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ギルド登録2



ノエルが立ち上がった。




「行こっか」




ひよりもすぐに立つ。




「わたしも行きます」




ノエルが振り向く。




「仕込みは?」




「終わりました」




トワが湯呑みを置いて微笑む。




「じゃあ三人で行ってきなさい」




ヒロは頷いた。




「行ってきます」




三人は食堂を出て、そのままギルドホールへ向かった。




同じ建物の中だが、食堂とは空気が違う。




掲示板の前には冒険者たちが集まり、依頼の紙を眺めている。




鎧の音、笑い声、報告の声。




ヒロは思わず周囲を見回した。




「すごいですね」






三人は受付カウンターへ向かった。




受付の女性が顔を上げる。




「いらっしゃいませ」




ノエルが言う。




「この人の冒険者登録をお願い」




受付嬢はヒロを見る。




「新規登録ですね」




「タグはお持ちですか?」




ヒロは耳のピアスを軽く触った。




「これです」




受付嬢は頷いた。




「確認します」




カウンターの上に、小さな水晶が置かれる。




「ピアスは外さなくて大丈夫です」




「こちらに手をかざしてください」




ヒロが水晶の上に手をかざす。




水晶が淡く光った。




受付嬢が魔石に触れる。




「タグ確認」




「では、このタグに身分登録を行います」




水晶の光が、少し強くなる。




――次の瞬間。




一瞬だけ、光が揺れた。




受付嬢の手が、ほんのわずかに止まる。




「……?」




すぐに光は落ち着いた。




数秒後、光がふっと消える。




受付嬢は何事もなかったように言った。




「登録完了です」




受付の女性がそう言って微笑んだ。




ヒロは軽く頷き、カウンターから一歩下がる。




耳のピアスに触れると、タグの魔石がかすかに温かい気がした。




「これで冒険者ね」




ノエルが腕を組む。




「新人だけど」




ヒロは苦笑する。




「Fランクでしたね」




「みんなそこからよ」




ノエルはそう言って、顎でホールの奥を示した。




「さ、次」




ヒロが首をかしげる。




「次?」




ひよりが指差す。




「掲示板です」




ヒロが振り向く。




ギルドホールの壁一面に、紙がびっしり貼られていた。






紙の端が少しめくれ、風に揺れている。




冒険者たちが腕を組んで眺めたり、紙を剥がして受付へ持っていったりしていた。




ヒロは思わず感心する。




「……すごい量だ」




ノエルが肩をすくめる。




「ここは本部の次に大きい街、リュミエルのギルド支部よ」




「ルミナの森が近いから依頼も多いの」




ヒロは一枚ずつ目を追っていく。




護衛依頼


薬草採取


魔物討伐




「討伐もあるんですね」




ノエルが笑う。




「新人には無理よ」




「ランク制限があるから」




ひよりが掲示板を見ながら言った。




「Fランクは……この辺ですね」




小さな紙を指さす。




ヒロが読む。




森茸採取


ルミナの森(浅森エリア)


報酬:銀貨3枚




ヒロは少し笑った。




「平和そうですね」




ノエルが頷く。




「最初の依頼にはちょうどいいわ」




ヒロは紙を剥がした。




そのとき。




ひよりが、別の掲示板を見ていた。




そこには、グルメギルドの依頼が並んでいる。




ひよりが一枚の紙を指さした。




癒しルミナハーブ採取


ルミナの森




ヒロが言う。




「同じ森ですね」




ひよりが頷いた。




「作り手の依頼です」




「このハーブ、料理に使うんです」




ノエルが腕を組む。




「ちょうどいいじゃない」




「どうせ同じ森なんだから」




ひよりがヒロを見る。




少しだけ微笑んだ。




「一緒に行きましょう」




ヒロは少し嬉しそうに笑う。




「お願いします」




二人は依頼書を持って受付へ向かった。




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