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メシウマ娘  作者: おでん信用金庫
Episode1 新聞部に入ろう!
5/7

#5 サイコキラーの凱旋

前回までのあらすじ


入部しなきゃ殴る



ゆず「アタシは、千歳(ちとせ)ちゃんに幸せになってほしいから」


ヨド「そうですか。頑張ってください(立ち去る)」


ゆず「待ちやがれ後輩!!(アームロック)」


ヨド「うがあああ対価が重すぎる!!」


ゆず「頑張ってくださいじゃない!アンタが入部してくれないと、千歳ちゃんが悲しむから・・・それじゃあ千歳ちゃんを幸せにしてあげられないから・・・!」


ヨド「ぐへぇぇぇぇぇわ、わかりました!!話聞きますから、とりあえずアームロック解除してください!!!」


ゆず「頑張ってくださいじゃない!!」


ヨド「それはもう言ってない!とりあえず解除してくださいって言ってんの!」


ゆず「アンタが入部してくれないと、千歳ちゃんが悲しむから・・・」


ヨド「再放送すんな!おい聞け、よく聞け!まずはアームロックを解除する所からお願いしますと何度も申し上げておる!!!」


ゆず「この分からず屋ぁぁぁ~~~!!(力を強める)」


ヨド「ぎぅああああああアンタだよ!!!一切俺の言うこと分かってくれてないじゃん!アンタの話をしっかり聞くから、俺の話を聞いてください!」


ゆず「うわぁ~~~ん!!(号泣)」


ヨド「泣きたいのはこっちだよ!!!折れるよ!!高校1年生にして初めての骨折を味わうことになるよ!!!」


???「お~い、何やってるの~?」


ヨド「ふはぁっ誰か来た!!誰か知りませんが助けてください!!お願いします!!」


???「ゆずちゃ~ん、何やってるんですか~?」


ヨド「えっ、この人と知り合いなんですか!?」


???「はい、同じ部活のお友達ですよ~」


ヨド「同じ部活ってことは・・・新聞部!?」


アヤミ「はい、新聞部2年の『小遊三(こゆうざ) アヤミ』と申します」


ヨド「自己紹介はいいですから!とりあえずこのアームロックしてるヤバイ人なんとかしてくれませんか!?」


アヤミ「分かりました~、えいっ(スタンガンを撃つ)」


ゆず「あんぎゃああああああああ!!!」


ヨド「!?」


アヤミ「ダメだよ~ゆずちゃん?プロレスラーさんでもない人にアームロックかけちゃ」


ゆず(気絶)


アヤミ「あらあら、寝てしまいましたね。ごめんなさい、部員が迷惑をかけちゃって。お怪我はありませんか?」


ヨド「おおむね」






アヤミ「なるほど~、あなたが部長の言ってた新入部員さんだったんですね~」


ヨド「いや、入るなんて一言も言ってないので」


アヤミ「そうですか。それでゆずちゃんに入部するよう脅されていたというわけですね~」


ヨド「理解が早くて助かります」


アヤミ「で、入部する気になりましたか~?」


ヨド「いやなるわけないでしょ。アームロックかけられたからって『はい入部します』なんて心変わりするわけないでしょうに」


アヤミ「ですよね~、まぁ当然だとは思いますよ。暴力で人の心を従わせることはできませんから~。無理な勧誘はいけませんね」


ヨド「え、えぇ」


ヨド(普通にいい人だなこの人。いや、スタンガンで部員を気絶させる人をいい人と呼んでいいかは分からないが、少なくとも話の通じる人だ。新聞部にもマトモな人、いるんだなぁ)


アヤミ「でも、悪い子じゃないんですよ、ゆずちゃんは。何よりも部長の幸せを考えて行動する、優しい子なんです。不器用すぎて、加減ができなくなってしまうこともありますが」


ヨド「・・・仲いいんですね。ゆず先輩と部長」


アヤミ「そうだね~。高校で知り合った私と違って、お2人は幼稚園の時からのお友達で、つきあいも長いですからね」


ヨド「にしても、ちょっと執着しすぎじゃないですか?部長の願いを叶えてあげたいって・・・」


アヤミ「ふふ、変わってるでしょう?でも、私はそんなゆずちゃんたちを見るのが楽しいんですよ~」


ヨド(・・・)


ヨド「楽しいならよかったじゃないですか。これからも頑張ってください」


アヤミ「あなたは、結局入部しないんですか?」


ヨド「しませんよ。俺が入ったところで、楽しいなんて思えないでしょうし。少なくとも、今の楽しそうなあなたみたいな表情、俺には到底できないですから」


アヤミ「そうですか。残念ですが、仕方がありません」


ヨド「きっと、俺なんていない方が楽しいと思いますよ。部長とゆず先輩とアヤミ先輩と・・・あと何人いるかは知りませんが・・・」


アヤミ「いいえ、それだけですよ。新聞部は3人しかいません」


ヨド「え、あぁそうですか・・・ってじゃあ尚更俺なんていないほうがいいじゃないですか!仲の良い女子3人の中に俺みたいな男が入ってきたら迷惑でしょう?」


アヤミ「そうですか~?」


ヨド「そうですよ!絶対!」


アヤミ「まぁ、あなたが気まずいというなら、やはり無理を言うわけにはいきません。あなたのことは、諦めることにしましょう」


ヨド「分かってくれて嬉しいです。それでは失礼します」


アヤミ「はい、お気を付けて」


アヤミ「・・・これで、新聞部もおしまいだね、ゆずちゃん」


ヨド「・・・」


ヨド(えっ?)


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