第17話 消えたメイドは、どーなってるの?!
「ふう、改めての結婚式かあ、夜遅いけど」
またもやここへやって来た教会の控室、
例によって新婦は神父の前でしか会っちゃいけないらしい、
ということは今度こそ、今回こそ本当に、その証拠と言って良いのかわからないが……
「カイト様」「失礼致しますカイト様」「わあカイト様、ステキですね」
「あっメイド皆さんの、屋敷で6年間ありがとうね、留守も多かったけど」
「いえ、魔王討伐の旅、その留守を任せられたという重大な責任を全うできて嬉しかったです」
本来の式から戻ったら忽然と消えていたメイドが、
戻ってきてくれた気分だ、とはいえ教会と冒険者ギルド組、
あと王宮魔術師組もか、あっ遅れて王宮騎士団組もやってきた。
「みんな、どうして急に居なくなっちゃったの」
まずは冒険者ギルドから派遣されてたメイド組から。
「ギルマスの命令ですね、邪魔にならないように、新婚夫婦だけの空間にするようにと」
「それでかあ」「まさかこのようなことに、いえ、本当の結婚式はこれからだそうで行って良いと」
「ありがとう、ていうかみんなにお礼を言う機会が出来て良かったよ、本当に、ほんっとうにありがとうね」
これで戦士アンナも戻ってきてくれていたら……!!
続いて教会の、って彼女達に関しては最初の、午前の結婚式でもちらちら見たな、
なぜか避けられているような感じだったのは、きっと気を使ってくれていたのだろう。
「カイト様、改めてご結婚おめでとうございます」
「うん、教会派遣組のみなさんもメイドしてくれてありがとう、でもなんで急に消えて」
「大司教様のご命令で、契約は結婚式までだと、しかしこの式に冒険者ギルドから改めて依頼が」
依頼かあ、じゃあ有料なんじゃ?
とにかく新郎控室の飾りつけもやってくれたらしい、
いや本当に感謝だ、ということは当然、聖女ぺトラも……??
「勇者カイト様、我々、王宮騎士団付き戦闘メイドも戻って参りました」
「あっありがとう」「いえ、陛下のご命令ですから」「急に居なくなったのは」
「騎士団長の命令ですが、陛下から改めて結婚式の参列を命じられましたので、それで」
ということはだ、
王宮騎士団剣士でもあるポーラも、
国王陛下の命令でなら、ひょっとして……?!
「カイト様、我々も」「王宮魔術師メイドも!」
「国王陛下から参列せよと」「ひょっとして、陛下も来るの?!」
「さすがにこの時間ですので眠ってらっしゃるかと」「ですよねー」
それでも陛下が動いてくれたのは、ありがたい、
これで魔法使いバルバラだって、動いてくれれば……
「あのー」「あっハーフエルフメイドの!」
「噂を聞いて私だけ、来てしまいました」「大歓迎!」
「それでその、なぜこの時間に」「まあそれは、んー、気にしないで」
ひょっとして弓使いでハーフエルフの、
キャロルと一緒に来てくれたのかな、かなっ?!
(これで一応はメイドは揃ったか)
たまーに妖精メアリのお友達が来て、
人間になれる2時間だけメイドになってたこともあったが、
さすがにそれはね、ていうかメアリが来てたらどうしようか、嬉しい誤算だ。
「改めてみんな、来てくれてありがとう、
今日のこれからの結婚式はみんなへの感謝の気持ちもあるから、
最後まで見守っていて欲しい、今日ここに来ていないメイドの分も、出来れば一緒に」
まあ嫌々来てたメイドが居たら別だけどね、
とにかくこれであの屋敷での寂しい思いも消し飛んだ、
さあいよいよ結婚式、本当の、真・結婚式だ、今度こそ花嫁を、迎え入れよう!
(ネトラレが何だ、みんなまとめて、幸せにしてみせる!)
うん、それが何人であっても、
5人でも、4人でも、3人でも、
たとえ2人だった、1人だったとしても、そして……
(5人プラス妖精だったとしても!!!)
さあ、眠気も吹き飛ぶ結婚式、
前世風に言うなら『このあと、すぐ!』っていうやつだ、
やっべ、どきどきしてきた、あー、寝取られについては一旦、忘れよう。
「……あっ、指輪の確認をしようっと」




