第261話 魔道具作成
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何度か薬草採取に行き、師匠の研究室が干した薬草だらけになった。
でも、みんなで作ってるから、すぐ無くなっちゃうんだよね。
経費削減になるからみんなは採取に行きたいみたい。
師匠がいい傾向だとか呟いていた。
守銭奴、みんな守銭奴に!!
王族のアリファーンまで守銭奴っていいのかな。
税金無駄遣いしない精神が育まれるからいいのか。いいとしよう。
屋敷に帰ってきてからが俺の本格的な錬金術修行になる。
もちろんいろんなことを同時進行しているので、できる時とできない時があるけれど、それは仕方がない。今は魔道具のランプを自作できるようにするのが目標。
付与魔法ができるようになればマジックバッグも夢じゃないそうで、がっぽがっぽだぞという師匠に俺は乾いた笑いしか返せなかった。
見本のランプの魔道具を見つつ、基礎編の内容を思い出す。
まず、燃料に魔石。
それからランプを光らせる魔法陣、オンオフのスイッチ、そして機構を覆う器。
簡単に言ってしまえばそれでランプの魔道具はできる。
魔石の魔力効率とか、魔法陣の耐久性とか、いろいろあるけれど、素材さえあれば今の俺でも作れる。
この中で一番難しいのが魔法陣の定着。
魔法陣は付与魔法で定着させるんだけれど、特殊なインクを使う。
このインクが魔石に繋がって魔力を引き出し燃料にする。魔石は魔力がなくなれば充填するか交換だ。
実は付与魔法にはこうしたインクを使う方式と、魔力で直接書き込む場合と二種類ある。
魔力を使う方はできる人が少ないらしい。そしてそれは基礎編ではなく、応用編になる。
「さすが、師匠なんだよなあ」
師匠は錬金術でできないことはないくらいなんでも出来る人なんだ。
見本にと渡してもらったこのランプの魔法陣は美しいと感じるほどに綺麗に描かれていてため息が出るほどだ。
特殊なインクは師匠が用意してくれた。インクで魔法陣を手書きして、それを付与する方法と、インク自体を魔法を使って魔法陣を描いて直接付与する方法。
どう考えても二つ目の方法はまだ難しいので手書きする方法にする。魔法陣を転写するために加工された羊皮紙に魔法陣を描く。
この魔法陣、ほんとにちゃんと描かないと付与できないからね。
もう何回も失敗している。
器は師匠に用意してもらった。読破が早くて焦ったとか言っていたけれどそんなことはないはず。
魔石は小ぶりのお安い奴を用意した。ダンジョンでいっぱい魔石手に入れた時のだ。
練習で作るのだから、お安く作れる方がいいのだ。失敗する可能性高いしね。
そもそも付与魔法の元である魔法陣を描けてないし。
一回作っているところを見せてもらった方がいいかも。
息を詰めて魔法陣を描いて出来上がる。
「うん。やっとちゃんと描けた気がする」
出来上がった魔法陣を師匠に見せに行った。
「うん。これなら付与が出来そうだ」
「よかった!!」
「付与をするか」
「いいの?」
「何事も試行錯誤しないとな。工房に行こう」
工房で、用意した魔石と器に、出来上がった魔法陣を並べて師匠が説明する。
「付与魔法は魔法陣に魔力を流して目的のものに張り付ける感じだ。やってみろ」
「師匠、見本は……」
「やってみろ」
「はい」
魔法陣の羊皮紙を手に持って魔力を流す。
「付与」
魔力で輝く魔法陣が羊皮紙から浮かび上がる。
器の魔法陣をおさめるところにすっと降りていく。張り付いて輝きがなくなった。
俺は師匠を見た。
「うん。成功してるな。あとは魔石の設置と、実際にランプがつくかどうかだな」
「やった!」
「一回目で成功するとはな。ルオは優秀だな」
師匠に褒められた!
次の投稿は明日になります。
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