第299話 野営と作戦
テントの周りには結界の魔道具を設置してある。
夜寝る時だけ起動していいことになっている。
一応、見張りは立てるけれど、魔物が襲ってきたら危ないからね。
狩ったホーンラビットの肉を焼く。
水を沸かしてお湯にして、乾燥野菜と干し肉を突っ込んで塩味のスープに。
この辺りは講師に確認とって食べてもいいって言ってもらえたので問題なし。
魔物や動物がやってこないかラヴァが見張ってるのと、他の生徒の集団を何個か見つけているので、それをどうするかの確認もしなきゃな。
「美味い」
「ほんとだ」
「めっちゃ美味い!」
「美味しい……」
後輩たちも満足そうに食べている。
良かった。
「塩ふっただけだけど、こんな感じで調理するといいよ。塩だけじゃ味気なかったらハーブを粉にして塩と一緒にしたのを持ち歩くとか、かな?」
俺は説明する。
焼くくらいなら何とかなる。
「まあ、そうそう、みんなが野営をやるかはわからないけど、二年も一年も来年再来年があるから、覚えて損はないと思う」
タビーが補足する。
「あと、食べ終わったら明日以降の打ち合わせをしよう。今夜は襲うの禁止だけど、明日からは生き残りをかけて塗料玉のぶつけ合いが始まるからね」
「はい!」
食べ終わった後はみんなで片付けをして、見張りを残して寝ることに。
ペアを割ったんだけどね。
俺、ルッソ、ラウノが最初の見張り。タビー、ジェンティーレ、レギナが二番目だ。
朝早く起きて襲撃を待つか、自分たちで潰しに行くか。
「実は、他の組の拠点はここ、ここ、ここはわかってる。ラヴァが教えてくれたから。朝迎え撃つか、それとも潰しに行くか」
「俺は潰しに行ってもいい。二手に分かれるか?」
タビーはやる気だ。
「人数が少ないのは不利じゃないですか?」
とルッソ。
「待つのは性に合わへん。行った方がええ」
「そやね。私も、襲撃して回った方がええと思うわ」
と一年の二人。
「……では僕も襲撃で」
そうすると、空気を読んだのか、ジェンティーレ。
「わかった。じゃあ、早めに起きてここを狙って、こう、ぐるっと? 向こうも動くかもしれないけど、その都度索敵は任せて」
「はい!」
脳筋集団だなあ。迎え撃った方が疲れないと思うけど、まあ、いいか。
一年の時はずっと襲撃に備えてたから、緊張してたけど、今回は残りの日程だけだからね。
頑張ろう。
俺の番も、タビーの番も魔物の襲撃はなし。
罠は仕掛けてないし、移動は身軽な方がいいから、防具も最小限。
森の中だし、剣もショートソードにしている。
襲撃自体は塗料玉だし、武器は魔物用。
さて、どう転ぶかな。
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