か。役に立たんよ、愛する人ひとり救えないこの頭脳じゃね。せっかくの話だが断らせてもらう、もうすべてどうでもいいんだ、もう生きているのも怠いんだ…」
そのまま四条は屋上の縁へと登る。
四条「死んだら彼女に…紅華にあの世で会えるかもしれない。彼女に会えるなら私は…」
何の躊躇もなく四条が屋上から飛び降りる。
四条「彼女に会えるなら私は死をも受け入れる…」
ドッ!!!グシャッ!!!
激しく地面へとぶつかった四条の体はぐしゃぐしゃになり即死だった。
それを静かに見ていたクローバーが一言
クローバー「死をも受け入れるその精神、気に入った。【リワンド】…」
屋上の縁へと登った四条が乾いた笑いを漏らす。
四条「ハハッ…私の頭脳…か。役に立たんよ、愛する人ひとり救えないこの頭脳じゃ… ッ!?」
動揺する四条 それを静かに見つめるクローバー
四条「どういうことだ…?私はさっき屋上から飛び降りて死んだはず…なのにまるでそれがなかったかのように会話を…」混乱する四条にクローバーが重圧のある声で語りかける。
クローバー「私はお前の知識と頭脳が役に立つと思い声をかけた、しかし貴様の目的の為なら自分の死をも受け入れる精神と全てをどうでもいいと考える怠惰な精神が気に入った。貴様が私に与するなら、愛する者を蘇らせてやる。」
その言葉を聞き四条の眼の色が変わる。
四条「なッ!?彼女を!紅華を生き返らせれるのか!」
クローバー「あぁ、我が野望が叶えばそれくらい造作もない、四条圧宏よ 我が組織の幹部になれ、答えは決まっているだろう?」
クローバーの誘い、それは明らかに邪悪なもの しかし
縁にかけていた足を下ろし四条は答える。
四条「あなたが神でも悪魔でもどちらでもいい、ただ彼女を蘇らせれるのなら私は…何を捨ててでも、全てを壊してでも命令に従い、忠義を尽くすことを約束しよう。」
クローバー「フハハハハ!いいだろう四条、我が組織にお前を迎えよう。では私のいた世界に戻る。」
四条「紅華…私は君を蘇らせる、だがもう神や希望には縋らない。希望も未来も運命すら破壊して君に会えるなら私は魔道に堕ちよう!」
こうして四条はクローバーに連れられて異世界へと渡ったのでした。
そして名をキューブ・ヴァイスと改め魔法の知識をつけ、異世界へ渡った際に手に入れたスキルを使い数多の魔法を創り出し、配下の希壊師団を作ったのでした。
元々心優しい善良な医者の彼が踏み外した道を
一振りの勇剣と勇剣に選ばれた少年 そして隠れ蓑にするために始めた慈善事業で
育てた紅の魔法使いに正され更正することはまだ彼は知らないのです。
キャラ紹介
四条圧広 【シジョウ アツヒロ】=キューブ・ヴァイス
年齢:24歳 身長:174㎝ 見た目:黒髪天然パーマの優しい男性 仕事が多忙なためほぼ白衣
ジョブ:医者 スキル:なし
若くして名医と呼ばれた医師 活躍は凄まじく彼が救った人は数えきれない
老若男女問わず診て治療にも真摯に寄り添う善人だった
彼女であり未来を共にすると約束した紅華が突然奇病は発症し
それを治すためにあらゆる事をしたが何も意味を為さなかった。
全く未知の奇病 そうでなければ彼は愛する人を治せたかもしれない
紅華
享年:24歳 身長:161㎝ 見た目:黒髪ロングの柔和な女性 生前はカジュアルな服装を好んでいた
ジョブ:看護師 スキル:なし
とても心優しい女性 四条が働く病院で看護師をしており
奇病にかかり退職するまではとても人気があった。
それだけに病気を患った彼女を憂う声は多かった。
彼女が発病した奇病はまるで生命力を何かに奪われているかのように衰弱していくもので
感染経路はおろか、どこかどう悪いのかすらわからない
まるで悪意を持った誰かが作り彼女に投与したような絶望の奇病。
クリミナル・クローバー
総帥 クローバー
年齢:???歳 身長:???㎝ 見た目:全体の輪郭が歪んで見える 紺色のローブを身に纏い顔は見えない ジョブ:??? スキル:???
全てが謎に包まれた存在 圧倒的な力で我の強い最高幹部達を束ねる絶対的支配者
どんな目的で世界を支配しようとしているのかなどは最高幹部達すら知らない。
短時間であれば世界を渡る力を有している。
以下 クリミナル・クローバー発足時の最高幹部達のクローバーに対する評価
クェルボ公爵「クローバー様はこえぇんだよな、何考えておられるかわからんし。だがついて行くだけの強さは持っておられるからな!あと我としては脳死で従えるのが楽である!」
キューブ・ヴァイス「恐ろしいかただ、全く勝てる気がしない。しかしクローバー様に従っていればいずれは… 私の願いもかなうかもしれない。」
嘲弄ノ道化師「のほほほほ~ クローバー様はとっても強く邪悪なお方ですね ハイ なんと魅力的なんでしょうねェ!ワタクシもクローバー様の命令で面白おかしく過ごせるのはとっても嬉しいですネェ!」
コレクター「あー レアなモンの場所教えてくれるし助かってる。誰かの下に着くのは癪だが今はどうあがいても勝てねぇ、まぁ挑む意味もねぇがな。」




