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俺のハーレムど~なってるの?!  作者: 風祭 憲悟@元放送作家


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第16話【裏切りSIDE】焦りの冒険者ギルドマスター、思い描いた通りになったものの、まさかこんなことになるなんて……!!

「ねえ、誰かもう戻ってきたの?!」

「いえギルマス、まだ誰1人として……」

「まったくもう、緊急招集なのに何で来ないのよ!!」


 ギルマスのデーブルを叩くパルム、

 思わずずれた眼鏡を直しながら窓の外を見る、

 すっかり暗くなった空……冷や汗を拭きながら部屋内をうろつく。


(何よ、ちょーっと身の程をわからせただけじゃないの!)


 いらいらした表情、

 それもそのはず、己の命が掛かっている、

 ここまでの事態になることは想像もしていなかった。


(女神様も何よ、私がやったことなんて、あんなの単なる当てこすりじゃないのよ!!)


 王都の冒険者ギルドで6年間、

 魔王討伐の手助けをし続けていたパルムは、

 全力でアシストしながらも勇者カイトを快く思ってはいなかった。


「何がハーレムよ、女性側の気になってみなさいっていうのよ」


 魔王を倒すために集められた5人(と妖精1人)、

 ただでさえ命がけで大変なクエストなのにもかかわらず、

 それが終わったらその勇者に嫁がないといけないという事実がどうしても許せなかった。


(何で魔王討伐の褒美が、あんな勇者の妻なのよ、しかもハーレムだなんて!!)


 女性側の意思を無視した行為に思えた、

 もちろんパルム自身、何度も男性に酷い目にあっており、

 その腹いせ、関係の無い私的感情が影響していた部分も……


「ちょーっと女性側を試しただけよ、誰も来なかったのは、あの勇者のせいじゃない!!」


 とはいえ思い通りになったときの気分は爽快だった、

 俗に言う『ざまぁ』を実行出来たようなそんな気持ち、

 もちろんその対象は『男性に』であって、異世界まで転移してきたカイトには迷惑この上ない。


(これであの子たちも自由になれる、世界も平和になった、これですべて丸く収まるはずだった、のに……!!)


 これまでほとんど干渉してこなかった女神ラウラ様、

 それが結婚式が無残に散って突然現れての尋問いや拷問、

 腕を足を焼かれては癒し、まさに生き地獄を味わわされた。


「あんなことが出来るのなら、女神自ら魔王を退治すれば良かったんじゃないの!」


 それが出来なかったから勇者を召喚したのだが、

 今の彼女にはいつものギルマスらしい冷静な判断が出来ない、

 もっとも勇者をハメて結婚式を台無しにしようとした時点で大間違いなのだが。


(あぁ、今夜中に、ううん、今日中に結婚式を執り行えなければ、私は……)


 頭を抱えてうずくまるパルム、

 この世界を救った勇者に対してしでかした重罪、

 その代償を支払わされる事実にようやく気が付いた、いや、わからせられたのだが。


「もうそろそろ1人ぐらいは来ているんじゃないの? 報告は?!」

「その、まず騎士団へ伝えたポーラ様ですが、返事はありません、まだ」

「もう一度、問い合わせなさい、とにかく今すぐに教会へ、結婚式場へ来るようにと!!」


 とりあえずは式を、

 という気持ちで焦るパルム、

 連れて来て式だけ挙げてしまえばという考えだ。


「冒険者のアンナ様も、もうダンジョンに入ってしまったようで」

「至急、呼びだすためのパーティーを編成して彼女を回収して!」

「いやしかし、おそらくもう深い階に」「緊急クエストよ、今すぐ!!」


 テーブルの上の物を投げつけてまで命令する、

 あきらかに取り乱している、目が殺気立っている、

 1人の職員が出て行った、そして現状報告は続く。


「キャロル様もエルフの森へ入って行かれたまま、もう戻っては、いえ、戻れないかと」

「良いから連れ出しなさい、魔王が復活したとか嘘ついても構わないから、今すぐに!」

「さすがにそれは」「キャロルを引き渡さないとエルフの森を焼き払うって脅してでも!!」


 森の範囲的に無理なのはもちろん、

 精霊魔法で人為的な火事などさっさと沈下されるうえ、

 人間とエルフの大戦争となる事など容易に想像できるはずなのだが。


「ぺトラは、大聖女なら教会から言えば」

「いえ、もう公爵家に嫁いでしまった後です」

「では国王陛下経由で、すぐに!」「……伝えるだけ伝えてみます」


 国王陛下に一縷の望みを託すパルムだったが。


「バルバラは……魔法使いバルバラは」

「返事がありませんね、レターバードはつい先ほど、帰ってきましたが」

「何で読んでないのよムキー!」「でも向かっているかも知れません」「お願い、帰ってきてええええ!!!」


 髪を振り乱すパルム。


「それと妖精のメアリに伝言を伝えに行った職員も」

「い、一緒に連れて帰ってはこなかったの?!」「のようです」

「鷲掴んででも連れて来なさいよ!」「もう妖精の森へ入って行ったようですよ」


 頭を掻き毟るパルム、

 目が血走っている、尋常じゃなく。


「誰か……お願い、誰でも良いから、戻ってきて、式を、挙げてえええええええええ!!!!!」


 運命の再結婚式まで、もうすぐである。

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