第213話 ダンジョン探索最終日
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三人のダンジョン攻略とレベル上げは順調で、危なげなく第五階層まで進んだ。
ということで、俺も合流。
「よし! 頑張るぞ!」
ぐっと拳を握った途端、採掘ポイントが目に入ってしまった。
カツン、コロコロと音を立てて、足元に石が転がってきた。
せっかくなので拾って仕舞う。
「よし! 行こう!」
歩き出した俺を三人が引きとめた。
「いい加減、この現象の理由を教えてくれねえかな?」
「そうですよ! 石が転がる怪現象! 怖すぎます!」
「ダンジョンの異常なら父に報告しないと……」
王様に報告されるのはちょっと……。
「ダンジョンの壁に採掘ポイントっていうのが時折出現するのは知ってる?」
とりあえず精霊の件は伏せて説明しよう!
ちらっと離れて見ている師匠を見ると頷いた。
「ああ、聞いたことあるな!」
「わ、私は知らないです」
「たしか、二年ほど前? 新たな資源として注目されたのは知っているが、採掘師でないと採掘はできないとは聞いたが……」
みんなで俺をジトッと見る。
「僕もなんでかは知らないんだよね。壁を鑑定して採掘ポイントを発見すると勝手にその鉱石が足元に来ちゃうんだよ」
肩を竦めて両手を広げて上げる。今は理由はわかったけれど、ちょっと言えないものね。
「ルオ、採掘師のほうが向いてるんじゃ?」
「鑑定しなければいいんじゃないですか?」
「……え、鑑定スキル持ってるのか……」
アリファーン、そこ突っ込まないで。
「聞かなかったことにするぞ」
「わ、私もです!」
「すまない。スキルの詮索はマナー違反だった」
みんなに謝られた。
「あー気にしないで! たまに石拾うのは放っておいてくれると嬉しいな」
みんながわかったというので頷く。改めて冒険開始だ!
第五層を隈なく進む。隊列は前にタビーとルーン、後ろに俺とアリファーンだ。
ルーンが弓で牽制してタビーが切りかかり、俺が魔法で援護。アリファーンは遊撃だ。
アリファーンは剣の腕も魔法もいける。勇者っぽいね。
ダンジョンへ来た当初と比べるとみんな技の切れとか、戦闘の時の役割分担が良くなっている。
レベルが上がって魔法の威力も増した感じだ。
「よし、今日はこれまで! 戻るぞ!」
師匠が疲労具合を見て、帰還の指示を出した。
帰るまでがダンジョン探索だから、余力は残しておかないとね。
屋敷に戻ると母とカリーヌが戻ってきていた。
すれ違いになったようだった。
「殿下、ご無事で何よりです。ごゆるりとお過ごしくださいませ」
「ありがとう。世話になる」
一応母が館の主の挨拶をして下がっていった。
カリーヌは侍女の仕事をしていて、母に付き従っていた。
「相当深くまで潜ったらしいぞ」
師匠が苦笑していた。
「下層の蜘蛛型魔物の方が質がいいの?」
「魔力量が多い魔物の方が質のいい素材になる。下層の魔物は強いから当然魔力量も多い」
「そうなんですね。ダンジョンは下層に行くほど危険度が増すと言いますが……」
アリファーンはダンジョンにも詳しいんだね。凄いな。
「ああ。ダンジョン内の魔力密度も濃くなるし、群れることが多くなっていくからな。ここのダンジョンは罠はないが罠だらけのダンジョンだとますます難易度が高くなる」
師匠が説明する。師匠はあちこちのダンジョンに潜ってそう。
「とりあえず休んで来い。明日が最終日だからな」
「はい!」
俺たち四人は元気よく返事をした。
◇◆◇
最終日、地図を頼りに第六階層の階段を探す。
第六階層はもう初級じゃない。
中堅の冒険者が狩場にしている階層だ。途中、冒険者とすれ違うことも多くなってきた。
「右の通路に行こう」
地図から顔をあげたアリファーンが指示を出した。
このパーティのリーダーはアリファーンだ。
最終的な判断は彼が降す。
そういえば前に潜った時はこっちの道には行ってないな。
と言うかこっちに道なんてあったっけ?
師匠は止めに入らないから、大丈夫だとは思うけど。
なんとなく、不安に思いながら先に進んだ。
次の投稿は明日になります。
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