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第218話 勇者を連れて大王国エリシュオンへ!

俺たちはこれから大王国エリシュオンに向かう。

護送というか連行というか、大王国エリシュオン軍とともに向かう形となった。


そして、数万の軍とともに俺たちを出迎えたのは2人のエリシュオンの将軍だった。



「ほう、貴様が勇者か。」

鋭い目つきで人化したアドネスがルーカスを見つめる。


「久しいな、勇者ルーカス。かつての我が主人を討った者よ。」

そして、アーガスト・フルモンドがそういって出迎えた。


「赤龍アドネス、フルモンド・アーガスト。魔王の残党を取り込んだと言うのは嘘ではないようですね。」

ポッシルは冷や汗をかいてそういった。


「アーガスト。」

ルーカスはじっと警戒したようにアーガストを見る。


「別に其方を恨んではいないさ。全ては我の不得の成したこと。むしろ、其方は正々堂々と戦い我が主人を討ち果たした。誇って良い。かつての我が主人も恨んではいない。」


「恨んではないのか?」

ルーカスは不思議そうに尋ねた。


「あぁ、正々堂々と戦ったからな。だが、大魔王ルー!あいつは許さない。我らの背後を魔王シャールブを使い急襲し、其方に我が主人を討たせた。…まぁ、それも魔王アルモルドが大魔王ルーとの知恵比べで負けてしまったということなのかも知れないか。」

アーガストは少し寂しそうにそう言った。


「そうか。」


「かつての我が主人 魔王アルモルドは滅びる前に最後に我に念話を送った。「ふはは、真の勇者が現れたようだ。我を滅した、実に見事である。だが、彼はまだ女神の呪縛の中にある。彼の本当の正義を成すその時は手を貸してやれ、私は永遠の静寂に落ちるとする。」最後に我にそう命じて魔王アルモルドは静寂へ帰った。かつての我が主人は勇者ルーカスを褒めていた。実に穏やかな念話であった。だから、我はお前たちを恨みはしない。」


「そうだったのか。なんだか、嬉しいな。」

ルーカスは少し照れくさそうにそういった。


「強敵に認められた感じだな。」

ドルフはそう言ってルーカスと肩を組む。


「でも相手は人を殺しまくった魔王だよ?」

アベリオはそう言って目を細める。


「ほぉ、ドラゴニュートがいるのか。」

アドネスは目を丸めてそう言ってアベリオを見る。


「四龍が1人 赤龍アドネス様とお会いできるなんて光栄です。」

アベリオは綺麗な礼をして挨拶をした。


「ふむ?戦士にしては綺麗な礼をする…まぁ、いいか。さて、行こうか?」

アドネスは少し不審がったが、不審に思うのもおかしいかと思い、切り替えてそう言った。



「むっ?其方はあの時の冒険者か?」

アーガストはルーカスから視線を逸らし、今度はジンを見つけてそう言った。


「あっ、そういえば戦ったことがあったな。」

俺はアーガストと戦った時のことを思い出す。


「其方はなぜあの時魔王ブーモルが魔王ナクアによって滅ぼされると知っていたのだ?」

アーガストはあの時の疑問を聞く。


「ジンさん、どう言うこと?」

ルーカスは首を傾げる。



「あの時アーガストにはある情報とアイテムを引き換えにして引いてもらったんだ。」

俺はルーカスに説明した。


「ある情報と引き換えに引いてもらったってあの時言っていたけどその情報って魔王ナクアのことだったんだね。」

アリルは納得したように答える。


「アーガスト、それぐらいにして。それ以上ジンさんを詮索してはいけない。」

ナラがやってきて話を遮った。


おぉ、ナラ助かったぜ。


「ここに蜘蛛の本人がいたな。ということはジンと言う冒険者は蜘蛛が迷宮にいる前からの接触があったと言うことになる。」

アーガストは鋭い眼光でナラを見つめながらそう言った。


こいつ、いつもほんと鋭くて少し嫌いになりそう。


「やめろと言っている。それ以上はだめ。」

ナラは少し強い口調でアーガストにそう言った。


「貴様の命令を聞く義理はない。」

しかし、アーガストは意に介さない。


「それなら、俺も答える義理はないな。」

俺はそう言ってアーガストに返した。


「…たしかに、そうであるな。」

こいつは敵に回したくない。あの時の直感を思い出したアーガストはそれ以上の追求をやめた。


「お前ら喧嘩するなよ…」

アドネスがジト目で見ながらそう言った。


こうして俺たちはエリシュオン軍によって大王国エリシュオンに運ばれて行ったのだった。



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