第五十一話『おはぎにゃって愛情のかたまりにゃん』
第五十一話『おはぎにゃって愛情のかたまりにゃん』
《おんにゃじもんにゃら、たぁっぷりのぷり、のほうをにゃ》
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「それって、ミーにゃんのおはぎにゃもん。
ウチのはこっち」
「——なぁるほろぉ。
目の前ばっかに気を取られていたけど、
ミアンの横にも、ちゃあんと、
おはぎをのせたお皿があるのわん。
……きゃはっ。
ミアンのシッポが、
これだって指差してるのが、
またなんとも笑えて……待てよ——
ねぇ。
ひょっとして」
『イオラがアタシの気持ちも、
判ってくれてる』
「ってミアンが思うのは」
『アタシの分もあるから』
「とか?」
「も一つ。
ミーにゃんはにゃ。
重大にゃる点を見逃してるのにゃよ」
「重大ねぇ。
——アタシにとって、というよりも、
ミアンにとって、なんだろうなぁ。
んでも一体なんなの?
アタシとミアンは親友同士。
ううん。
生まれてきてから、
ずぅっ、と一緒に暮らしているんだもん。
家族同然なのわん。
んなら、
アタシに判らないはずはないのわん。
ええとぉ、ええとぉ……。
食いしん坊のミアンがおはぎを前にして、
真っ先に目をつけるとしたら……はっ!
そっかぁ。読めたのわん——」
『おはぎの大っきさが同じだから?』
「正解にゃん!」
《食べ物の大っきさは愛情の深さでもあるのにゃんよ》
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「ささっ。
おしゃべりはこれくらいにしてにゃ。
イオラにゃんが用意しておいてくれた、
おいしいお茶を飲みにゃがら、
ミムカにゃんの自信作」
『ゴマのおはぎ』
「の味をにゃ。
ゆぅっくりのくり、と楽しもうにゃん」
「まぁミアンがそういうのなら」
むしゃむしゃむしゃ。もぐもぐもぐ。
ごくごくごくっ。ごっくん。
「ミーにゃん、美味しいのにゃよぉ」
「ふぅぅん。
——こうやっていっつも、
アタシは、
ミアンのペースに、
まんまとのせられてしまうのわん。
はあぁ。
……と思わず、
ため息をもらしちゃうくらい、
情けないというか、なんというかぁ——」
むしゃむしゃむしゃ。もぐもぐもぐ。
ごくごくごくっ。ごっくん。
「お、美味しいのわぁん!
これならいくらでも……あぁあ残念。
たった一個しかないから、
あぁっという間に、
この幸せは跡形もなく消え去……」
じろりっ。
「……らないのわん!
ミアン!
そっちのお皿には、
まだ一つ残っているじゃない。
なもんで、
親友への義務として要求するのわん。
それを半分にして、
アタシへ、さっさと、
くれちゃうがいいのわん」
「ミーにゃん。
まっこと申しわけにゃいのにゃけれども。
これはにゃあ。
イオラにゃんの分で、
とっておいてくれとにゃ」
「かまわないのわん!
アタシが許す、
っていったら、許すのわぁん!」
《かくしてミーにゃんの暴走劇が幕を開いたのにゃん》




