表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
207/260

第201話 ダンジョンは遠く

評価、ブクマありがとうございます!

「助かったが、何故ここにきたんだ?」

「いや、教会の祭司様に精霊王様の発布があったって聞いてね。ルヴェールに君がいることは知っていたから、面白……いや、大変なことになってるんじゃないかなって思ってね。ほら、君には借りがあるし」

 エルフを拘束したレカルというエルフはずいぶんと師匠と仲がいいみたいだった。

 師匠はエルフに知り合いは一人しかいないと言っていたから多分薬師のエルフって言うのはこの人なんだろうな。

 教会に全員が入ると師匠が遮音の結界を張った。

 そこへフルク祭司がやってきた。


「みなさん、なにやら大変なことになってしまって……おや、レカル殿……」

「久しぶりだね。フルク祭司様。とりあえず、エルフどもは拘束したからさ」

「レカル殿、貴方様もエルフなんですが」

「辞めたいよ。ほんとにクソが!」

「レカル地が出てる」

 師匠が突っ込んだ。

「おっといけない。精霊王様の声なんて千年単位で聞いてない老害どもは狂喜乱舞しただろうね。特にエルフ領の精霊教会は精霊第一主義だからね。まだまだ押し寄せるんじゃないかな」


『本当に申し訳ない』

「精霊王様……」

 俺は思わず呟く。

(王様は悪くないわよ)

(そうだよ! 王様)

(うんうん)

『あんさん、えろう腰低いで』

「チー」

『チチ!!』

 カルヴァとラヴァ、アームは精霊王様を励ましている。

 木の精霊の二人はきゃっきゃと話し込んでいた。

「精霊王様……え? 小鳥が話した?」

 フルク祭司が呆然と呟いた。

 話したことでレカルとフルク祭司が驚いた顔でチーを見た。

「霊峰の主だ」

 仕方なく師匠が正体をばらす。

「え?……なんで小鳥の真似してるんだ? しかも人間に躾けされてる?」

 レカルがアリファーンを二度見した。

 フルク祭司は目をまん丸にして凝視している。

 アリファーンとチーがわたわたしている。いや? チーが?

「……ええ、何このカオス。お前ほんとに何に巻き込まれてんの?」

 レカルが呆れた顔で師匠の肩に手を置く。

「言うな」

 ほんとに気の置けない友人て感じだ。


「それにコルも精霊の契約者になっているじゃないか。初めまして精霊様。僕はレカル。コルをよろしく頼みます」

(私はカルヴァよ! 任せて!)

 レカルは優しい笑顔で頷くと俺の方を見た。

「君は火の精霊だね。精霊様、初めましてレカルです」

(初めまして! 僕、ラヴァ! よろしく!)

 ラヴァはいつものように前足を上げて挨拶した。

 レカルは両手で口を押さえてプルプルと震えた。

「か、可愛い」

「でしょ? 僕はルオといいます。レカルさんでいいですか?」

「いいよ。君がコルの弟子かな?」

「はい。そうです。師匠にはいっぱいお世話になっています」

「弟子だからな」

「わあ」

 師匠が俺の頭をぐしゃぐちゃにした。

「レカル、しばらくルヴェールに滞在するのか?」

「ああ、そのつもりだが」

「それならこの子たちに精霊魔法を教えてくれ」

「ああ、人族は使えないから……コルは?」

「大丈夫だ」


「さすがだね。ええと、初めましてレカルです。土の精霊様」

(アームだ。よろしく)

「テイバート・トレメインです。ええと、精霊魔法って俺も使える?」

「よろしくね。使えるよ」

「お願いします」

「うん。頑張ろうね」

 タビーの頭を撫でてレカルは最後の一人、アリファーンと向き合う。

「初めまして。霊峰の主様。レカルと申します」

 チーはちらりとアリファーンの顔色を窺った。

「アリファーンです。この小鳥はチーです。チーご挨拶していいよ」

『あ、あんさん、よろしくな。チーいうねん』

「よろしくお願いします」

 困惑気味の笑顔でレカルはチーと挨拶を交わした。

 そのまま師匠の方へつかつかと歩いてきた。

「マジで? あの小鳥、ほんとに霊峰の主か? めちゃくちゃ調教されてるぞ」

「ほんと、大変だったんだよ……」

 うん。師匠の言葉に俺も頷く。大変だった。主に俺が。


(主、あのエルフたち、どうするの? もうそんなに拘束できないわ)

「どのくらい?」

(あと二時間くらいかしら。それ以上だと魔力が持たないわ)

「今ルヴェール卿を呼びに行っている。それまでは持ちそうだな」

 師匠が腕を組んで門の方向に視線を向ける。

「さっきの三十人ほどの集団の他は、今のところエルフの集団は来てなさそうだ」

 師匠が息を長く吐いてから付け足した。

 ダンジョンに行くはずだったのにな。

「とりあえず、屋敷に戻るしかないだろうな。ダンジョン行きは延期だ」

 師匠の言葉にタビーがめちゃくちゃがっかりした顔をした。




次の投稿は明日になります。


ドラゴンノベルス様から書籍第二巻が7月3日発売します!

書影公開されました! イラストはLINO先生です!

加筆いっぱいしましたのでぜひご覧いただきたいです!

師匠も活躍!!

特典SSペーパー付の情報は公式ページに!!

もちろん第一巻も好評発売中です。

樺ユキ先生のコミカライズコミックス第二巻が好評発売中です。

good!アフタヌーンにて好評連載中です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ