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第235話 アリアは他の大王とも互角?

「頭の中を花畑にでもされたの?貴方の理想の世界?そんなの私を裏切って私が作らせるわけないじゃない?お前の帝国は血の海に変えて地図から消してやるよ。モグ、お前もだ。お前の地下帝国はでかい墓穴だ。埋め直してやるから覚悟しなさい。」

バーバルはついに怒りを露わにして凶悪な魔力を放ち始める。


2人の魔王は警戒したように戦闘体制に入る。



「そんなことさせませんわぁ!」

アリアが立ち上がりそう言ってバーバルを指差した。


「は?誰が誰にものを言っているの?」

バーバルはアリアの方を見て不機嫌にそう言った。


「私がそんなことをさせませんと言っていますわぁ!」

アリアはキッパリとそう言い切る。


「本当に調子に乗っているようね?貴方が三大王である私に対等に話し合えるとでも思ってここに来たの?」

バーバルは目を細めてアリアを見る。


「ここには話し合いに来ましたわぁ。ここで話し合う皆が対等であるべきだと私は思いますわぁ。」


「貴方みたいな小娘が私達と対等?ふざけるのも大概にしなさい?今ここでみーんな殺してもいいんだよ?裏切り者も小娘もルーも!」

バーバルは一人一人の顔を見てそう言う。


「ふぉ、やれるものならやってみろ。じゃが、大王2人相手にお主は勝てるかな?」

ルーもそう言って杖を構えていつでも魔法を放てる体制を整える。


「大王2人?…ルー、まさかこの小娘を大王として認めているというの!?」

バーバルは驚いたようにルーに問い返した。


「ふぉ、そうじゃよ?大王アリアはすでに我らの力と同格である!さぁ!どうする?やるならやってもいいぞ?いくらここが貴様の国じゃとしても大王2人が相手となればお前に勝ち目などはない!」

ルーはそう言って巨大な魔力を放ち始める。


「あははっ!ここで貴方達を殺せれれば世界は私のものね!」

バーバルもルーに対抗して凶悪な魔力を解放する。



「だから、させないと言っているでしょう!!!」

アリアの大声が円卓の間に響き渡り、アリアの魔力が部屋に満ちる。


アリアは更なる成長を遂げてすでに魔力だけでいえば他の三大王を超えるだけの魔力を保有している。そして、ルーファとの訓練でその放出する出力も強化されていた。


「ふぉ!この間よりも凄まじい魔力じゃ。」

ルーはアリアの魔力に目を見開いて驚く。


「へぇ…確かに魔力はあるみたいだ。だけど、そんな強大な魔力を小娘程度が扱える?」

バーバルもアリアの魔力に驚愕するが、この魔力をこの小娘が扱えきれているわけがないという結論に至る。

魔力はあるに越したことはないが、有り余る魔力を使える力量がなければそれは宝の持ち腐れだ。

バーバルはまだ、アリアを脅威として見てはいなかった。


だが、次の瞬間、バーバルは全身全霊の警戒をアリアに向けた。


「私たちは話し合いに来たのですわぁ!この場で争うことは私が、いえ、私達が許しませんわぁ!!」

アリアはそう言って大地の大精霊を顕現した。


大地の大精霊がアリアの背後に顕現され、威圧感を発する。


—この子を害するのならば容赦はしない。吸血鬼よ、下がりなさい—


「この威圧感、この力…まさか大精霊だとでもいうの?うそでしょ?大精霊ってもはや神に準する者よ?こんなちんちくりんが?大精霊と契約をしているというの?っていうか、精霊との契約はエルフの専売特許だろーが!」

バーバルは冷や汗を掻いてそう言った。


「ふぉ、大精霊の主と儂を相手取れるかな?」

ルーは余裕の笑みを浮かべた。


「ちぃ!」

バーバルは流石にこの2人を同時に相手にすることはできず舌打ちをする。


「大王バーバル。蟻の一族はどうした?」

ナラが口を開き、そう尋ねた。


「ん?あぁ、そうか。お前たち蜘蛛はやつらと同じ穴の狢か。」


「我ら蜘蛛の一族と蟻の一族は何十年も縄張り争いを繰り返してきた。だから、一つ忠告しておく。貴方は騙されていて利用されているだけだ。」


「というと?」

バーバルはナラにそう聞き返した。


「奴らは自らの一族以外は食べ物だ。本当の意味で多種族と手を取り合ったりなどはしない。いつか裏切られて食われる。」


「そうだね、でも、彼女らの力は本物だよ?」


「知っている。だから、力を合わせるべき。蟻の一族の兵力は想像を絶する。ここにいる王達が力を合わせなければ蟻の一族には勝てない。」


「ふぉ、確かに凄まじい数じゃったがそれほどまでか?」


「そう、大王ルーが戦ったのは尖兵にすぎない。奴らの中には族長ですら敵わない猛者もいる。」

ナラは淡々とそう答える。


「ナクアですら勝てない奴がいるのか!?」

モグは驚いたようにそう言った。


「蟻を信用できないことなんてわかってる。でも、貴方達も信用するには値しない。」

バーバルはそう言ってナラを睨め付ける。


「なんでですのぉ?私は裏切りませんわぁ!」

アリアは前のめりになってそう言った。


「私から二人の魔王を裏切らせておいてよくもそんな抜け抜けと軽口を叩けるな小娘。」

バーバルはアリアに怒りを露わにした。


「それは貴方のやり方がよくなかったのではありませんか?恐怖や力による支配はいずれ貴方に牙を向く。そう思いませんか?」


「小娘が!!私がダイヤと同じだとでもいうのか!?」

バーバルは我慢の限界とばかりにアリアを殺すために近づこうとした。


—それ以上この子に近づいたら攻撃するぞ、吸血鬼—

しかし、それは大精霊が許さない。大精霊がそれ以上近づいたら攻撃できるように精霊魔法を展開しばしめた。


「…ふぅ、もう早く終わらせるか。イラついて仕方がない。貴方達は時間が欲しいんでしょ?ルーは私に返り討ちにあった軍を立て直し国力を回復させたい。小娘たちは勢力を拡大する時間が欲しい。いいよ、待ってあげるよ。」

バーバルはもうこの会議を切り上げるためにそう提案したのだった。


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