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第240話 合同演習の始まり(二年目)(二)

評価、ブクマありがとうございます!

おかげでランクインしました!

 無事、拠点予定地についた。よかった。他のチームは違う地点に拠点を作ったようだ。

 早速、みんなで設営にかかる。

 一時間もしないで設営が終わった。

 先日来た時より、森の空気が軽い。精霊の数も増えていた。

 ダンジョンに瘴気が吸い込まれたってこと?

 浄化装置と言っていたからそういうこともあるんだろうか?


「よし。テント以外は荷物を持ってダンジョンに行くぞ」

 コスティの言葉にみんな頷き、ダンジョンへと向かうことにした。

 森での移動中は魔物に襲われることはなかった。

「これは魔物を間引いたのかな?」

 俺が思わず呟くと、横を歩いていたコスティが頷く。

「演習前に冒険者と講師とで、間引いて回ったそうだよ」

「そうなんですか?」

「去年もそうだったんだけど、あんなことになったでしょう? 今回は念入りに行ったんだそうだ。リーダー役の僕に担当講師が伝えてきたよ」

「あー必要以上に危険があると困りますよね」

「そうそう。事故の責任は学院が負わないといけないしね。あ、そろそろだね」

 コスティの言葉に目を凝らすとダンジョンの入口が見えてきた。門番の他に学院の講師が立っている。


「6組、リーダーのコスティ・マトセオスです」

 講師にコスティが話かける。

「全員揃っているね」

 講師が俺たちの顔を確認する。

「はい!」

 みんな声を揃えて返事をする。

「よし、無理をせずに時間になったら戻って来い。これがカードだ」

 講師は6という数字の書かれたギルドカードのような金属の板をコスティに渡した。

「ダンジョンを出る時に私か、他の担当講師に戻してもらう。いいね?」

「はい、では行ってきます」

 コスティはカードを腰の革のポーチに仕舞うとみんなに声をかけて、ダンジョンに入った。


「暗いですね」

 ケンダルがぼそりという。

「このダンジョンは洞窟型だからね。しばらくはこういう洞窟が続く」

 コスティがケンダルに言う、

(ラヴァ、精霊はいる? 目を借りられるかな?)

(いるよ! ちょっと待ってね)

 ラヴァの返事からしばらく経って視界が切り替わる。

 少し先の通路にいる精霊の目だ。

 地面にスライムがいるのが見えた。

「この通路の先にスライムがいます」

 コスティに小声で告げるとコスティが声に出す。

「前方魔物注意」

「はい!」

 みんなが頷いて警戒態勢に入る。

「スライムだ。僕が行く」

 ヤニスがちらりとコスティを見た。頷くのを見て、ヤニスは駆け出すと、剣でスライムを斬った。すぐにスライムは消えて魔石だけ残った。

 小さい魔石を拾い上げるとヤニスは左右、前後を見る。

「他はいない」

 ヤニスはコスティに告げると魔石は自分の革袋に入れて、腰に下げた。


 地図作りはマルコムが担当している。周りを警戒しつつ分かれ道を描いているようだ。

 その地図を覗き込んでコスティは少し考えると右を示した。

「こっちに行くか」

 右に曲がるとまた洞窟の道で先の方は真っ暗で見えない。

 第一階層だからそう広くはないはずだ。

 初めて入った時は接待ラッシュに道も広さも記憶に残ってないからなあ。

 それから、過剰な接待はなく順調に弱い魔物を交代で討伐しながら進み、第二階層に下る階段まで来た。

「ここでいったん休憩をとろう。水は飲んでおいた方がいい」

 コスティの言葉にみんな水筒を出して水を飲む。


(あの人、ずっとついてくるね)

 ラヴァが俺たちから少し離れて気配を消している講師を見つけて俺に言ってくる。

(あの人は学院の講師だよ。僕たちを見守ってるんだよ。悪い人じゃないから)

 ちらっと視線を向けるとどうやら気付かれたのをわかったようで、岩壁に隠れた。

 きっと点数をつけている人だと思う。前回もいたしね。

「他のチームに会わないな」

 タビーが声をかけてくる。

「きっと先に行ったか、拠点が遠くて次に入るチームが遅れてるとかじゃないかな」

「まあ、そうだよな。他のダンジョンもそうそう他の冒険者に会ったりしないものな」

 俺は頷いた。

「よし! 階段を降りる。足元が暗いから気をつけて」

 コスティの声に、タビーは階段に向かった。俺もコスティの隣に並び、第二階層へと降りていった。

次の投稿は18時になります。


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