第七十六話『涙はどこかでとめにゃいとにゃん』
第七十六話『涙はどこかでとめにゃいとにゃん』
《にゃ、にゃんと! あのお方の登場にゃんよ》
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「どうした?
ミロネ殿。
イオラの木の前で立ち尽くして」
「ミロネ君。それにみんなも。
いやね。
ミーナ君やミアン君に」
『遊びに行こう』
「って誘いに来たんだけどさぁ。
イオラさまが泣いているんだよ。
ねぇ、これって」
「決まっているじゃない」
「ミスト君」
「天空の村の終りよ。
わたしたちが覚悟を決める時が、
ついにきたんだわ」
「そうでありましたかぁ。
とうとう……ふふっ。
振り返ってみれば、
今の今まで楽しかったでありますねぇ」
「私も。
ミムカさんのそばにいられて幸せでした」
「じゃあ、
これが最後になるかもしれないから、
みんなで泣かないかい?」
「いいわね」
「私も異論はありません」
「ミムカも」
「オレもだ」
「ではではぁ。
今回にかぎり、
ミーナに代わって、この不肖ミムカが、
音頭を取らせていただきますですよぉ。
せぇのっ!」
『うわああぁぁん! うわああぁぁん!』
《ミーにゃん同盟ってホント、仲がいいのにゃん》
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「イオラお姉さまが泣いていらっしゃる。
一体なにが……ま、まさかっ!
大精霊のおひとり」
『銀霊』
「さまがついに、ご崩御……ううっ。
——考えたくありません。
考えたくありませんが、しかし——
そうです。そうに違いありません。
でなければ、あの」
『問題あり』
「のレッテルを張られたお姉さまが、
こんなに泣くはずがありませんもの。
ああ。
銀霊さま。
きびしくも、おやさしい方でありました。
ああ。
なんといったらいいのか……ううっ」
『ああああうぅっ! ああああうぅっ!』
《にゃあんてフィーネ先生にゃんまで、もらい泣きにゃんよ》
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「フィーネ……。
わらわを勝手に殺すでないわ。
のう、ミアン」
「ごもっともにございますのにゃん」
《しめは、おかんむりの銀霊にゃん、にゃのにゃん》




