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第191話 家に着いた!

評価、ブクマありがとうございます!

リアクションも嬉しいです!

「凄いな! 頂上が見えない」

 タビーが開けた窓から身を乗り出す。

 もう、村の結界を通り屋敷への坂道を上っている。

「あの、道の先で右側にたくさんの人が向かっているんですけど」

 ルーンが俺に聞いてくる。

「あれは温泉だよ」

「温泉」

 よくわからなかったようでルーンは首を傾げた。


「屋敷にもあるから入ってみるといいよ」

 家族の要望で作った温泉が!

「入る?」

「地下から湧き出る熱い泉だ。それに体を浸からせて、疲れを取るんだ」

 師匠が解説してくれた。

「浴室ということですか?」

 アリファーンが聞く。さすがに王族は沐浴の習慣があるのかもしれない。

「まあ、そうだな。あっちにあるのは公衆浴場って奴だ。宿もある」

「宿もあるんですか」

「なんでできちゃったんだろうなあ」

 師匠が遠い目をする。

 温泉の魅力には抗えないからかも。


 坂を上がり切って左に曲がる。

 ああ、帰ってきた!

 俺の家に!


「兄様!」

 外に人がいる。イオの声が聞こえる。

 みんな出迎えに出てるんだ。

「イオ! 父様、母様、ローワン、ネリア! ただいま!」

 馬車が停まって俺は飛び出した。

「お帰りなさい!」

 大きくなったイオが駆け寄ってきたのを抱きとめる。

「大きくなったなあ。イオ」

「兄様も背が伸びた」

 見上げる視線は近くて、一年という時間を実感する。

 思わず頭をなでなでした。その内背を追いこされるかもなあ。

「ルオ、客人が先だろう?」

 師匠の苦笑交じりの声が聞こえた。

「みんな、僕の学院での友達だよ!」

「え、友達候補から友達に!?」

「やっとか」

 ルーンとアリファーンの突込みが聞こえた。

 あ、ごめん。とっくに友達のつもりではいたけど、お試し期間の終了のお知らせはしてなかったなあ。

 タビーが苦笑いをしている。


「いらっしゃい。私がゼオライト・ルヴェールだ。ルオの父だ。こちらが妻のオリビン、ルオの弟のアイオライトだ」

「アリファーンです」

 お忍びなので姓は名乗らないことになっている。

「イエシル・リュイ・グフルーンです」

「テイバート・トレメインです」

「ルオと仲良くしてくれてありがとう。さ、中へ。ローワン、案内を頼む」

「かしこまりました」

 ギードとカリーヌも合流して早速仕事をしていた。

「ハンス、チャロを使用人宿舎に案内してくれないか」

「私が案内します」

 ネリアが先導してくれるみたいだ。チャロは申し訳なさそうにしていた。

「ルオも旅装を解きなさい」

 父が優しく言ってくれた。

「はい!」

 俺は一年ぶりの自分の部屋に戻った。

(主、精霊いっぱい)

「精霊はもともといっぱいいたんじゃなかったっけ?」

(増えてる)

「そうなんだ。いいことだよね?」

(うん! そうなの)

 ラヴァがあちこち飛び回ってる。こういうところは精霊って感じがするな。

 いや、精霊なんだけども!

(主!)

 胸の方に飛び込んできたのを抱きとめる。

 ふふ、可愛いなあ。


『和んでいるところ、悪いのだけど、霊峰の主が客人に会いたいと暴れているのだけどいつ会いに来られるのかな?』

 精霊王様の戸惑った声が聞こえた!

「え、暴れている?」

『いきなり顕現したら人間は驚くので落ち着いてくれないかと頼んだのだけれど、我慢がお出来にならないようで……』

 フェニックス~~~! 精霊王様を困らせないで欲しい!

「今日着いたばかりだから師匠と相談します。どこで会いましょう? 森の奥には向かえないので、浅いところがいいのですけど」

『そうだねえ。ルオの屋敷の裏の森に向かってくれたら案内しよう。それでいいかい?』

「はい。お手数おかけしますがよろしくお願いします」

 師匠に相談だ!


「なんだって? 精霊王様が?」

(精霊王様を困らせるってちょっと……)

 師匠とカルヴァの眉間に皺が寄る。

「さっさと会わせないと、嫌な予感がするから、明日にでも行かせようか」

「師匠、一緒に付いてきて!」

「ああ、俺は殿下の護衛を頼まれているからな」

 困った顔をして頷いた。

「召喚した方がいいのかな?」

「召喚するとルオの従魔になるんだろう? それが嫌なんじゃなかったか?」

「契約には召喚しない状態がいいとは言ってたから、そうなんだよね」

「ちょっと疑問なんだが、フェニックスってあのサイズなのか?」

「どうなんだろう? もっと大きいのをイメージしてたけど」

 そこらの小鳥と同じサイズだもんなあ。

「召喚しなければ実物大になると思うけど」

「実物大」

 カルヴァと師匠が同じ腕を組んだポーズで唸った。

 フェンリルはデカかったものなあ。

「ともかく応接室に行こう。お茶を用意すると言っていたからな」

「はい」

 俺と師匠は応接室に向かった。


次の投稿は18時になります。


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書籍第二巻が7月3日発売します!

加筆いっぱいしましたのでぜひご覧いただきたいです!

師匠も活躍!!

もちろん第一巻もドラゴンノベルスより好評発売中です。

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