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戦う者と逃げる者 (Ⅲ)

赤屋がドアを開けると話し込んでいた男達の一人が気づき、全員がこちらを向いてきた。


「おい、サンプルはどこにやった?」


一番後ろにいるボスらしき男が赤屋に話しかけてきた。他のやつらと少し違い黒いサングラスをしている。年齢は・・・20代後半ぐらいだろう。


「お前らに言うと思ったか?」


ッチと2階にいる赤屋にまで聞こえるぐらいの舌打ちをしてきた。何時でも準備が良いようでボスらしき男以外全員拳銃を持っているようだ。


「先に言っておくが俺達はBEOだぞ。お前誰を敵にしているか分かっているのか?」


戦うより平和的にいきたいのか男達はすぐに攻撃はしてこないようだ。しかし、赤屋を生かすことはしないだろう。BEOが行っている人体実験の情報が世の中に出回ればすぐに日本からBEOは消えることになるだろう。


「リリスからだいたいの事は聞いてる。BEOもかなり腐った連中らしいな」


2階から落ちないように付けてある手すりに両手を置いて赤屋は男達を上から見下ろしていた。上から見下ろされるのが嫌なのか男は顔をしかめた。


「リリス?あーサンプルのことか。あんな化け物に名前があったのか」


バキッと赤屋が両手を置いていた手すりから不可解な音が鳴った。しかし、男は気付かず話を続けた。


「全くのどこのどいつがサンプルなんかに名前を付けたのか・・・。お前も思わないか?実験台何かに普通誰が―――」


バキッとさっきよりも大きな音が鳴り赤屋が両手を置いていた手すりはバラバラに砕けた。同時にヒュンと音が鳴り、男の髪の毛がサラリと散った。

男が後ろを向くと地面に柄が黒く刃渡り10cmほどのナイフが刺さっていた。


「それ以上話を続けてみろ。次は髪の毛ではすまないぞ」


赤屋の手にはどこから出したか、ナイフが握られている。


「お前そのナイフ・・・あーお前能力者か」


男はため息をつき面倒そうに両手を上げていた。


「能力者なら手加減しなくていいぞ、お前ら。死なない程度に相手をしてやれ。俺は先に戻っておくよ」


それだけ言うと男は車の方に歩いて行った。


「能力者もずいぶん舐められているようだな。無能力者がこれだけ集まっても何も変わらないというのに」


その言葉が合図だったかのように7人の男達が持っていた拳銃から火が噴いた。


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