第230話 合同演習のお知らせ
評価、ブクマありがとうございます!
おかげでランクインしました!
反省会の結果、チーや精霊たちには危険な時だけ手助けしてもらうということになった。
俺たちの成長が望めなくなりそうだったし、ダンジョンの精霊が怯えてたしね。
『我、いざという時のために頑張るさかい』
「うん。ほどほどにね」
アリファーンは張り切るチーの頭を撫でていた。
(主、僕も頑張る!)
「頼むね」
すべすべした鼻と眉間の間を撫でた。
(主は大丈夫よね)
「まあ、大体はな」
カルヴァの言葉に師匠が苦笑している。カルヴァはお酒の精霊だから仕方ないよね。
(主、防御は任せてくれ)
「頼もしいな。アーム」
(主の敵は縛っちゃうから)
「う、うん。ありがとうユーグ」
精霊たちが頼もしい。
そして一旦、師匠の屋敷に戻り、それぞれのお迎えの馬車で帰っていった。
今回のダンジョン探索はドロップ品も何もなかったけど、色々問題点に気付けて良かったのではないだろうか。
「師匠、みんなには言えなかったけど、ダンジョンの精霊さんがチーにめちゃくちゃ怯えてたよ」
「は?」
「神気がどうのって言ってたしこの国の守護神獣がどうのって」
「精霊界隈ではフェニックスも有名なんだな」
師匠が感心したように呟いた。
(祝福の地のお隣さんだもの!)
カルヴァが頷く。
(僕の生まれた場所だからね!)
霊峰はお隣さんなのか。そして胸を張るラヴァが可愛い。
フェニックスがいるから火山なのかな?
それとも火山だからフェニックスが住処にしたのか。
「チーが暴れると、怯えるみたいだからそこだけ気をつければ大丈夫かな?」
「そうだな。王都のダンジョンは石も転がってきてないしな」
師匠も頷いた。
合同演習は来月のはずだからまだ余裕があるしね。
そう思っていたら学院で説明があった。
「合同演習の詳細は配った紙に書いてある通りだ。チームの人数、組み方は変わらないが採点、ルールに変更がある。チームを組む者は私に申告するように。質問があれば個別に受け付ける」
モレー先生はそう言うと、椅子に座って待つ。
「今年も一緒に組もうぜ」
タビーが言ってきた。
「もちろんだよ!」
さっそくモレー先生に言って席に戻ると、配られた実施要項に目を通す。
なになに。
合同演習実施要項
実施日:10月10日~13日
場所:北の森・王都ダンジョン
演習内容:ダンジョン攻略第五層まで
北の森での野営訓練
採点方法:ポイント制 加算方式
採点は各講師が行う。
野営では森での活動も含まれる。
ダンジョンでは講師による評価
魔物を倒すだけでは高評価にならない
到達階層は評価に加える
持ち物:各人の必要と思った物
持ち込む道具、装備は事前申請必須
チーム:各学年二名合計六名の合同チーム
例年通り学院側で選抜
準備期間:10月1日~9日
メンバー顔合わせ:9月25日
「タビーとりあえず、部屋を押さえよう」
「賛成」
去年のギードを見習って、押さえておこう。ダブったらキャンセルすればいい。
「ダンジョンで、慣れないメンバーで攻略ってちょっと危険だね」
気心が知れてても、閉鎖空間では色々なことが普段通りにいかない。
「メンバーが決まったら一度、連携を兼ねて北の森に魔物狩りに行くとかしないとダメかもな」
タビーが唸る。
「そうだね。ダンジョンでは何が起こるかわからないしね」
そう言って顔をあげたらタビーが少し呆れた表情を浮かべていた。
「確かに」
大きく縦に首を振るの止めて欲しい。
ダンジョンで何かを起こしている自覚は多少あるよ。
多少だよ!
研究室に行ったら、アリファーンとルーンがいた。
「は、早く終わったんです」
「そうなんだ。私たちはまた合同演習で組むことになったよ」
「そうなんです。ちょっとほっとしています」
二人はポーション作りの道具を用意していた。
自然と俺とタビーも準備を始める。
「俺たちも組むんだ。去年と一緒だな」
「うん」
「今回、私は少し驚いたことがあるよ」
アリファーンが準備を終えて俺の方を向く。
「え、何?」
「和紙に実施要綱が書かれて配られたことだよ」
そう言えば去年は一枚掲示されて内容はモレー先生が全部説明していたっけ。
和紙がこんなに普及しているなんて。
「全員に配られていたけど、手で書くの大変だったんじゃないか?」
「転記とか、文官系のスキルを持つ人に頼んだかもしれないね」
あれ? 印刷とかないんだ。そうだよな。きっと書き写すのも、お金になるのかも。
そういえば俺のスキルに複写ってあったけど、文官系のスキルなのかな?
今度使ってみよう。
次の投稿は18時になります。
書籍第二巻ドラゴンノベルス様から発売中です!
特典SSペーパー付の店舗様もありますので
公式ページまたは作者のX(@sakuyan_08)をご覧ください。
今月発売のgood!アフタヌーン8号に樺ユキ先生のコミカライズ最新話が掲載されます!
マガポケ、コミックDAYSにも公開されますのでよろしくお願いします!
なお、コミックス第三巻が8月6日に発売決定です。




