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第210話 エルフの天才精霊術士

「ふふっ、お久しぶりです。この度はエルフ史上最高の天才 万能のルーファ様にご助力して頂きたくご依頼させていただきました。」

ポッシルは胸な手を当てて、跪き頭を下げてそう言った。



「えぇ〜!!?」


勇者パーティーは目が飛び出るくらいに驚いた。


「白銀っ!一体どんな依頼を受けたんだよぉ!!?」

ルーファはそう言ってジンに泣きついた。


「あははっ!驚いた?」

ジンはイタズラが成功したかのように楽しそうに笑った。




「ほ、本当にあの人がエルフの国の王女 ルーファ様なのですか!?エルフ史上最高の天才?複数の精霊と契約を結び彼女にできないことはないと言われるほど様々な精霊の力を行使することができるという万能の二つ名をもつあの?世界樹の守り手であるイムラ様の娘、稀代の精霊術師??見聞を深めるために各国をお隠れで回っておられるというあの王女殿下?本当に?」

マーミヤは信じられないようにルーファを見ながらそう言った。


「マーミヤ。残念ながら事実です。そして、本当はただ家出しているだけです。」

ポッシルは残念そうにそう言った。


「本当に残念そうにするな!」

そんなポッシルを見てルーファは憤慨する。


「ただ、全てが嘘なわけではありません。本当にエルフ史上最高の天才であり、できないことがないほど様々な精霊の力を扱うことができます。そして、賢い。ルーファ様が惜しみなくそのお力をエルフの国に使えば我らは大魔王の国とも対等に戦えるだけの力が得られるほどです。しかし、嘘をついている部分はその人間性の部分です。臆病で弱虫で非協力的ですぐ逃げます。それほどの力を持っているので、本気で逃げるルーファ様を捕まえる手立ては残念ながらエルフの国にはありません。」

本当に残念そうにポッシルはルーファのことを語った。


「褒めてるのか?貶しているのか?」

それを聞いてルーファは首を傾げる。


「ルーファ様!なぜです!?なぜエルフの為にその力をお使いになってくれないのですか?」

マーミヤはそう言ってルーファに訴える。


「…ほう、貴様はこの力を人殺しのために使えと?」

ルーファは目を細めてマーミヤを見る。


「なっ!?」

突然ルーファの雰囲気が変わりマーミヤは驚いた。


「戦争のために力を使うと言うことは人を殺すために精霊の力を使うと言うことだ。私は私に力を貸してくれている精霊達を穢すような真似はあまりしたくない。」

ルーファは真っ直ぐにマーミヤを見て言う。


「っ、それでもあの時、私達に素直に力を貸してくれてもよかったのでは?」


「力を持つものはその力を使う責任がある。力とは目的を持って使うものだ。」

ルーファは拳を握りしめてそう言った。


「目的…ルーファ様の力を使う目的って?」

マーミヤは神妙な顔でそう尋ねた。


「金だ。」「お金でしょ?」「金でしょうね。」

クローバーのメンバーであるジン、アリ、リーナが声を揃えてルーファの力の目的を言う。


「…金だ。」

そして、それは正解だったようで俯きながらルーファは答えた。


場が静まり返る。 


「どの口が精霊を穢したくないとか言ってるのよ!!貴方の欲望の為に精霊を使ってるじゃない!!」

マーミヤはまさかの答えに憤慨した。


「精霊には対価を払っている!これは神聖な取引だ!!対価を払って貸してもらった力を金のために使ってなにが悪い?私の勝手だろう!?」


「だったら祖国の為にその力を使え!」


「そんなの知ったことではない!なんで私が国の為に働かなきゃ行けないだ?」


「王女様だろうが!」


「だから、家出してるだろう!?私はただのエルフだ!」


「ただのエルフがそんな大層な二つ名なんか持っていない!」


「お前ら国の人間はいつもそうだ!口を開けば国のため、祖国のためにその力をーって、バカか、私の為に使うに決まっているだろう?金を稼いで豪遊するんだ!」


「お前は国の人間だろう!それも王女だ、中枢だろう!?さっき力の責任がどうたらこうたら言ってだろう?立場の責務を果たせ!」


「だから、それがやだから家出してるんだ!」


ルーファとマーミヤの口喧嘩が始まってしまった。


「ほらね?人間性に難があるでしょ?そうなんです。言ってることはもっともらしいことを言っているんですけど、8割くらい自分の保身に走ってるだけなのです。だから、私も守り人もため息しかでないのです。わかりますか?王女様が協力してくれればほとんどの問題が解決するのに、どれだけ遠回りをしているか、わかりますか?喉から手が出るほど欲しい力が目の前にあるのに持ってるやつがこれなのわかりますか?」

ポッシルがとても大きなため息をついて2人の間に入ってまた残念そうにそう言った。


「はぉ、つまり金さえ積めば力を貸してくれるんだな?」

ドルフが疲れたようにそう言った。


「あぁ!協力はしよう!」

ルーファは笑顔で答える。


「と言うことで、クローバーを雇ったんです。幸いにも我々エルフは契約には相当厳しい。容易に結んだ契約を反語にはしません。依頼を受けてくれたのがジンさんで助かった!」

ポッシルはジンに笑顔を向けてそう言った。


「あぁ、ちょうど難しい依頼を探してたんだ。依頼内容を詳しく説明してくれ。」

ジンは意地悪そうに笑いながらルーファとアリを見ながらそう言った。


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