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第259話 魔王ミンクを勧誘!

「さて、この厄介な霧をどうにかしないとですね。」

デリラは魔王ミンクの領土まできて、魔王ミンクの魔法の霧の前にいる。


「さて、合図を。」

デリラは続けてそう言って後ろの従者に目線を向けた。


「はっ!」

付き従っている邪教の信徒が懐から白い石を取り出して砕く。


キィーン。


すると、甲高い音が鳴り響く。


その合図で目の前の霧が晴れて行き、魔王ミンクの城の門が見える。

その門はすでに開け放たれている。


「さぁ、行きますよ。」

邪教の信徒はどこにでも入り込んでいる。

もちろん魔王ミンクの配下にも。


魔王ミンクの城門を開けることで外に出るために魔法の霧は門と外を繋ぐのだ。


大王バーバル軍をも退けていた魔王ミンクの魔法の霧をデリラは邪教の力であっという間にこじ開けた。


「誰だ?城門を開けたバカは?」

異変に気づいた魔王ミンクはすぐに飛んできた。


「こんにちは、魔王ミンク。」

デリラは笑みを浮かべてお辞儀をして挨拶した。


「デリラか。どうやって僕の魔法の霧を?いや、どうやって城門を開けた?」

魔王ミンクは殺気を放ちながらそう言った。


「んー、それは秘密です。お話をしに来ました。中に入っても?」


「ダメだから閉じてたってわからない?それで何のよう?」

魔王ミンクは不機嫌そうにそう言った。


「貴方は私の父に大きな恩義があるんですよね?」


「そうだ。竜王ダイヤ様はまだ僕が弱い頃助けて頂いた大恩がある。」


「その恩は返したんですか?」

デリラはそう言って笑みを深めた。


「あははっ!全く返せてないよ。だからって、君に返せって言うのか?」

魔王ミンクはそう言って笑うが目を細めてデリラを睨み威圧を放つ。


「いいえ、それでは貴方は納得しないでしょう?」

デリラは魔王ミンクの威圧を感じていないかのように話を続ける。


「あぁ、いくら竜王ダイヤ様の子供といえども図々しいにも程がある。魔王の一柱である僕を顎で使おうと?腹立たしいね。僕が恩を受けたのは竜王ダイヤ様だ。」

魔王ミンクはそう言って魔力を高めてデリラにいつでも攻撃できるようにした。


「はぁ、では、龍の国再建のためならばどうですか?」


「なに?」

魔王ミンクはデリラの話を聞いて動きを止める。


「我が父の国の再建。その暁には我が父を永遠に語り継ぎましょう。どうですか?それならば、貴方の恩義は清算できるでしょ?」


「…そうだね。せめて、竜王ダイヤ様の誇りだけでも…わかったよ。協力してあげる。それで僕にどうしてほしいの?」

魔王ミンクは威圧と魔力を抑えた。 


「大王アリアに協力して、世界連合に加盟してください。」


「大王アリア?世界連合?アリアって聞いたことないけど?新しい大王ってこと?どうやら僕が世界と隔絶してからいろいろあったみたいだね?わかった。その大王アリアに国書を用意する。それを持ち帰りなよ。その世界連合に加入することも書いておく。あとは上手いことやって。」

魔王ミンクは聞いたことのない大王の名前に戸惑いを見せるも了承する。


「あっ!そうそう。大王アリアは大王バーバルと明確に敵対関係ですよ。我が父の敵討ちもできますね。大王アリアの力はすでに絶大です。あなたが大王アリアの世界大同盟に加盟したとなれば大王バーバルも迂闊には手を出せません。だから、もうこの魔法の霧も晴らしてくださいね?」 

デリラはそう言って城門までの道以外あたりに未だ立ち込める霧を見る。


「驚いた。大王バーバルが迂闊に手を出せない?そのアリアってやつはどんな奴なんだ?」

大王バーバルは竜王ダイヤ、大王ルー・チャルロイドのと並んで三大王として長い時間この世界に君臨し続けたこの世界を三分割された1人の王と言っても過言ではない。

そして、大王バーバルはついに竜王ダイヤ様を殺し絶大な力を得たはずだ。

その大王バーバルが迂闊に手を出せない相手?それも魔王として君臨していた僕が聞いたこともないようなパッと出の者が?

魔王ミンクには俄かには信じられなかった。


「話だけ聞くと、バケモノですよ。魔王ブーモルの残党のオーク達や魔王アルモルドのアーガスト将軍と死霊騎士団、竜王ダイヤの龍軍。敗れた魔王の必殺の軍たちが大王アリアの下に集い付き従っています。今は大王とも、龍たちからは龍を束ねる王、竜王とも呼ばれています。大王国エリシュオンを建国し魔王アルモルド領、魔王ブーモル領を吸収しました。そして、2人の魔王、魔王アナスタシア、魔王モグ、人間の三大国である森の国エルランド、獣王国、巨人の国、その他の多くの国々が加入する世界大同盟を作りその盟主となっています。」

デリラはそう楽しそうに言った。


「大王アリア…この短期間でそんな偉業の数々を成し遂げられる?御伽話じゃないんだ。嘘をついているだろ?」


「ふふっ、ご自身の目で確かめてください。」


「いったい、どんな化け物の姿をしているんだ、大王アリアっ!?」


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